僕は小学校1年の時には大抵の漢字を読めたので、大人の読む新潮文庫のシャーロック・ホームズを、図書館で借りて読んでいました。アルセーヌ・ルパンのシリーズはいまいちだったけれど。日本のものでは勿論、「明智小五郎と怪人20面相」のシリーズも読みました。小学校高学年になれば、アガサ・クリスティもエラリー・クイーンも読み始め、名作と誉れ高い推理小説に夢中になったものです。
そして中学生の時は、角川書店のCMに乗せられて、横溝正史の金田一耕助シリーズにはまりました。本、映画、TVドラマと溢れかえった金田一耕助を楽しみました。
そんな時に同級生たちがミステリーに興味を持つきっかけを与えたのが上の本。学研の「あなたは名探偵」でした。これは皆で問題を読み、いろいろ推理して犯人当てを楽しみ、この本をきっかけに類似本も何冊か出版されたと記憶しています。
今の子供たちは、「名探偵コナン」や「金田一少年の事件簿」などの人気アニメで、ミステリーに親しむことが出来ますが、僕が子供の頃は読書をしないといけなかった。明智小五郎やホームズと言っても、知らない子供たちの方が遥かに多かったことを覚えています。本を読む子供なんてあまりいませんでしたから。
そう言えば、同名のTV番組「あなたは名探偵」もありました。1970年の秋にスタートした番組で、水曜夜8時からの1時間番組。前半では推理問題となるドラマを流し、後半は出演者たちが犯人とその根拠を言い当てるというものでした。石坂浩二、なべおさみ、江利チエミさんらが出ていたのを覚えています。
