これね、中盤からグググッとよくなる。
「ライ麦畑で出会ったら」71点★★★★
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1969年、アメリカ・ペンシルバニア州。
冴えない高校生ジェイミー(アレックス・ウルフ)は
周囲となじめず、孤独な日々を送っていた。
そんなときジェイミーは『ライ麦畑でつかまえて』を読んで感銘を受け、
これを演劇として脚色し、
学内で上演することを思いたつ。
が、舞台化には原作者のサリンジャーの許可が必要だった。
サリンジャーは隠遁生活を送っており、
その居所を掴むことは困難。
しかし、諦めきれないジェイミーは
無謀にもサリンジャーを探す旅に出ることに――?!
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冒頭、主人公に感情移入しにくいので
「どうでしょね」と思ったんですが
いやいや、
中盤~後半で、グググッとよくなった。
いま現在、自分を探してる人、
そしてかつて、自分を探していた人。
誰もにコツン、とひっかかる青春映画。
主人公ジェイミーはオタク気質で、KYで
どうしたって周囲に「うーん・・・・・・」と思われそうな人物なんですが
そんな彼を、なぜか無条件に支える
聡明なヒロイン(ステファニア・オーウェン)がいいし、
隠遁していたサリンジャーに会える?!という思わぬ展開もいい。
サリンジャーを単なる“アイコン”とせず、
同時代に生存していた人として描いてるんですよね。
そこがよいなと。
そして、人生を模索する主人公にサリンジャーが言う
「自分の物語を書け」というセリフ。
全ての若者へのメッセージに感じて、ホロリ、きました。
★10/27(土)からヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館ほか全国で公開。