ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

華麗なるギャツビー

2013-06-09 15:45:02 | か行

かなりの満足感、ありました。


「華麗なるギャツビー」3D版 73点★★★★


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好景気に沸く
1922年のニューヨーク。

平凡な青年ニック(トビー・マグワイア)
湖畔に小さな一軒家を借りる。

隣の豪邸には謎の男ギャツビーが住んでいるという。

莫大な財産を持つ完璧な男で
夜な夜なド派手なパーティーを開いているが
誰もその正体を知らない。

そんなある日、
ニックは招待を受け、
初めてギャツビー(レオナルド・ディカプリオ)と対面する。

ニックを友人として受け入れるギャツビーは
ある秘密を持っていた・・・。

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フィッツジェラルドの傑作小説を
「ロミオ+ジュリエット」(96年)「ムーラン・ルージュ」(01年)の
バズ・ラーマン監督が映画化。

壮大な「オーストラリア」(08年)がちょいコケして以来だし、

ビジュアル(ファッション)に寄りすぎてるイメージもあり
正直「中身はどうなのか?」という懸念がありました。

確かに
原作のあの見事な切なさの
完全なる追随とはいかない。

でもしかし
ビジュアルだけというわけではない。

絵とその世界を堪能し、
かなり
映画を見たという充実感に浸れて、

かつ、この中身なら俄然OK!だと思います。


最初は人間ドラマの内容に
「3Dの意味あるんだろうか?」と思ったんですが

次第に
キラキラと飛び出してくる
視覚の遊びが楽しくなってくる。

ディカプリオも王道の”王子”オーラを
久しぶりに発光させてて、なんか懐かしい(笑)

まあ出番としては
語り手である
トビー・マグワイアのほうが多いんですけどね。


パーティーの乱痴気騒ぎを
ミュージカルのような手さばきで漕いでいくのが
いかにもバズ・ラーマンって感じで愉快だし

膨大なエキストラたちの
ヘアメイクに衣装、宝飾品、
広大なセットにCG・・・が統率され、1つのシーンになっていくのを見ていると

映画って、大勢が力を尽くして、
夢を見せてくれるものだよなあと改めて感じました。

それにやはり原作のよさが素晴らしいですな。

セリフやナレーションの文体も
原作にかなり忠実なので
もうだいぶ昔にグッときて忘れてた気持ちを、
ちゃんと思い出させてくれました。


★6/14(金)から全国で公開。

「華麗なるギャツビー」公式サイト
コメント
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