演劇やまと塾公式ブログ

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「ワーク・ライフ・バランス」研修会

2010年12月19日 23時55分09秒 | 男女共同参画フォーラム

長ジュンです

 

おかげさまで、のどの痛みは続いていますが、寒気は無くなり、風邪は悪化せずに済んでいます。

 

暮れも押し詰まってきましたが、今日はちょっと忙しい日曜日。

マスクをかけてでかけました。

 

午前中は、「第21回 りんぶん村芝居小屋」の2回目の実行委員会に参加。

(「りんぶん村」実行委員会速報は、また別の機会に報告します)

 

午後は、2月の「男女共同参画フォーラム」の下準備のために、

「ワーク・ライフ・バランス」研修会に、目白の日本女子大学まで行ってきました。

 

 

家族カウンセリング協会創立25周年記念講演会

「日本の家族を元気にするために

    ~ワーク・ライフ・バランスの視点から考える~」と言うテーマで

金井篤子先生(名古屋大学)と平木典子先生(東京福祉大学)の講演と対談、

アトラクションとして 三遊亭凰志師匠の落語 

と言う内容でした。

 

ーク・ライフ・バランス

男女誰もが、仕事・家庭生活、地域生活、個人の自己啓発など、様々な活動について、自らが希望するバランスで展開できる状態」と定義されているとのことで、

いろいろ考えさせられるお話でした。

 

お二人先生のお話や議論の中で印象に残ったことは、

 

  働き盛りの男性は、家族のために仕事をしているつもりでいるが、実際には家族と一緒に過ごす時間が持てず、忙しさのため家族の状況も分からなくなり、気持ちと行動が一致しない状態が起きやすい。その上、特に中間管理職は仕事に喜びを見出せないことも多い。

         幸せでない働き方になっている。

 

20世紀になって「分業化」が進んだため、自分の役割以外の経験ができなくなり、自分の役割以外の領域に対してイマジネーションが持てず、相手への思いやりや配慮が欠如し人間性を失いがち。

          「お互いさま」と支えあうことができない。   過労死、過労自殺、モンスター・ペアレンツ、クレイマーなど

 

・『ワーク・ライフ・バランス』は「精緻化された分業から総体としての人間性を取り戻す試み」であるが、そう簡単に実現できるものではない。

 

・イギリスでは、『ワーク・ライフ・バランス』を「誰もが仕事とそれ以外の責任、欲求とを調和させられるような生活リズムを見つけられるように、就業形態を調整すること」と定義して、企業主導で取り組みが展開されている。日本でも、もっと企業での取り組みの工夫(出産・育児休暇、フレックス・タイム、自宅やサテライトオフィスでの勤務等)などが必要。しかし、企業が制度を作っても活用されないことも多い。(女性の育児休業取得率も、出産退職もあるので、実際には女性労働者の中の30%未満でそれほど多くない)

 

ずは、「男性の育児休業」を推奨。男性の70%は育児休業を取りたいと言うが実際の取得者はまだ1.2%程度。男性が育児を体験することで、家庭・子育て等従来の女性の仕事とされていた領域へのイマジネーションが広がる。その後の親子関係にも良い影響。

 

 コミュニケーションを取り合って、「お互いさま」の感覚をもっと共有できるように

「家庭の問題」を家庭だけでは解決できないことも多い。「会社や職場に迷惑をかけられない」の考え方を捨てる。必要なことは、会社に相談、要求していくことが大切。

 

今の日本は、就職難で大卒者の実質就労率は約30%。非正規雇用の問題や零細企業が非常に多い現実がある。個人経営の職場では、経営が成り立たないので育児休業は取ることができない。そのように、ワーク・ライフ・バランスどころではない労働者も非常に多い。→企業側が、非正規雇用の職員も含めて、コミュニケーションをとり「お互いさま」の感覚をもつことやジョブ・シェアリング等をさらに検討すること。零細企業、個人経営者同士でつながり、やりくりする仕組みなどを検討する必要があるだろう。

 

ちょっと難しい話になりましたが・・・・

『ワーク・ライフ・バランス』と一口で言っても、そう簡単なことではなく、

企業を経営者、人事担当者、そして私たち一人一人ももっと考えていく必要があることだと思いました。

 

まず「お互いさま」の心を持って、

当たり前のようですが、

一人で抱え込まず、周囲と相談しながらやっていく、支えあうことが、

ワーク・ライフ・バランスの良い生活につながっていくようです。

 

三遊亭凰志師匠の落語は、

人情味あふれる丁稚奉公があった時代の家族の話で、

ほろっとさせられて研修会は終わりました。

 

長くなってすみません。