地味かもしれない。
でも、とても大事な映画です。



「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」71点★★★★




********************************
1947年。ハリウッドの売れっ子脚本家
ダルトン・トランボ(ブライアン・クランストン)は


妻や子どもたちと、幸せな日々を送っていた。





しかし、ソ連との冷戦下にあったアメリカは
国内の「共産主義者」を見つけ出し、排除しようという
“赤狩り”を行い、

その矛先はハリウッドにも向いていく。

スタッフの賃上げ要求に賛同し、
一緒にデモを行っていたトランボは


“共産主義者”のレッテルを貼られ、
仕事を失う危機に直面してしまう――。

********************************
あの名作「ローマの休日」は
最初、別の脚本家の名前で世に出ていたんですね。

本当にあの話を書いたのは
この映画の主人公、ダルトン・トランボ氏。

なぜ、あの名作を偽名で出したのか?

なぜ、そんなことになったのか?

そんな氏の人生に迫る、実話の映画化です。

ときは1947年。
アメリカは「ソ連憎し!」のムードを作るため
国内の「コミュニスト=共産主義者」を弾圧する“赤狩り”を行っていた。

当時、すでに脚本家として成功していたトランボ氏ですが


彼は
周囲の「金!



富裕層の搾取を許さず、富の分配を訴えるような
人格者だったんです。



で、
スタッフの待遇や、賃上げを要求し


彼らと一緒にデモをしたりする。



いまなら「おお~!素晴らしい


しかし、それによって彼は
「共産主義者」とされ


トランボが娘に
「お父さんは共産主義者なの?」


話してやる説明が、とってもわかりやすかったので引用してみますと
















・・・ね?今聞くと、
より、いろいろ考えさせられる内容じゃないですか?

でも、結局それで仕事を失った彼は
「ローマの休日」も自分の名前で出せなくなったんです。

仕事もなくなり、
どんどん苦しくなっていくんですが

しかし!
トランボ氏は、屈しない、あきめない、へこたれない。



安い値段でも、名を隠しても、書き続けるんです。


ワシ、そこに、ものすっごく感動しました。



例えば、
リストラされても


雑誌が廃刊になっても(いや、リアルすぎるでしょ。笑

フテくされてる場合じゃない。
過去の地位やプライドにしがみつくわけでなく、
「自分には、書くことしかない!」と前に進む。



そんなトランボ氏、カッコイイんですよ。


アメリカ人の“共産主義”アレルギーの
根深さも改めて感じたり

勉強にもなったし、
ホント、勇気もらえる映画でした。


★7/22(金)からTOHOシネマズ シャンテほか全国で公開。
「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」公式サイト