~ これは私の若き日の恋人 ~
その名は " コウタロウ "
下宿が駅や街から遠かったので(男子禁制の下宿・・・叔母の差し金)
自転車代わりに便利に使っていたバイク。
~ ~
学生の内に車の免許を取ろうと、父に頼んで20万送ってもらったが、
自動車学校への手続きをぐずぐずしている内に、
いつの間にか全部使ってしまって、結果的に父を騙したことになった。
でも、父にはそのことは話さなかったので、
きっと取得済みだと思っていたと思う。
そして、ある夏休みに帰省した時
「ねえ!お父さん!バイクの免許取ってもいい?」
と恐る恐る聞いてみると
「おお!いいぞ!行って来い!」
意外にもあっさり許可が出たのだった。
そして、この時には、父の気が変わらない内に
さっさと手続きをして入学した。
~ ~
入学した日に、教官が「どの大きさのに乗りたいんだ?」と聞くので
「はい!ナナハンに乗りたいです!」と喜んで答えると
「じゃあ、このバイクを端から一台ずつ起こしてみろ」というので、
まずナナハンから起こしてみようとしたが、びくともしない、
次々起こそうとするが、どれも起こせずに
結局起こせたのが150ccのバイクだった。
そこで教官が言った
「自分で起こせないバイクには乗れないでしょ!」と。
全くその通りだと思って、
素直に150cc以下の小型バイクの免許を取ることになった。
~ ~
そして、めでたく免許を取得して、買ったのがこのバイク。
友達からカンパしてもらって中古を手に入れた。
下宿の自転車置き場に入れていて、ある朝乗ろうとエンジンをふかすと
おばさんが出て来て
「なんだ越後美人ちゃんのだったの?」
「はい、私のですけど・・・」
「誰か男の子を泊まらせているかと思ってたわ!」
なんて事があったりした。
~ ~
そして
ある時、バイト先のマスターが
「あれは越後美人ちゃんの?」と聞くので
「はい、私のです、コウタロウって名前なんですよ!」
「エッー!コウタロウって?!」
「そうですけど、何か悪いですか?」
「その名前やめてくれない!」
「エッー!気に入ってるんですけど、なんでですか?」
「その名前ねえ、ぼくんちの息子の名前だからよ!」
「はっはっは~、そうだったんですか~」
な~んて、笑い話もあったりした。
でも、結局、このバイクの名前はずっと
"コウタロウ"だったけどね
その名は " コウタロウ "
下宿が駅や街から遠かったので(男子禁制の下宿・・・叔母の差し金)
自転車代わりに便利に使っていたバイク。
~ ~
学生の内に車の免許を取ろうと、父に頼んで20万送ってもらったが、
自動車学校への手続きをぐずぐずしている内に、
いつの間にか全部使ってしまって、結果的に父を騙したことになった。
でも、父にはそのことは話さなかったので、
きっと取得済みだと思っていたと思う。
そして、ある夏休みに帰省した時
「ねえ!お父さん!バイクの免許取ってもいい?」
と恐る恐る聞いてみると
「おお!いいぞ!行って来い!」
意外にもあっさり許可が出たのだった。
そして、この時には、父の気が変わらない内に
さっさと手続きをして入学した。
~ ~
入学した日に、教官が「どの大きさのに乗りたいんだ?」と聞くので
「はい!ナナハンに乗りたいです!」と喜んで答えると
「じゃあ、このバイクを端から一台ずつ起こしてみろ」というので、
まずナナハンから起こしてみようとしたが、びくともしない、
次々起こそうとするが、どれも起こせずに
結局起こせたのが150ccのバイクだった。
そこで教官が言った
「自分で起こせないバイクには乗れないでしょ!」と。
全くその通りだと思って、
素直に150cc以下の小型バイクの免許を取ることになった。
~ ~
そして、めでたく免許を取得して、買ったのがこのバイク。
友達からカンパしてもらって中古を手に入れた。
下宿の自転車置き場に入れていて、ある朝乗ろうとエンジンをふかすと
おばさんが出て来て
「なんだ越後美人ちゃんのだったの?」
「はい、私のですけど・・・」
「誰か男の子を泊まらせているかと思ってたわ!」
なんて事があったりした。
~ ~
そして
ある時、バイト先のマスターが
「あれは越後美人ちゃんの?」と聞くので
「はい、私のです、コウタロウって名前なんですよ!」
「エッー!コウタロウって?!」
「そうですけど、何か悪いですか?」
「その名前やめてくれない!」
「エッー!気に入ってるんですけど、なんでですか?」
「その名前ねえ、ぼくんちの息子の名前だからよ!」
「はっはっは~、そうだったんですか~」
な~んて、笑い話もあったりした。
でも、結局、このバイクの名前はずっと
"コウタロウ"だったけどね