山形県の庄内までおいしいものを食べに行ってきました。
庄内地方は鶴岡、酒田という比較的大きな都市を有しながら、高速道路も新幹線も直通していない、現在では交通不便な地域になります。一泊二日で車だとかなり体力的にきついので、今回は鉄道で行くことにしました。
鉄道で庄内に行くには、山形新幹線新庄経由と上越新幹線新潟経由の大きく二通りの経路がありますが、今回は新潟経由にしました。
まずは東京7時48分発のMaxとき305号で出発します。
最近の上越新幹線は高速化には熱心ではないようで、この列車は熊谷と本庄早稲田以外のすべての駅に停車し、新潟まで2時間11分を要します。速達型列車の設定もほとんどなく、その昔、日本最速の275km/h運転をしていた面影はありません。
旧塗装のE4系8連x2の16両編成です。
旅客の少ない時期なので、東京発車の時点では乗車した車両は2割程度の乗車率でした。混雑しているE4系は息が詰まるようですが、すいているE4系は車体が大きい分ゆとりがあります。
東京発車時点で雨が降っていましたが、埼玉県に入ると降り方が激しくなってきました。AFではガラスの水滴にピントが合ってしまいます。
走行風で霧状になった雨で窓の外が白くなるような強い雨の中大宮到着。上野、大宮で結構乗客があり、7割程度の乗車率となり、雨の関東平野を北上します。
越後湯沢。四か月前までは乗り換え客でにぎわったこの駅も今では閑散としています。
この先、新潟県内の5駅すべてに停車して行きます。北陸新幹線開業で新潟県の新幹線駅は7駅となり、6駅の静岡県を抜き、最多の岩手県に並びました。
駅以外はトンネルの区間を抜け、長岡に到着。
長岡駅には使用されていないホームがありますが、もともと北陸新幹線はここから分岐する計画があり、そのための準備工事とのことです。
長岡を過ぎると天気は回復し、弥彦山が見えてきました。このころ、千葉では大雨で大変なことになっていたようですが。
定刻通り新潟に到着。
新潟に来たのは、橋本健太郎投手がMVPをとり損ねた2010年ファーム日本選手権以来になります。7回まで0-4、しかもパーフェクトに抑えられながら阪神に逆転勝ちするという、伝説の試合を見てからもう五年たちました。
この試合は「結びの三番」を全勝してCS進出を決めた翌日に行われ、一種異様なテンションがありました。そして、この後西武ドームでの逆転勝ち~史上最大の下剋上につながっていくわけです。あの年の野球は面白かった。
さて、新潟駅は現在高架化工事中で、1番線ホームの端部に設置された仮設の8,9番線ホームに向かいます。
新潟ではまだ115系が健在です。
今回乗車するのはこちら、「きらきらうえつ」号です。
新潟~酒田間を週末を中心に運行するイベント列車です。列車種別は快速なので座席指定料金の510円だけで乗車できます。
ずいぶん細長く見えますが、幅が狭いわけではなく、ハイデッカー構造のため屋根が高いためです。
タネ車は485系ですが、車体にその面影はありません。車体裾の絞りの始まり位置が高い位置にあるため、何となくバランスが悪く見えます。
外装の派手な模様は塗装ではなく、カッティングシートによる装飾です。この車両も登場後14年経過しており、外観は多少劣化した感じがあります。
内部はガラス面積が広く、非常に開放感があります。カーテンではなくブラインドで窓際に障害物がないのも開放感に寄与しています。
逆にハイデッカーであることはあまり感じません。これはE4系の二階に乗ってきたからかもしれません。
座席は特急と同じリクライニングシートでシートピッチは940㎜、充分な広さです。この区間を走る特急「いなほ」のE653系のシートピッチが910㎜なので、特急以上の装備の快速です。
実際、乗客は観光客だけではなく帰省客も結構利用しているようで、「いなほ」の補完列車としての役割もあるようです。
先頭と最後部にある簡易展望スペース。せっかくの展望スペースですが、トンネルの連続する区間ではブラインドが下ろされます。
この日は最も眺望のよい村上~鶴岡間でブラインドは下がったままでした。
2号車は売店とラウンジになっています。ラウンジは売店で買い物をした場合のみ、40分まで利用可能です。
7割程度の乗車率で新潟を出発。幸い団体客はおらず、車内は静かです。
<その2に続く>