私的美遊空間

美しく愛しいものたちへのつぶやき

*義母の一つ紋色無地と母の帯*合わせてみるとあまりにぴったりでびっくり!

2023年05月18日 | 着物の楽しみ

 

義母の形見の一つ紋色無地の着物を

私のサイズに仕立て直しました。

出来上がって来て

あまりにきれいになってびっくり!

何か合う帶はないかなあ・・・

箪笥をごそごそ探していると

実家の母の形見の帯が見つかりました。

藤色がベースで、私の着物には合わせられるものが無かったのですが

義母のこの着物に合わせてみると

なんとまあ~!

一緒にあつらえたかのようにピッタリでした。

 

* *  *

 

少し前なら似合わなかった着物と帶

今なら、どちらもグレーヘアーの私にドンピシャリです。

この一揃えでお茶会に参加出来ます。

着物はいいですね。

こうして引き継ぐことが出来て後世に残せます。

義母も母も喜んでくれるかな。

 

 

※21日(日)まで出かけて来ます。

暑い日があって体調管理が大変です。

気をつけてお過ごし下さいね。

*~ コメント欄はお休みしますね ~*

 

 

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*簡単なつけ帯二種*義母の形見をコーディネートしてみました♪

2023年02月11日 | 着物の楽しみ

昨年亡くなった義母の形見として
色無地の着物とつけ帯三本を分けてもらいました。

これはその中の一本で
シンプルな「ろうけつ染め」の帯です。
義母が自分で着るためにつけ帯にしていました。

つけ帯は初心者や老人でも簡単に結べるように
長い帯を
胴に巻く部分とお太鼓とに分けて切ったものです。


*~ろうけつ染めの帯のコーディネート~*
⇩⇩⇩



緑の濃淡の引き染めの着物に合わせてみました。
帯揚げは、帯の模様の黄緑色に合わせて、
帯締めは、オレンジ色と白のコンビのものを使いました。
地味な着物と帯ですが、帯周りが明るくなりました。


*~同じ帯で帯揚げと帯締めを替えてみました~*
⇩⇩⇩

帯揚げは、柔らかい辛子色、
帯締めは、こげ茶色にベージュのコンビを使いました。
落ち着いて静かな雰囲気になりました。

同じ着物と帯でも
帯揚げや帯締めで雰囲気が変って面白いですね。


*~もう一本は古代エジプト風の模様?の帯~*
⇩⇩⇩


模様は古代エジプト風?中近東風?古代南米風?
いろんな要素が詰まったデザインで
色使いも茶色地に黒、青、白の個性的なもの。

こちらも義母がつけ帯に加工していました。
両端に紐がついていて
それを結ぶだけで簡単に装着出来ます。


*~ 濃いグレー地に絞りの帯揚げで個性をプラス~*
⇩⇩⇩

帯締めは替えずに
帯揚げを個性的なものに替えてみました。

濃いグレー地に麻の葉の織り模様、
そこに赤、青、黄、黄緑、朱色の絞りが入っています。
個性+個性=調和をねらってみました。

* * *

大人しい義母にしては
二本とも個性的(趣味的)で驚きました。
どの着物に合わせていたのか分かりませんが
これからは
手も動きにくくなりましたので
つけ帯は楽ちんで重宝しそうです。
私なりに楽しんで使っていきたいと思います。





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*絽縮緬の江戸小紋(千筋)と両面使える染めの生紬の帯*夏から中秋まで装える一式

2022年09月30日 | 着物の楽しみ

一般的に9月に入ると
着物は単衣に変わりますが
近年はまだ暑い日が続きます。

単衣は裏地のない表地だけで縫われた着物ですが
このような時期に着るのは
まだ暑くて堪りません。



*~ 絽縮緬の生地 ~*

そこで重宝しているのが
縮緬地に穴の開いた絽の着物です。

風通しがよく
それでいてしっかりした風合いなので
夏の初めから中秋まで便利に使っています。


*~ 夏バージョン ~*
⇩⇩⇩

生紬の帯は染帯で
両面使うことが出来ます。
夏には
白地の多い方を用いて
帯締めは夏組みの白紺のものでシャキッと涼しそうに。


*~ 初秋~中秋バージョン ~*
⇩⇩⇩

暑いと言っても
初秋、中秋ともなれば
帯は
そう白っぽいものは使えませんから
下半分が濃い色の方を用いて
帯締めは生成りの細めの冠組で
帯の上半分と下半分をつなぎます。

* * *

一式の着物と帯で
夏の初めから中秋まで装えるなんて
経済的でいいでしょう~
私のお助け着物と帶になっています。


※備忘録の為
コメント欄はお休みさせて頂きますね(^_-)-☆






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地味な結城紬を染帯で遊んでみました~♪

2020年02月03日 | 着物の楽しみ
*~ 椿の帯ではんなりと ~*



落ち着いた中に優しさの感じられる一揃いです。
オフホワイトの帯の地色に合わせてニュアンスのあるベージュ色の帯揚げ、
黄緑を主体にした三色の帯締めでまとめました。


*~ 大きな梅で大胆に ~*



地味な色合わせの中に遊び心が感じられる一揃いです。
薄い緑色の帯に白梅が元気に咲いています。
花芯の緑に合わせて、帯揚げも帯締めも緑に揃えました。


*~ 満開の槍梅で賑やかに、同じ帯を三様に替えてみました ~*



~ 濃い紫と黄色とオレンジのコンビの帯締め 大人しいベージュの帯揚げ ~
白地の帶に槍梅の花、枝、幹と賑やかに描かれていますから、
帯締めをコンビで多色使いのインパクトのあるものを合わせました。





~ ①と同じ帯締めに紫と白の帯揚げ ~

帯揚げを着物の柄の薄い紫の色に合わせてみました。
ここでぐっと明るさが増し若々しい雰囲気になりました。




~ 青の帯締めと同色の帯揚げ ~

帯揚げ、帯締め共にブルーに合わせてみました。
今まで和風の色合わせでしたが、ここでは洋装の雰囲気になりました
伝統的な結城紬がスタイリッシュに変身しました。

* * *

いかがだったでしょうか。
同じ着物でもずいぶんと表情が変わりますね。
着物の楽しみや個性は小物合わせにあると思います。
ご自分の個性を思いっきり発揮して街に出かけてみましょう。

若い方なら着物を安く仕入れる方法を良くご存じだと思いますので、
あとは気に入った小物を、出会った時に手に入れておくといいですね。



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夏の装い *絽の秋草文訪問着と羅の帯* に合わせる帯締め4本

2019年07月26日 | 着物の楽しみ
昨日は外気温34℃、容赦なく太陽が照り付け
セミがジージーと鳴く真夏日、長かった梅雨もどうやら明けたようです。

ですが、こんな時でも茶人に着物は欠かせません。
暑いからこそ、
見た目にすっきりと涼やかに着こなしたいですね。

今回は「絽の着物」に「羅」の帯を合わせ、
レース組と冠組の帯締めで雰囲気を変えてみました。




~ 優しい雰囲気のレース組 ~

着物の地色は薄いグレー、模様は秋草文で白抜きの部分が涼し気です。
帯は羅織りで芯なしの京袋仕立てですから、かさばらず着心地も見た目もすっきり!

まずこのセットに、優しい雰囲気のレース組の帯締めを合わせてみました。
白とオレンジの糸を編んだもので、暖色ですが清涼感があり、
くだけ過ぎず、それでいて控えめな華やかさと格が感じられます。





~ きっぱりとした雰囲気のレース組 ~

こちらは同じ白とオレンジの配色ですが、模様が大きく
帯回りに視線を集めるため、明るくきっぱりとした雰囲気になりました。




~ おとなしい雰囲気の白ベージュの冠組 ~

白ベージュの帯締めは、帯揚げの色と同じ色で同系色の帯に
すっかり溶け込んでいます。
おとなしい雰囲気で、着物の地色と秋草文様を引き立てています。




~ さっぱりした雰囲気の水色の冠組 ~

水色の帯締めは、着物の地色にリンクしていて
着物姿をさっぱりと仕上げています。
これ以上、濃くもなく薄くもない絶妙な色合いが魅力です。
「冠組」は微妙に違うたくさんの色の中から選べるのが嬉しいですね。

* * *

いかがでしたか?
帯締め一つで、こんなに雰囲気が変わるなんて面白いですね。
小さい紐一本ですが、これで充分に個性を表せると思います。
これで、選ぶ楽しみ(苦しみ?)が増えましたね。


>

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ピンクの蝋叩き染めの着物に合わせる帯揚げ二種と帯締め四種 *若い順に並べました*

2019年03月02日 | 着物の楽しみ

~ 20代前半~30代中頃 ~

着物は洋服と違って、着物だけでは着れませんね。
下着は当然ですが、その他に帯、帯揚げ、帯締めが必要です。

そこで今回は、ピンクの蝋叩き(ろうたたき)の着物に、
年代に合わせた小物使いを紹介したいと思います。

まず、20代前半から30代中頃の組み合わせです。
帯揚げは、白と薄ピンク
帯締めは、濃いピンク
明るく若々しいイメージに仕上げました。

※ 蝋叩き染め ー 白生地に温めた蝋を筆などに含ませ叩いて落とし、
防染してから生地を染める技法





~ 20代後半~40代前半 ~

少し年代が上がりました。
帯揚げは、抹茶色に薄ピンク
帯締めは、紅梅色と白のぼかしに銀糸模様入り
華やかさの中に品格を与えました。




~ 30代中頃~50代前半 ~

帯揚げは、白と薄ピンク
帯締めは、サーモンピンクに抹茶色、金糸模様入り
落ち着きの中にも華やぎを与えてみました。




~ 40代中頃~50代前半 ~

だいぶ年代が上がりました。
このピンクの着物は、この年代までです。
帯揚げは、抹茶色に薄ピンク
帯締めは、薄紫に金糸通し

一見おとなしい雰囲気ですが、帯締めの中央を走る金糸が
鈍い光を放っていて、年代に見合った貫禄を与えています。

* * *

如何だったでしょうか。
着物はこうした小物使いで印象が変わりますね。
手持ちの小物でいろいろと試してみて下さいね。

※ 対象年齢は一般的なものですから、お似合いになれば
どの組み合わせでも良いと思います。


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*着付けの恩師の終活* 心のこもった色無地紋付を頂きました♪

2018年03月17日 | 着物の楽しみ

先日、10年振りで着付けの恩師を訪ねると、
「まあ!あなたちょうど良い時に来たわ~」
「今終活していてね、教室の人に帯や着物を分けているのよ」
「あなたにもあげるけど、どんな着物が欲しい?」


と聞いて下さったので
「わあ!私もいただけるんですか♪」
「でしたら、お茶の時に着れる色無地の紋付を頂きたいです」

そんな経緯でこの着物を頂くことに。

そして、先生が持って来られたのを見て驚いたことには、
何と!家紋が私の実家と同じ「上がり藤」だったんです。
「あーっ!先生!私の実家と家紋が一緒ですよ♪」
「まあ~!そうなの~♪」
「御先祖様が一緒かも知れませんね!」
「あなたとは、何かと縁があるわね~」
そんなことを言い合って、二人は喜んでハイタッチしました♪♪

* * *

先生との出会いは、
着物の専門雑誌に教室の広告を載せておられて、
そこにあった先生のキラキラした瞳に惹きつけられて、
「この人に会いたい!」と強く思ったのが切っ掛けでした。

そして今回は、思いもかけず家紋が同じだったことで、
益々先生との御縁の深さを感じることになりました。




この着物は、ファッションデザイナー・花井幸子プロデュースのもの。
モダン&シックな雰囲気が素敵で、憧れていたブランドです。
「あなた、この着物を私だと思って着てね」
「はい!有難うございます、大事に着させて頂きます」

そんな訳で、この素晴らしい着物を頂いて来たのでした。
これからどんな風に着こなそうか、楽しみが増えました。



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個性的な更紗模様の小紋を「ちょっと晴れ着に」変えてみました♪

2017年12月26日 | 着物の楽しみ
個性が強い、アクがある、そんな着物は着こなしが難しいですね。
今回はお正月も近いですから、いつもは普段着にしている小紋を
小物のグレードを上げて、ちょっとした晴れ着に変えてみました。


~ こちらは普段のコーディネート ~



こちらは、朱色地に大きなふくれ織の椿があしらわれた名古屋帯です。
着物も帯も個性が強くて、どちらも主張していますから、
帯締め、帯揚げ共に、緑に合わせてすっきりとさせました。

お茶のお稽古や街着、ごく軽いお茶会でも大丈夫です。


~ 少しグレードを上げました ~



波車紋の軽い袋帯に、おとなしいベージュの帯締めと
ピンクに金の花模様の帯揚げを合わせてみました。

帯の明るさが小紋の個性の強さを弱め、少し改まった雰囲気になりました。
帯締めには金糸が使われておらず、少しカジュアルさが残っています。
改まり過ぎず気楽に着こなせるでしょうね。

観劇や軽いお茶会に重宝しそうです。


~ さらにグレードを上げました ~



帯と同系色で白のぼかしに銀糸の花模様の帯締めを合わせました。
銀糸が入っている分だけ、改まった雰囲気がプラスされましたね。

きちんとした雰囲気が備わったので、観劇や軽いお茶会の他に
年始回りなど、目上の方にお会いする場合でも着用出来そうです。


~ この小紋に合わせられる最高のグレードに ~



サーモンピンクと若緑のぼかしに、金糸の模様が入った帯締めを合わせました。
金糸が入った分、ぐんとグレードが上がりました。
この小紋では、このくらいの金糸使いが限度です。

若緑が帯回りをずいぶん華やかに変えましたね。
小紋に品格がプラスされましたので、お友達の結婚式などで
「平服で」と指定があった時に、失礼にならず、かと言って
改まり過ぎずに祝意を表すことが出来ると思います。

* * *

※ 対象年齢は20代~40代初めくらいです。
せっかくの着物をタンスで眠らせては勿体ないですから、
小物を変えて、どんどん着てあげて下さいね。

~ 今回はコメント欄を開店休業させて頂きます ~




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おばあちゃんの紬と染帯を娘も孫も着るコーディネート

2017年12月21日 | 着物の楽しみ
最近は若い人にも着物の良さが見直されてきました。
でも、若い人が自分で着物を揃えるのは大変です。
そこで今回は、タンスの中で眠っているお祖母ちゃんの着物を
娘も孫も三代で着回せるコーディネートを考えてみました。


*~ まず、お祖母ちゃんのコーディネート ~*



着物は紫の紬で、帯は白地にあっさりと椿が染められたもの。
これに、帯揚げは濃い紫、帯締めはこげ茶にベージュのコンビのもの。
一見地味ですが、年を重ねたお祖母ちゃん世代には
きりりと格調高く着こなせると思います。

娘世代や孫世代には手の出ない落着きと風格がありますね。


*~ 次は娘世代のコーディネート ~*



そう若くもなく、まだ少し年季が足りない娘世代は
小物の合わせ方が結構難しいものです。

気をつけることは、地味になり過ぎず、若づくりにならないことですね。
そこで、帯揚げは、紫の着物とリンクするよう、薄い紫と白のコンビに、
帯締めは、赤みがかった紫と黄色やオレンジなどの混色のコンビのものに。

これだけで一気に明るさと、そこそこの華やぎがプラスされました。


*~ いよいよ孫世代のコーディネート ~*



孫世代の魅力は、なんと言っても若さです。
着物と帯がおとなしいですから、帯揚げと帯締めは赤で元気良く!
これが本当にお祖母ちゃんの着物と帯?と
不思議に思えるほどの変貌ぶりですね。

着物と帯がすっかりと若返りました。

* * *

どうでしょう。
同じ着物に帯でも、ずいぶん雰囲気が変わりますね。
これを参考に、このお正月はお祖母ちゃんの着物を借りて
和風美人に変身してみたらいかがでしょう。
そして、お茶席など見かけたら、遠慮なく入ってみましょう。

※ 帯揚げは、分かりやすいように多めに出しています。
実際にはもう少し控えて下さいね。



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"大人可愛い"絞りの帯揚げのコーディネート

2017年11月27日 | 着物の楽しみ

~ 渋いグレーの帯揚げ ~

この帯揚げは、
地の色が「薄い墨色」で、一見とても地味なのですが、
赤、朱、緑、黄、青の五色の絞りが、夜空に光る星のようで
良く見ると、とても可愛い帯揚げです。

星をつなぐ麻の葉の織模様とのコラボもオシャレですが、
なにせ、地色が地味で変わった色ですから、
どのように合わせようかと、長い間使えずに
箪笥の中で眠らせていました。

この度、はっと「ひらめく」ことがあってコーディネートすることに。




緑の濃淡で引き染した小紋と菊の名古屋帯に合わせてみました。
着物と帯揚げの色合いに、薄い緑の地に菊の模様の帯は
これだけでは、地味プラス地味になってしまいます。

そこで帯締めを赤にして、くっきりと明るくしてみました。
これで、帯揚げの五色の絞りが映えて来ました。




こちらは、帯締めを赤から紫と黄色のコンビの帯締めに替えてみると、
帯の菊の色とちょうどリンクして、ちょっと大人しい雰囲気になりました。

* * *

このように、ちょっと地色が濃くてインパクトのある帯揚げは
薄い地色の着物には合わせにくいですが、濃い色には濃い色で
この着物にはすんなりと合ったようでした。

地味な地色に五色の絞りは、
これを作った人のこだわりが感じられるようです。
「地味なのに可愛い」
そんな"大人可愛い"帯揚げのコーディネート
帯も帯締めも安物ですが、帯揚げで楽しんでみました。


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一つ紋の色無地を三本の帯で格を変える

2016年12月13日 | 着物の楽しみ
色無地はその人の好みや季節によって様々な色が使われますね。
私も季節に合わせて何枚か持っていますが、今の季節でしたら
やはり温かみのあるものを使いたくなります。

そこで
今回は、一つ紋をつけた栗色の色無地を
三本の帯で格を変えて合わせてみました。





~ 名物裂の袋帯 ~

こちらは文様自体の格が高い名物裂の袋帯を合わせてみました。
留袖から紋付の色無地まで使える格調の高さを備えています。
このクラスの帯は少々高めですが、どんな場面でも対応可能ですから
一生ものとして持っていると、いつでも安心して締めることができます。

帯締めは、着物の一色の栗色と帯の一色を取った抹茶色に
金色で市松文様を表した、格のある中にも面白みのあるものです。
着物の色が落ち着いていますので、このくらいインパクトを与えて
帯回りを華やかにするくらいがちょうど良いと思います。

この一式で結婚式からお茶会まで参加可能です。
(立場にもよりますが、目安は一般的なお客様として)

※ 訪問着までは、この帯に、この帯締めで通用しますが、それ以上の
「色留袖」「留袖」の場合には、帯締めを変える必要があります。
それは次回に掲載したいと思います。





~ 牡丹唐草の名古屋帯 ~

牡丹唐草の文様も格は高いのですが、仕立てが「名古屋帯」ですから
袋帯よりも軽い感じになり、使用出来るのは軽めの訪問着までとなります。

名古屋帯ですから、お太鼓の部分が一重で、軽くて締め易いので重宝します。
たいていのお茶席は、この一式で充分通用すると思います。
但し、初釜や特別なお茶会の場合には、上記のような袋帯を
使用する方がその場に相応しいですね。

帯締めは、帯の柄を生かすためにシンプルなものを合わせました。
ベージュに茶色の濃淡のぼかしです。
名古屋帯とは言っても、ある程度の格がありますから、
帯締めもシンプルとは言え、少々値の張る上等なものを選びます。

上等な帯締めは、締め易く、見た目も落ち着いていて品格がありますから、
買う時にはお財布が痛みますが、様々な場面で使えて使用頻度も高くなり、
満足して長い間使うことが出来ます。




~ 吉祥植物文の袋帯 ~

この帯は、松竹梅に菊、南天、牡丹など吉祥文様の植物が織り込まれています。
袋帯ですが少し軽めの雰囲気で、上記の「牡丹唐草の名古屋帯」よりも格が下がります。

着物の色に対して、帯も地色がグレーと地味ですから、帯締めははっきりとした色合いで
帯締めに視線を集中させるようにします。
そのことによって、帯の地色や模様が反対に生き生きと見えることになります。

この一式でしたら、軽いお茶会や観劇などに気負うことなく、しかも
気後れすることもなく出かけられると思います。

※ また、この帯は帯締め次第で、もう少し格を上げることが出来ます。
この色柄ですと一生使うことが出来ますから、それも踏まえて次々回に
取り上げてみたいと思っています。


* * *

紋付の色無地は利用価値が高く重宝する着物です。
これ一着があれば、あとは帯次第でいろいろと楽しむことが出来ます。
若い人は、まずこの一着を誂えて、それに良く合う帯や帯締め、帯揚げの
一セットを持っておき、
それから徐々に雰囲気や格の違うものを揃えていくといいですね。

※ 帯揚げはあえて同じものを使いました。





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あっ!帯枕を忘れたわ!

2016年11月26日 | 着物の楽しみ

先日、石川県小松市で開催されたお茶会に参加しました。
前泊ですが、午前中のお茶教室を済ませてからの出発でしたから、当日に着る着物や帯、
小物などは出発間際に慌てないよう、また忘れ物のないように前日の晩に用意していました。

ところが
今までに、出先で「あっ、草履忘れた」とか「帯締め忘れた」などと慌てている人の姿を
何度も見かけたことがあったので、そう言ったことは「明日は我が身」と思っていましたが、
この度、とうとう私もやってしまいました。



~ 帯枕 ~

これは長年私が愛用している帯枕です。
私は肩幅が広いので、帯枕も幅広のものを使用しています。
この私サイズの帯枕が荷物に入っていなかったのです。





~ 帯枕を帯揚げでくるんだ状態 ~

帯枕は、背中に当たる帯の上部の形を整えるもので
これが無いとどうにも恰好がつきません。
本来ならば、このように帯揚げを掛けて内部をくるんで使います。

* * *

「帯枕がない!」と気付いたのは、お茶友さんのご家族との夕食会が済んで
ホテルに着いた後、着物や小物の点検をした時でした。
準備万端のはずだったので、びっくりしましたが、もう時間も遅く
自分の持っているもので何とかしなければなりません。




そこでひらめいたのが、ちょうど京都駅で買ったばかりの多機能ポーチ。
「あっ!あれに何か詰めて使おう!」と。

部屋着に持って行ったTシャツを丸めて詰めて





大判の風呂敷に乗せて、くるくると包みます。





~ 即席帯枕 ~

両端を持っていたゴムとホテルのアメニティのゴムの両方で
風呂敷の両端を括って、即席帯枕の出来上がりです。

幅も高さもちょうど良く、おまけに硬さも背中に添って具合の良いものでした。
この即席帯枕の上に帯揚げを掛けてしまえば、すっかり隠れて、まさか中身が
こんな仕組みとは誰にも気付かれません。

* * *

この度、忘れたものが中に入るもので良かったと胸を撫で下ろしています。
これが帯や帯締めだったら「万事休す」でした。
せっかくのお茶会を、現地に行っていながら「欠席」
ということになったかも知れません。

一時冷や汗をかきましたが、無事にお茶会に出席出来て、
「終わり良ければ総て良し」の小松のお茶会となりました。

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* 百合子さん * 着物に金の帯で大成功 ♪

2016年08月25日 | 着物の楽しみ

リオデジャネイロのオリンピックも終わりましたね。
仲間内で、閉会式の旗の引き継ぎで百合子さんが
何を着るかが話題になりました。

A子 : 「 閉会式に小池さんが行くんよね、何着ると思う?」
B子 : 「そうやね、日本女性なんだから着物にしてもらいたいね」

A子 : 「そやね!やっぱり着物がいいね!どんなんがいいと思う?」
B子 : 「そりゃあ東京都知事ですもん、とびっきり上等で豪華なのがいいわ」

A子 : 「それで、柄はどんなの?」
B子 : 「百合子さんだから、やっぱりドドンと前身頃に大きなユリの花が咲いてるのがいいんじゃないの」

A子 : 「そうだね、やっぱりね!こんな時だから、着物組合さんが立派なのを寄付したらええのにね」
B子 : 「そうそう、百合子さんに良く似合うのを奮発してくれたらいいのにね、和服の宣伝にもなるしね」

こんな話をしていましたら、百合子さん、ちゃんとやってくれました(^^♪




TVの画面ですから、色は正確には分かりませんが、
ニュアンスのあるベージュピンクの地に、前身頃の裾に大きく鶴が描かれていて、
帯は金色、お祝いの席にふさわしく格調があり華やかな着物姿でした。

すっきりとよくお似合いで、日本国が、そして東京が、清潔で美しいのだと
十分にアピール出来たと思います。

これからも、事あるごとにこんな美しい姿を披露して頂きたいものですね。
今度は 「 袖のつれ 」に気を付けてね(^_-)-☆

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更紗模様の着物を母娘で着回す

2016年01月06日 | 着物の楽しみ
娘時代の着物と帯のセットがとうとう派手になってしまいました。
それでもこの更紗模様の着物は一番のお気に入りで、まだ娘にすっかりと
渡してしまう気持ちになれません。

そこで今回は、私でも派手にならない、落ち着いたコーディネートを考えてみました。



~ こちらは娘用です ~

柄の中の一色を取った赤地に椿の膨れ織りの帯を合わせています。
着物も帯もはっきりとした色合いですので、帯締めと帯揚げは緑で揃え
帯回りがすっきりと見えるようにしています。

適用年齢は多少人にもよりますが、だいたいは50代前半くらいまででしょう。
洋服と同様に、結局は幾つになっても、その方に似合っていれば良いわけですから、
これはあくまでも一般的な目安ということになります。




お太鼓部分には大きな椿が咲いています。
大胆なデザインが気に入っていますので、地味な着物に合わせて
もう少し着用したいと思っています。




~ こちらは私用です ~

更紗には更紗で対抗!ではありませんが、こちらの帯は草木染の広東更紗です。
雰囲気が似ていて違和感がありませんね。
草木染の渋い色合いが着物の派手さをグッと抑えました。

帯揚げは帯地に合わせて薄い黄土色、帯締めは抹茶色として、
帯地の色や模様の邪魔をしないようおとなしいものを使いました。

このセットでしたらあと10年くらいは着られそうです。
その後はどうしましょう、、
羽織に仕立て直して着てみましょうか、、
可愛いお婆ちゃんを目指して、、
と、結局
なかなか娘に手渡したくなくて、とことん自分のものにしていたいようです。




~ お太鼓部分です ~

帯地の黄土色とエキゾチックな模様が、大人の貫禄とお洒落感を表していますね。
その内にグレー地の着物に合わせてみたいと思っています。
さて、どうなることでしょう、、楽しみです。




着物は面白いもので、沢山の模様があっても、さらに沢山の模様のある帯が
不思議に違和感なく合ってしまいます。
洋服では柄に柄を合わせるのはとても難しいのですが、着物の場合は
意外とすんなりと飲み込んでしまいます。

箪笥の肥やしになっている小紋や帯など、虫干しを兼ねてたまには出して、
あれこれとコーディネートしてみたらいかがでしょう。
意外な発見があるかも知れませんよ。

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帯締めは着物姿の総仕上げ

2015年08月13日 | 着物の楽しみ
着物や帯に格があるように、帯締めにも格があります。
格の違う着物と帯のセットに、同じ帯締めを合わせたらどうなるのでしょうか、、

準礼装にもなる一つ紋付きの色無地と、おしゃれ着扱いの小紋に
カジュアルな帯締めから、少し改まった雰囲気の帯締めまでの4本を合わせてみました。

~*~*~

~ こちらは一番カジュアルな帯締めです ~

※左の着物は、絽地に桐竹鳳凰紋の地紋、帯は引箔の紗の袋帯
格から言えば準礼装となり、正式なお茶席からパーティー、
その他行事まで通用する便利で失礼のない安心の組み合わせです。

※右の着物は、絽縮緬に金彩の小紋、帯は絽つづれの名古屋帯
格としてはおしゃれ着で、軽いお茶席、パーティーならOKですが、
正式なお茶席、パーティー、行事には不向きです。

~ * ~

ここでは4本の帯締めの中で一番カジュアルなものを合わせてみました。

こうして見ると色無地のセットには、帯締めの格が追いついていないのが分かります。

対して、小紋のセットには難なく馴染んで、格もぴったりと合っていますね。
帯も帯締めも互いに生き生きとしました。


~*~*~

~ レース組の中でも少し格を上げてみました ~

同系色の色無地のセットによいアクセントになって、帯も帯締めも互いを
引き立てあい、帯締めの格が色無地の格に追いついているのが分かります。

対して、小紋の方は、格上の帯締めに、帯が少し無理をしているように見えます。
考えようによっては、帯締めが帯の格を上げているとも言えますが、ちょっと落ち着きませんね。


~*~*~

~ 繊細な網目で上品な帯締めです ~

格はそこそこですが、色無地に使うには、少し力が足りないように見えます。
せっかくの袋帯が頼りなく見えてしまいました。

対して、小紋の方は力関係も同等で、どこにも無理がなく美しい組み合わせになりました。


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~ フォーマルな帯締めとオールラウンドに使える帯締め ~

左側の帯締めは、一部金糸を使ったややフォーマルな帯締めです。
力のある帯締めで、全体がキュッと引き締まりました。
改まった席にも対応できる組み合わせになりました。

※この帯締めの場合には帯揚げの色を変えるようにします。

対して、小紋の方には、さすがにこの帯締めは格が合いません。
小紋はおしゃれ着ですから、どんなに頑張ってもこの帯締めは締められませんね。
代わって、この冠組の帯締めなら、何の無理もなく似合っています。
さっぱりと涼しそうに仕上がりました。

~ * ~ * ~ * ~

洋服の場合にも、小物は装いの総仕上げと言いますね。
着物の場合、体の真ん中にある帯締めはよく目立ちます。
そこで、格も合い、雰囲気もピタリとあった姿に出会うと
その方の内面的な美しさまで感じられるようです。

なかなか難しいことですが、常にそれを意識して勉強していくしかありません。
「着物姿は一日にしてならず」
日々に努力ですね。
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