原作は冒険家のバイブル的存在なんだそうです。
「コン・ティキ」69点★★★★
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1937年、ノルウェーの学者トール・ヘイエルダール
(ポール・スヴェーレ・ヴァルハイム・ハーゲン)は
「ポリネシア人の祖先は、南米から海を渡ってやってきた」
という仮説にたどり着く。
だが、古代の南米には船がなかったため
彼の説は相手にされなかった。
でも、船はなくとも
いかだがあったじゃないか!
そして1947年。
彼は自説を証明するために、
自ら丸太のいかだでペルーからポリネシアまで8000キロの海を
渡ることになるが――?!
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1947年に歴史的大冒険として名を残し、
のちに多くの冒険家や探検家に多大な影響を与えた
いかだ“コン・ティキ”号の航海を
ノルウェー生まれの40代監督コンビが映画化した作品です。
ハラハラはもちろんあるんですが
“ど・シビアな冒険!”というよりも、
海の雄大さ、自然の壮大さや美しさを強く感じさせる
「冒険譚」の趣が強いと感じました。
まあそれはそれで楽しめるんですけどね。
「ライフ・オブ・パイ」のほうが
よっぽど恐ろしい漂流だったなあと。
畳八畳あるか?ってほどのいかだの上で
5人の乗組員が100日も過ごすっていうのが
すでに「うげぇ」ですが(すいません。冒険心なくて)
想定通りというか
乗組員たちの関係が次第にギスギスしてくる様子が、最もハラハラします。
冒険とは無縁だったクルーの不安に
すっごく共感したりしました。
だがしかし
丸太を組んだだけのいかだで大海原に浮かんでいる・・・という事実が想起させるほどの
不安感があまりないのは
やはり物足りない。
嵐やサメなど、トラブル要素も出てくるんですけど
一過性というか。
スッキリした作りなのはいいんですが、
その分終幕が意外にあっけなかったりもしました。
現実のヘイエルダール氏は02年に亡くなったそうですが、
この映画の企画段階には
自ら参加していたそうです。
てか役者よりけっこうイケメンだったりするんだこれが(笑)。
★6/29(土)から全国で公開。
「コン・ティキ」公式サイト