私的美遊空間

美しく愛しいものたちへのつぶやき

灘の酒蔵巡り・沢の鶴

2015年07月31日 | 旅の楽しみ
キリンビール神戸工場に続いて、灘の酒蔵・沢の鶴資料館にやって来ました。

こちらの資料館は酒造りの歴史を現代に伝えるために、
昭和53年11月に古い酒蔵をそのまま資料館として公開されました。
中に収蔵されている酒造り道具と共に
兵庫県「重要有形民俗文化財」の指定を受けています。




こちらの資料館は、阪神・淡路大震災で全壊したそうですが、
散らばった瓦礫を捨てることなく、それを用いて復興再建したとのこと。

その説明を聞いて、全く新しくする方が簡単で安上がりなところを
古い物をいとおしく大事にされる心が感じられて胸が熱くなりました。




こちらは一六世紀(安土桃山時代)の備前焼大甕
神戸市教育員会の発掘調査によって発見されたそうです。




大きな仕込み用の桶が並んでいます。
人間なら20人くらいは入れるでしょうか、いやもっとかな、、とにかくでっかい!

館員の方の「桶は蓋なし、樽は蓋あり」の一言に、そうだったんやあ!
分かっているようで分かっていなかったことを知りました。




2階に上がると大小の道具類が並んでいます。




麹を作る「室」の内部




階段付近
倒壊した材木に新しい材木を足して再建された館内、
どれが古くて、どれが新しいのか見分けがつきません。
建築技術の高さを感じます。




昭和初め頃のポスター

ちょっとお酒を飲んで頬が桜色に染まっている、、
そんな感じでしょうか、、きれいですねえ、、色っぽいですねえ♪




樽廻船 (たるかいせん)
江戸時代初期からこの樽廻船で清酒を江戸に運んでいました。

清酒は、関西地方を上方(かみがた)と呼んでいたことから
「下り酒」と呼んで大いに人気を博したそうです。
この「下り酒」を愛した江戸っ子たちは、上方から下ってこない酒を
「下らない酒」と呼んで、やがては「下らない」は「面白味がない」
という意味になったとされています、、なーるほど、、そうだったのかあ、、
※「あいたい兵庫」参考


そして、やはりここでのお楽しみは「利き酒」
蔵元でなければ味わえない生酒が頂けます。
ショップでのお買い物も楽しいですよ。
美味しい利き酒でいい気分になりました♪~

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キリンビアパーク神戸で勉強してきました♪

2015年07月30日 | 旅の楽しみ

ここは神戸市北区にあるキリンビール神戸工場です。
このビール工場と神戸ワイン工場、灘の酒蔵を一気に巡るツアーバスでやって来ました。

お酒に興味を持ち始めた私には、あれこれ試飲が出来るということが一番の魅力です。
ここでは専属のスタッフが材料や製造工程の説明を一緒に回りながらしてくれます。




まずは、一番搾りと二番搾りについての説明

紀子様によく似た素敵なスタッフが私たちの専属でした。
一番搾りと二番搾りの違いがよーくわかりました。
そして、普段よく飲まれているビールが一番搾りと二番搾りを加えたものだということを
ここで初めて知り、ちょっと意外に思ったり、驚いたり、、、




そこで、一番搾りと二番搾りの麦汁を飲み比べてみました。

当然のことですが、一番搾りは色が濃くて味も濃厚ですし、二番搾りは色が薄く
味も淡くなります。この段階でこれほどの違いがあれば、出来上がったビールが
どんなに違うか、ビールの味がまだ分からない私にも充分想像がつきます。




巨大な一番搾りの箱がでーんと。

この箱の中にはスクリーンがあり、映像でビールについての説明をしてくれます。
本物そっくりな巨大ボックス、見ただけで楽しい気分になります。
小さい子供さんたちもさぞ喜ぶことでしょうね。




平日でしたから、工場の機械はフル回転していました。

この丸い機械は缶詰め機で、クルクルすごい勢いで回り、一分間に350ml缶を
2000缶一度に詰められる国内ビールメーカーで最速の機械、ということでした。




工場内はさすがに清潔。機械が複雑に配置されていましたが美しさが感じられるほど。




通路には歴代のラベルが展示されていました。




ここでのお楽しみはやっぱりこれ!
見学がすべて終わるとご褒美のように試飲コーナーに誘導されます。

ビールは4種類の中から三杯まで頂くことができます。
生プレミアム、生一番搾り、生一番搾りスタウト、ラガービール。
プレミアムはさすがに一杯限りで、お代わりは出来ません。
飲めない方や子供さんにはソフトドリンクが用意されています。



私は始めからプレミアムを頂きました。
このビールは、こんな私でも「美味い!」と思えました。
その後、スタウト(黒ビール)を半分ほど。
こちらは独特の風味でくせになる味わいでした。
さすがに三杯は飲めませんでしたが、それだけで充分満足!
おつまみの「柿の種チーズ味」も美味しくって更に満足♪




一番搾りプレミアムの説明

プレミアムは、厳選された極上の一番搾り麦汁のみを使用した贅沢なビール。
より渋みは少なく、深く贅沢な香りを実現した、ということです。




入口近くのショップでは、キリンビアパーク限定のオリジナルグッズ、お菓子などを販売しています。
これは、見るからに楽しいジャンボプリッツで、ビールの味を引き立てる塩味と
マスタード&ソーセージの味がよく効いています。



隣りにあるのは普通のポッキーの箱です。
ジャンボプリッツの大きさがよくわかると思います。
これは、ショップの中のフードランキングで第二位のもの。
因みに第一位は、おつまみで出して頂いた「柿の種チーズ味」だそうです。
至極納得!




玄関の向こうには、地上7階建てに相当する大きさの貯蔵タンクが並び壮観な眺めです。
この神戸工場は、国内9か所の工場中最新の設備を備えた工場とのこと、さすが立派でした。




ラガービールバス

飲んだら乗るな!そのため、最寄りのJR三田駅から送迎バスが出ています。
こんなバスに乗るのも見るのも楽しいですね。
有難いことに、見学、試飲、送迎バス、どれも無料です。

ビールの注ぎ方は三段階で上手に泡を作る、ビールと泡は8対2が一番美味しい、
などなど実演で美味しいビールの飲み方も教えてくれます。
知らないことをいっぱい教えてもらえて、楽しく有意義な見学でした。
キリンビールさん、有難うございました♪

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金魚の帯留めで楽しく涼やかに着こなす

2015年07月27日 | 着物の楽しみ
暑い毎日、Tシャツ一枚着るのも暑いのに、着物を着るなんてとんでもない!
そう思う人がほとんどでしょうね。
ですが、稽古事で着物を着ることが約束になっている場合は仕方ありません。
そんな場合、少しでも涼しく快適に過ごせるように考えることが大事になって来ますね。



体感的に涼しくするには、当然身に付ける物の素材を夏向きの物に変えるわけですが、
今回は、それにプラスして「視覚的に」「気分的」に涼しくする方法を考えてみました。




着物は江戸小紋、白地に水色の万筋の絽縮緬
帯はつづれ織で銀白色に雪月花の織り模様

と、ここまででも見た目はだいぶ涼しそうですが、
そこに、濃い青色の三分紐に七宝焼きの金魚の帯留めを置いてみます。
するとどうでしょう!ずいぶん楽しく、涼やかになったでしょ!



これは着用する本人がそう思えればいいんです。
本人の気分は表に現れるものですから、着ている人が楽し気で涼し気に
していることが大事なんですね。
そうすれば、見た人もそう感じてくれるはず、、と思うことが大事!

※三分紐は、幅が9mmの平組の細い紐のことです。




こちらは雪月花の「花」の模様の方です。
上は「雪輪」です。
その日の気分で使い分けるといいですね。



こちらはお太鼓になる部分です。
お太鼓には「月」と「雪輪」が織り出され、たれの部分には「花」ですが、
先日の着用で折り目がついてしまいましたので、たれの部分は省きました。
上の画像の「花」とほとんど同じですので想像して頂ければ、と思います。



要は、暑さも気分次第で涼しくしてしまえ!と言うことでしょうか、、

そう言えば、ある駅に電車が止まり、ドアが開くと、頭から足首までを
真っ白な布で覆った長身の男性がふわりと入って来たことがありました。
私の目の前をその白い布を翻しながらさわやかに去って行きました。
去ったあとに得も言われぬ良い香りを残して、、

あの時も夏でしたが、アラビアのロレンスを彷彿とさせる姿に
しばしうっとりとしました。
その人の気分なのでしょうね、爽やかで、涼やかでした。
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3kg痩せなくてはならない!

2015年07月16日 | 美容・ファッション
~ 緑と彫刻の道 ~

ここはJR神戸駅から北へ上がる文化ホールへと続く道

この道沿いには、このようなブロンズ像が適当な間隔で置かれている。
可愛い子供の像あり、美しい女性の像あり、石造りのオブジェありと、
歩きながら色々な美術品を鑑賞できて楽しい。
だから、道は他にもあるが、いつもこの道を通ることにしている。



中でも私のお気に入りはこの女性像
出るところは出て、締まるところは締まって
無駄のない美しいプロポーション
見ていてとても気持ちがいい。

私も若い頃(大昔)はこのくらいだったはず、、、
身長も体重もミスユニバースの応募基準内だったのが、
今ではとんでもないことになっている。

特に今年の冬の過ごし方が悪かった。
寒さに負けないようにと、良く食べ良く寝たからに違いない。
体力の低下を理由に年々自分に甘くなっている。



この像を見る度に「やせなくっちゃ!」と思うものの
決断を先伸ばしにしている内に、とうとう入るスカートが無くなってしまった。

こうなっては仕方ない!自分を甘やかすのは「もはやここまで!」
そのスカートが入っていた時の体重まで戻す決心をした。

目標は3kg

さて、どうやってやせようか、、、

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こんなんちょっと欲張りかなあ・・・

2015年07月15日 | 思うこと

14日、姫路城登閣者が100万人に到達しました。
予想より一か月早かったそうです。
TVでは、100万人目となった大阪からの女性二人が映っていました。
私も一度でいいから、そういった○○人目というのになってみたいと、
常々、誰かれとなく話していますが、今のところご縁がありません。




姫路城の登閣者が100万人目を迎えた同じ日に
私には「京都一日バス旅行」が当たりましたと封書が届きました。
京都は大好きですから、当たったのは勿論嬉しいことです。

でも、○○人目と言うのはその人一人のことですから、
100万人目の人は100万分の1の確率だったわけですね。
この旅行の倍率とは雲泥の差です。

まあ、そこまでの確率でなくても、せめてどこかの美術館の
特別展で1万人目くらいにはなってみたいものだと思っています。

それにしても、このこだわりは何なんでしょうね、、
主人は、そんなことどうでもいいんじゃないの、とあきれ、
息子は、しょっちゅう行ってれば当たるかもね、と鼻であしらいます。

そうなんですねえ、、どうでもいいことだし、そこまですることでもないし、、
バカバカしいことはよく分かっていますが、夢や希望ってそんなものではないかしらん。
そんなことを思いながら、また神戸市立博物館に行って来まーす!

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袖中に日月を蔵す

2015年07月14日 | 茶の湯便り

すだれを下し、ほの暗い中での濃茶の点前
静まり返った茶室にスッスと袖の擦れる音
そこには人がいても、いない
時間があっても、ない
そんな世界が広がっている

~ 袖中蔵日月 (しゅうちゅうにじつげつをぞうす) ~

この句の後に「掌内握乾坤」(しょうないけんこんをにぎる)と続き、
袖の中に日月を収め、手の内に天地を握る、ということになる。

その意味は、自己を滅して「無」に徹し、
天地いっぱい、つまり至る所をわが物にする、ということである。
これを分かりやすく説明しようと思うと、余計に難しくなる。
だからこのままストンとわが物にするしかない。

~ 先日のお茶事での一コマ ~
お茶入れの緒(ひものこと)をほどいているところです。
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わあ!鈴懸草が咲いた!

2015年07月12日 | 花便り

細く長く茎ばかり伸びてきて、花が咲く気配が全くなかった鈴懸草、
今年は咲かないな、とすっかり諦めていたのに、
昨日の朝、いつものように庭の花たちの巡視中、長く垂れた茎の
所々に紫色の小さな塊があるのを発見した。

手に取ってよく見ると、なんと見たことのない花が咲いていたのだった。
「わあ!咲いたわあ!咲いてるわあ!」
思いがけない鈴懸草の開花に嬉しさ爆発!
鈴懸草の花を確認した劇的な一瞬だった。



この鈴懸草(スズカケソウ)は絶滅危惧種と言われている。
現在、自生が確認されているのは岐阜県と徳島県のみとか、、
そして、その両県においても近い将来絶滅の恐れがあるとのことだ。

そんな大変な植物とは知らずに、今年の藤まつりの折に
神社の境内で店開きしていた山野草の店から買って来たのである。

そして、その時には「スズカケソウ」という名前の美しさに引かれて欲しくなっただけで、
何色の、どんな花が咲くのか、大事なことを何も聞いていなかった。

だから、咲いただけでもびっくり!なのに、さらにこんなに美しい色で
こんなに変わった花だったことに、びっくり!びっくり!二倍のびっくり。



さあ、大変だわ!来年以降もちゃんと育てられるだろうか、、
店の主人は「そんなに難しくないよ」って言ってたけれど、
なんだか責任重大な植物を手に入れたものだと感じてしまった次第である。



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星河清涼の風と荘子の遊

2015年07月10日 | 茶の湯便り
昨日の掛物は「星河清涼風」の色紙

茶会では、その日の茶会のテーマ(趣旨)が、掛物によって表されることが多い。
それと同じように稽古場でも、今日は何を感じてもらいたいのかを表すために
その都度の掛物を選ぶことが大切だと思っている。

それはどちらのお稽古場でも同じことだと思うが、私はそこにはただ禅語だけでなく、
季節感を添えた絵があり、視覚的にも楽しめる短冊や色紙を掛けるようにしている。

昨日の色紙は「星河清涼風」、せいかせいりょうのかぜ
星河は天の川のことで、「星河」は「せいか」とも「せいが」とも読む。

~夏の夜に天を仰げば、そこには流れるように星の川が見える
そして時折吹く涼風に身も心も清らかになっている~




香合はガラス製で蓋には星河が流れている

こうしたお茶の道具は、寒い時には暖かく、暑い時には涼しくと
そんな思いを込めて準備し使われる。
その心が伝わる喜びは、お茶会でもお稽古でも変わらない。




染付の器に朝顔のお菓子

昨日はお弟子さんのIさんから、NHKで放映されていた
「荘子の遊」を見て感動した旨のお話があった。

難しい内容だったけれど、何となくわかるところがあったとのこと。
そこで、お茶が目指す究極の目的とどこか共通しているのでは、、
単調な稽古を黙々と続けることによって得られる無我の境地、、
何ものにもとらわれない自由で平穏な心持ち、、

などなど、言葉で現すにはとても難しいことだったが、
その場での結論は、お稽古の中でそれらを見出していこう、
ということだった。

おそらく、それが体得できた時には星河清涼の風が吹くのだろう。
良いお稽古のひとときだった。

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明治の遺産・赤レンガと蔦のアイビースクエア

2015年07月07日 | 時空を超えて来たものたち
蔦に覆われた窓



こちらは明治22年に建てられた倉敷紡績所創業の旧工場
イギリスの工場をモデルにして建てられた明治の遺産です。
平成19年に経済産業省により「近代産業遺産」に認定されました。


建物を覆う蔦



赤レンガの外壁を覆う蔦は「自然と調和しながら健康的な労働環境を」という
信念のもと植えられ、夏は葉を茂らせ直射日光を遮り、冬は葉を落として
日光を当てて、見事に内部の温度調節を果たしたそうです。

自然の日よけ、自然の空調、、
中で働く労働者の健康にまで気を配って
機能面や効率優先の現代の建物にはない優しさを感じますね。


アイビースクエア



工場、倉庫は昭和48年に改修され、ホテル、レストランや文化施設などの
複合施設として再生されました。

古い物を壊さずに大事に再生する、その心に感動します。
「文化とは何か?」その答えがここにあるように思えました。

メタセコイア



メタセコイアという木は、1941年に日本で化石で発見され、
当時は絶滅したと考えられていたそうです。
それが、1945年に中国四川省で初めて発見され、1949年に
アメリカを経て日本に入ってきたとのこと。

高さが35m、胸の高さでの直径が2~3mにもなる高木ですが、
このアイビースクエアの広場ではのびのびと育つことが出来ますね。

クイーンメタセコイア



この建物はメタセコイア広場に立つ英国式チャペルです。
赤レンガを基調としてアイビースクエアの中できれいに調和しています。
このチャペルでの結婚式では、美しいオルゴールの音色が響き渡るそうです♪

オルゴールミュゼ・メタセコイア



こちらは大正時代に建てられた紡績工場の事務所です。
今では、アンティークオルゴールを一堂に集めオルゴールの
コンサートを楽しむ博物館として使われています。
100年前の音色を聴きながらお茶を頂くことが出来るそうです。
こちらは次回の楽しみにとっておくことにしましょう。

コンサートは10時から一時間ごとに行われ(正午除く)最終は17時です。
土曜コンサートは、第三土曜19時半~20時40分。
大人800円、子供(大~小)600円

※前日までに予約すると貸し切りOKだそうです。
そして自分だけのオルゴールも作ってくれます。
彼女にオルゴールを作ってプロポーズ、、きっと大成功でしょう♪

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倉敷川ゆらり舟流し

2015年07月05日 | 旅の楽しみ
倉敷は水と緑と白壁に囲まれた美しい町
歴史と文化の香りを放つ町

この町は偶然に出来たものではなく「文化なくして経済の発展はない」との
大原孫三郎氏の哲学をもって、その志を受け継いだ人々が守り育てた町



中橋から船着き場を見る・突き当たりは高砂橋

美観地区を貫く倉敷川は、かつては物資を積んだ舟の往来で賑わったそうです。
今では、両岸の景色を眺めながら、当時の風情を楽しめる舟流しが往来しています。

倉敷には何度も来ていますが、この舟流しは初めての経験です。
今回は、往復20分の舟遊びを楽しんでみることにしました。



向こうに見えるのは舟着き場

ここから出発しーー中橋の下をくぐりーー大原邸前の今橋で折り返しーー
ーー再び中橋の下をくぐりーー白壁通り近くの高砂橋まで進みーー
ーーそこで折り返し船着き場に戻ります。


~ この中橋の下をくぐります ~



小豆島から運ばれた一枚石の橋げたです。
舟が下をくぐれるようにアーチ型になっています。
こんな大きな石を切り出すのも運ぶのも大変だったろうと
当時の人の苦労が偲ばれます。


~ 中橋の下をくぐっています ~



向こうの突き当たりは、大原邸前の今橋です。


~ 中橋をくぐると左上に倉敷館が見えます ~



この倉敷館は、美観地区のほぼ中央にあり、観光案内所及び休憩所になっています。
中には自動販売機、トイレもある快適な空間で、各種観光案内のパンフレットもあり
ゆっくりとここで散策計画を練るのもいいかも知れません。


~ 今橋が見えてきました ~



右上に見えるのは大原邸、左上が大原美術館です。

今橋の橋げたは丸く半円形に造られています。
この影が水に映ると「満月」になるようデザインされたとのこと、
こんな説明も船頭さんがしてくれて、
ただの舟遊びに終わらないところがいいですね。


~ ここで方向転換します今橋から中橋へ戻ります ~



左上に見えるのは老舗の料理店や旅館です。
こうして舟に乗っていると、陸の観光客からの良い被写体になります。
こちらも楽しみ、あちらも楽しむ、そんな舟流しです。


~ 倉敷館の前、中橋を再びくぐります ~



この中橋には人力車が人待ちをしています。
他にもいるらしく、船頭さんが「どこそこの人力車は高い、、」などなど、
ちょっとお得な情報も教えてくれます。「うむ、うむ、なるほど、、」


~ 倉敷館の脇を通って ~



倉敷館は大正6年に倉敷町役場として建てられた洋館風の建物です。
現在は観光案内所と休憩所として利用されています。


~ 民芸館の前を通り~



こちらは世界で使われていた日用品を展示している博物館です。
この舟流しと共に、この民芸館を訪れるのが今回の目的でもあります。
もとは庄屋さんの持ち物で、土蔵三棟を改装したそうです。


~ ここで折り返して帰路につく、郷土玩具館、民芸館を見ながら ~



左上の道沿いには「星野仙一記念館」、「郷土玩具館」、「民芸館」等
見学するところがずらりと並んでいます。


~ 船着き場近く、向こうに考古館の白壁が見える ~



舟着き場近くまで戻ってきました。
同乗の若いカップルは和歌山からの方でした。
ひとしきり、先日亡くなった「たま駅長」の話で盛り上がり
旅は道ずれの出会いをひととき楽しみました。


~倉敷館の全体が美しく見られます ~





~ 帰って来ました ~



ゆらりゆらりと進む舟は、時間を忘れてのんびりとさせてくれます。
六人乗りですから一度にたくさん乗れません。
連休には昼までにチケットが売り切れてしまうそうです。

※チケットは倉敷館で500円で販売しています。
9時半から30分毎の運行で、最終運行は17時。
12月~2月は土・日・祝日のみの運行。

これで今回の倉敷散歩の、目的の一つを果たしました。
明日は目的の二つ目、民芸館を訪れてみたいと思います。
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のんびり気ままに倉敷散歩

2015年07月04日 | 旅の楽しみ
民芸館の窓から

ここは岡山県倉敷市にある美観地区
柳と川と白壁の美しい景観を誇ります

この界隈は歴史ある建物や、大原美術館をはじめとする文化的施設が軒を連ね
何度来ても、見尽くせず、味わい尽くせない魅力たっぷりの所です。
そこで
今回はゆっくりとぶらぶらしながら、あっち行き、こっち行きしたいと思います。



地図の上から(JR倉敷駅)中央通りを下るとすぐに美観地区入口に到達
そこを左に折れ、少し行くともう別世界、美しい景色が目の前に広がります。

まずは右手にある「大原美術館」と隣りにある「エル・グレコ」
この二つの建物は美観地区きっての有名どころです。

~ 大原美術館 ~



この美術館は昭和5年に実業家の大原孫三郎氏が画家・児島虎次郎を記念して設立した
日本で初めての西洋美術中心の私立美術館です。

※児島虎次郎ー大原孫三郎氏の親しい友人であり、孫三郎氏の勧めにより三度に渡り渡欧し、
自身の画業の傍ら、欧州の美術作品の収集に尽力し、今日の大原美術館のコレクションの基礎をつくった。

日本にあるのが奇跡とまで言われるエル・グレコの「受胎告知」をはじめ
ゴーギャンの「かぐわしき大地」、モネの「睡蓮」、セザンヌの「水浴風景」等々
世界に通用する驚くばかりの作品揃いです。

~ * ~

美術館の入口右側にはロダンの「カレーの市民」のブロンズ像が、
左側には同じくロダンの「聖・ヨハネ」のブロンズ像が惜しげもなく置かれています。





大原美術館には、西洋美術のほかにも日本絵画と彫刻、古代オリエント、ギリシャ、
ローマ美術の展示やバーナード・リーチ、富本憲吉、河井寛次郎ら民芸派の陶磁器、
棟方志功の板画、芹沢圭介の紅型等々の充実ぶりで、一日たっぷりと美の世界を堪能できます。

~ エル・グレコ ~



エル・グレコは赤い日よけと緑の蔦が美しい大正ロマン溢れる喫茶店です。

もともとは、大原美術館創立者の大原孫三郎氏の事務所として大正期に建てられたもので、
「美術館で絵を鑑賞した人たちが休むための場所がほしい」という孫三郎氏のご長男、
總一郎氏の思いを受け、現オーナーの母上が昭和34年に開店した、という歴史を持っています。
レトロな空間は本当にゆっくりとくつろげます。


~ 大原邸と今橋 ~



~ 大原邸 ~
大原美術館の前、今橋の向こうに大原邸が見えます。

江戸時代には綿の仲買商を営み、幕末には庄屋を務めた大原氏の邸宅。
格子やなまこ壁の蔵など倉敷町屋の典型的な特徴を備えており、
昭和46年国の重要文化財の指定を受けています。

~ 今橋 ~
手前に見える「今橋」は倉敷川に架かり、美術館と大原邸を結んでいます。
この橋は児島虎次郎がデザインしたもので、菊と龍が彫られています。

大正15年に昭和天皇がまだ皇太子あった頃、お出ましになられた時に
この橋に架け替えられたとのこと、それが菊の文様の由来ですね。
龍の方は大原氏の干支が辰年だったことに因んでいます。

~ 有隣荘 ~(別名・緑御殿)



大原邸の隣りに赤い壁が目を引く建物があります。
こちらは、昭和3年に孫三郎氏が病弱な奥様を気遣い建てられた別邸です。

設計はーーーーーーーー大原美術館や中国銀行を手掛けた「薬師寺主計」と、
明治神宮や築地本願寺の造営で知られる「伊藤忠太」。

内外のデザインはーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー児島虎次郎。
庭園はー平安神宮や山形有朋邸などの名庭を手掛けた七代目・小川治兵衛。

「緑御殿」との別名の由来は、珍しい黄緑色の瓦屋根にあります。
特殊な釉薬が使われ、泉州(現、大阪府南部)の瓦職人に特別に注文したもので、
現在の価格で一枚が三万円ほどで、総建設費は大原美術館を上回るとのこと。
奥様への深い思いが感じられますね。

昭和22年には、昭和天皇の御宿泊所と使用されるなど、大原氏の別邸としての後は、
貴賓館として多くの貴賓客をお迎えしています。

普段は見学不可。年二回の公開あり、今秋は10月9日~18日。

※参考ー岡山旅ネット


~ 有隣荘から考古館への眺め ~



今橋を渡り有隣荘の前を通り過ぎると老舗料理店が連なります。


~ 倉敷考古館と中橋 ~



~ 考古館 ~

江戸時代に建てられた米蔵を使った考古学博物館です。
岡山県一帯から出土した、旧石器時代から、弥生、古墳時代までの
貴重な発掘物などが展示されています。
蔵全体の壁が貼瓦で覆われ、とても美しい建物です。

~ 中橋 ~
珍しいのは、橋げたが一枚石でアーチ状に造られていることで
この下を舟が通れるようになっています。

この巨大な一枚石は、大阪城の石垣の石を切り出したことで知られる
「小豆島」から運ばれたもので、こう言った説明は「舟流し」の舟に乗ると
船頭さんがしてくれます。眺めも楽しみつつ知識も得られる、一挙両得ですね。

今日はここまで、明日はその舟流しに乗ってみたいと思います。

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当たりました!コンサートチケット♪

2015年07月01日 | 思うこと

昨日、出先から戻ると、神戸文化ホールから封書が届いていた。
一瞬何だろう?と思ったが、そう言えば思い当たる節があった。



先月のウイーン少年合唱団来日60周年記念のコンサートの帰りに、
「このコンサートの感想を書いて欲しいと」のアンケート依頼があって
渡された用紙に感動した思いの丈を書き綴って置いてきたのだった。

その用紙には「アンケートに答えて下さった方の中から抽選で
ロシア国立交響楽団神戸公演のペアチケットをお贈りします」とあった。

そうだ!そうだ!この封書は当選したチケットに違いない!




そう思って、ワクワク、ドキドキしながら開けて見ると
果たして、それはまぎれもなく当選したペアチケットだった。



なんとなく当たる気がしていた今回の抽選。
宛名は私だ
同じように出した夫は残念そうにしながら
「あなたはよく抽選に当たるね、この調子で宝くじも当ててよ」と。
そうなんです、私は全国3名様など結構倍率の高い抽選にも何回も当たっているんです。
ですが、それは「当たる気がした時だけ」
残念ながら「宝くじ」は全然当たる気がしません。

ものは、なんでも、気がないと寄って来ない。
これが私の持論
だから今回の当選も
私の気が神戸文化ホールに届いたということなのだろう。
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