ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

もうひとりのシェイクスピア

2012-12-19 23:11:48 | ま行

完全に洗脳されました。
そうかシェイクスピアって別人だったのか・・・。←単純。


「もうひとりのシェイクスピア」71点★★★★


***************************

史上最高の劇作家シェイクスピアは、
自筆の原稿を何一つ残していない。

実は彼のほかに、本当の作者がいたのではないか――?!
という説に基づいたお話。

16世紀末のロンドン。

売れない劇作家ベン・ジョンソン(セバスチャン・アルメストロ)は
ある男から奇妙な依頼を受ける。

その男とは
由緒ある伯爵家のエドワード(リス・エヴァンス)。

彼は自分の書いた芝居を、
ベンの名で上演して欲しいという。

わけもわからず引き受けたベンだが
彼の芝居は一般大衆に大当たりする。

しかし作者として名乗り出たのは
しがない役者である
ウィリアム・シェイクスピア(レイフ・スポール)だった――。

***************************

「シェイクスピア別人説」は
フロイトやチャップリンも支持したとされ、かなり信憑性あるそうです。

しかし
まったく知らなかったんで
いや~すっかり洗脳されました(笑)

「インデペンデンス・デイ」などの
ローランド・エメリッヒが監督でけっこう意外な感じですが、

監督は10年前にこの説に出会って、
ずっと温めていたそう。


まあとにかく
話が見事に作られてるんですよ。

ただし、
やたら込み入っているので、最初の1時間は
正直退屈です。


本物のシェイクスピア、その媒介役、さらにいままでシェイクスピアとされてきた男……と
三重のウソを構成する登場人物たち。

そこに
エリザベス女王の政治と情事の秘密が絡まるという、
めちゃくちゃ手の込んだストーリーなんですね。
時代背景の知識も多少は必要だし、
なにより、とにかく人物整理がひと苦労だった(笑)

しかし、あまりわからなくても
ラストまで頑張れば
まさしくシェイクスピアかギリシャ悲劇か!というほど
カタルシスに満ちた物語が味わえることは保障します。


最初の「??」を乗り越えられるかが勝負ですね。

しかし
これ、ホントなんだよねえ・・・。←信じてる。


★12/22(土)からTOHOシネマズシャンテほか全国で公開。

「もうひとりのシェイクスピア」公式サイト
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする