青春タイムトラベル ~ 昭和の街角

昭和・平成 ~良き時代の「街の景色」がここにあります。

「運び屋」 つながりで・・・

2019-03-16 | 青春・名画劇場

春先の多忙な時期なのですが、隙間時間を利用して、クリント・イーストウッド監督・主演の「運び屋」を観て来ました。

イーストウッドも88歳。劇中では90歳の老人を演じて、相変わらず良い仕事をしています。派手なアクションは勿論ありませんが、実力派俳優達の味のある演技、「グラン・トリノ」のニック・シェンクの素晴らしい脚本による、孤独な老人と家族の絆を描いた作品です。

麻薬取引の映画ではありますが、暴力シーンや残酷シーンも抑えており、特に年配の方にはたまらない、味わい深い1本だと推薦させて頂きます!映画館の過度とも思える重低音や、やかましい音響が使われていないことも、個人的には嬉しかったです。

ブラッドリー・クーパーは、「アリー/スター誕生」の時とは別人のよう。ダイアン・ウィーストと共に抑えた渋い演技を見せてくれます。久々に見たアンディ・ガルシアの変貌ぶりには少々驚きましたが・・・。

タイトルの“The Mule”ですが、「運び屋」という意味だけではなく、「頑固者」という意味もあります。そのあたりも作品名を付ける際に、勿論考慮しているのでしょう。ぜひ、秀作を観に、劇場に足を運んでみて下さい。

ところで相変わらず芸能人が薬物使用で逮捕されるたびに、テレビや紙誌面を賑わせ、その人間が関与した過去の映画やテレビ番組が自粛されることが繰り返されます。馬鹿一人のせいで、ここまで周囲が迷惑を被って良いものかと、昔から思います。オリンピックでドーピング違反した選手がいたからといって、その競技全て、もしくはその五輪全ての映像をお蔵入りにすることはありません。

ちなみにNHKは、23日放送予定の「ALWAYS三丁目の夕日’64」を、「インディ・ジョーンズ最後の聖戦」に差し替えましたが、この映画にはヘロインとコカインの薬物中毒で亡くなったリバー・フェニックスが、若き日のインディ役で映画のオープニングを飾っています。ピエール瀧より酷い話では?わざわざ差し替えを行うのであれば、差し替え作品にも注意を払うべきです

これだけ芸能界に薬物汚染が広がっているのなら、薬物検査を実施すれば良い。飲酒検問を我々一般人が抜き打ちで受けることがあるように、若者に与える影響が少なくない芸能人などのテレビ等への出演に際し、薬物検査を実施することは、僕は無茶とは思いません。