ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

マリー・アントワネットに別れをつげて

2012-12-13 23:39:33 | ま行

レア・セドゥって
いいよね。

「マリー・アントワネットに別れをつげて」68点★★★☆

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1789年、フランス革命が勃発したその日。

王妃マリー・アントワネット(ダイアン・クルーガー)の
お気に入りの朗読係シドニー(レア・セドゥ)は
いつものように王妃に朗読をしていた。

身分を考えるとありえないほど親密にされ、
王妃に心酔しているシドニーだが

王妃の心を捉えているのは
ポリニャック夫人(ヴェイルジニー・ルドワイヤン)だった。

処刑リストで名指しされ、
刻一刻と追い詰められていく王妃とポリニャック夫人。

そして王妃は
シドニーにあることを頼むが――?!

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王妃の侍女(レア・セドゥ)を主人公に
フランス革命前夜のヴェルサイユを裏側から描いた作品。

あまり見たことのない
宮殿の舞台裏が描かれるので

豪華絢爛な宮殿セットをお金をかけて作りながらも、
それを裏地に回すような贅沢さがあって
おもしろいなあと感じました。

主人公のシドニーは革命後、混乱する宮殿内で
なかなかにうまく立ち回り
情報を集めて、動こうとする。

雑多な人々が働く宮殿内の様子も興味深く、
王妃とポリニャック夫人の関係など
踏み込んだ解釈も勇気あっていい。

キャストも活きのいい女優陣を集めてるんですが

なんだろう
話の流れや盛り上がりがいまひとつなんですよねー。


なによりこのラストには
10人中10人が「えっ?これで終わり?」と
唖然とすると思う。

主人公がその聡明さを発揮して
「さあ、これから!」と胸すく展開を期待するのが
人間というもんなんですけどねえ。

惜しいですねえ。


★12/15(土)TOHOシネマズ シャンテ、Bunkamuraル・シネマほか全国順次公開。

「マリー・アントワネットに別れをつげて」公式サイト
コメント
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