*~ マヤ遺跡 都市図 ~*
グアテマラのマヤ文明は
メキシコのアステカ王国やアンデスのインカ帝国と並んで
有名な文明ですが、いったいどんな文明なのか
ほとんど知識のない状態でした。
この度
BIZEN中南米美術館でマヤ文明展があるということで
会期終了近くになって、やっと行って来ました。
※撮影 3月16日
*~ マヤパンの遺跡 ~*
後古典期に繫栄したマヤ低地北部(ユカタン北部)で
中心だったチチェン・イッァが衰退した12世紀頃から
覇権を握り、15世紀半ばまで栄えた都市。マヤ都市の
体裁は整えていたが、建造物は粗雑な作りだった。
スペイン人の到着を待つことなく、内乱で衰退した。
~ 説明文より ~
※後古典期 マヤ文明の栄えた紀元300年~900年間の内で
紀元600年~900年の後期年間を指す。
*~ 古代メソアメリカ文明マップ ~*
グアテマラとマヤ文明圏の中でもよく聞く
マヤパン、チチェン・イツァー、ティカル、コパン
を赤やオレンジ色でマークしました。
*~ 球技場の遺跡 ~*
ティカルの球技場(グアテマラ)・コパンの球技場(ホンジュラス)
イシムチェの球技場(グアテマラ)・パレンケの球技場(メキシコ)
*~ ボールコートマーカー(平面拓本)~*
これは、チンクルティック(メキシコ)の
ボールコート(球技場)のピッチに埋められていた
マーカー(平面的な記念石碑)の拓本です。
中央にいるのは王様、胸、腰、膝にプロテクターを着けて
大きなゴムボールを腰でヒットしている様子。
*~ メキシコ チンクルティック遺跡・球技場 ~*
古典期後期 紀元591年
*~ 彩文深鉢 ~*
グアテマラ
マヤ南部低地
古典期後期 紀元600~950年
中央に描かれているのは、サッカーのような
儀式の団体球技用のゴムボール。
中まで詰まっていて、とにかく硬くて重いから
プレーヤーはプロテクトをつけて試合をした。
負けたら生贄になったから、ホントの真剣勝負。
*~ プロテクターを着けたプレーヤ― ~*
球技は敵味方1~5名ずつの2チームに分かれて
1つのボールをゴールに入れたり、当てたりした。
この球技はマヤやメソアメリカ全体、一部アンデスでも
行われた宗教儀礼で、時にはスポーツだった。
いつもは王様もプレイしていたが
特別なお祭りの時には捕虜も参加させられた。
捕虜や負けたチームのメンバーは神様の生贄になった。
会場の球技場はマヤの都市の中心部の代表的な施設で
大都市には数か所~十数か所もあった。
最大の球技場サイズは、マヤ低地北部の大都市
チチェン・イツァには合計13か所、南部高地の
カラナルフユは12か所もの球技場があった。
*~ 説明文より ~*
捕虜が生贄になるのは分るけど
負けただけで生贄にさせられるなんて、怖いですね~💦
*~ ティカルの石碑 (レプリカ)~*
ハサウ・チャン・カウィール1世
グアテマラ
彩色された王の姿
⇩⇩⇩
緑色は神聖な色とされ
王が兜や背中の飾りに王の鳥ケツァルの羽根や
翡翠のアクセサリーで全身を飾った。
*~ ハサウ・チャン・カウィール1世の墓所(神殿)~*
ティカルの遺跡
この王は、戦国マヤ随一の偉大なクフル・アハウ(神聖王)で
紀元562年,母国ティカルを破り権勢を誇った
宿敵カラクムルを695年に打ち破った英雄。
この神殿はハサウ王の主な儀式の場であり
亡くなったあと墓所となった。
*~ キリグアの石碑 ~*
グアテマラ東部
古典期に繁栄したマヤ遺跡の一つ。
裏に碑文が彫られている。
キリグアは
始めはコパン王に支配(後見)されていたが
下剋上してコパン王を斬首した。
⇩⇩⇩
*~ ワシャクラフーン・ウパーフ・カウィール王の石像 ~*
コパン(ホンジュラス)
後見した衛星都市(従属国)キリグアのカック王に
下剋上され斬首までされた悲劇の名君。
※こうした石碑は特定の歴史上の人物に
捧げられたものと考えられている。
*~ 古代マヤ語族・移住マップ ~*
*~ 戦争の図 ~*
神殿を始めとするマヤの都市作りには多くの人手を必要とした。
そのため、この当時の戦争は自国を守るためだけでなく
その建設に従事させる目的で
他部族(他国家)の男たちを捕縛するためでもあった。
※館長のお話より
* * *
なるほどねえ~
国を守ることや文化を守り発展させるのは
マヤ文明でも大仕事だったんですね。
昨日(4月15日・土)TVのふしぎ発見で
「マヤ衰退・終わりの謎」について放映していました。
それによると
サン・クラウディオ湖の底に沈む年縞(ねんこう)には
10世紀・マヤ衰退時期にあたる
乱れた白い層と黒い層が発見された。
それは
干ばつや大雨の災害に襲われたことを表していた。
農耕民族であったマヤ族は
そのため衰退し都市を捨てて去って行った。
どんなに発展した文明でも
大自然には抗えなかったんですね。
現代の地球人にも耳の痛いことですね。
※続きますのでコメント欄はお休みしますね。
では、良い休日を(^_-)-☆
*~参考 館内説明文、館長のお話
「古代アメリカの文化と美術」(発行所 財団法人森下美術館)
写真は撮影、掲載の許可を頂いております。