ああ、なんだろう、このシンクロ感。
「EDENエデン」73点★★★★
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1992年。
パリに住む大学生のポール(フェリックス・ド・ジヴリ)は
ガラージ音楽にハマっている。
夜な夜な、郊外で開催されるレイヴ・パーティーに参加すると、
そこにはのちのダフト・パンクとなる
二人組もいた。
3年後。
ポールが友人と組んだDJデュオが評判になり
彼はパリのクラブシーンで有名になっていくが――?
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「あの夏の子供たち」(09年)
「グッバイ・ファーストラブ」(10年)の
ミア・ハンセン=ラヴ監督が
自身の兄をモデルに描いた作品。
脚本を書いたのも兄スヴェン・ハンセン=ラヴ自身で
多分に自伝的要素を含み
1990年代、フレンチ・ハウスの黎明期から
そのムーブメントにハマった若者の
栄枯衰退を描いています。
こういう題材で、131分はけっこう長尺。
でもスルスルと、自然に時間が過ぎていく。
それに実際描かれるフレンチ・ハウスのムーブメントは
ワシの時代とは数年ズレているんですが
なんでしょう
この瞬間、同じ場所に、自分がいたような気分になって
監督が作り出す映画時間に引きずり込まれるのだ。
90年代、クラブのイベントでフリーマガジンを配っているシーンには
「うわあ」と、懐かしさがこみ上げた。
そういうメディアが
同じ感性をつなぐツールだったんだよね~。
懐かしー。
しかし音楽は流行で移り変わるもの。
ぶれないポールは次第に時代とズレていき、
暗いトンネルに入り込んでしまう。
その様子を見ながら、
誰もが過ぎ去ってしまう“あのころ”の儚さを思ったり
しかしその渦の渦中にいるときの、熱い興奮を思い出したり
できるんではないでしょうか。
ちなみに。
モデルとなった兄は
この主人公より、かなりカッコいいらしいですよ(笑)
★9/5(土)から新宿シネマカリテほか全国順次公開。
「EDEN/エデン」公式サイト