懐かしい映画館。阪急電車・宝塚線・池田駅前のサン・シティー。今もお店がどんどん閉店したり、逆に3階には池田市民図書館が五月山から移転して来たり。かつての“億ション”の地下から3階までは、出入りも激しく閑古鳥が泣きながらも生き残っています。
このサン・シティの1階には、かつて「池田中央シネマ3」という映画館がありました。2008年2月3日に閉館。
現在のサン・シティ内の宝くじ売り場への入り口が、この当時の映画館のロビーに当たります。
僕の子供時代は、宝塚線の北摂界隈では、豊中と岡町の中間にあった「豊中松竹」(1924年~1989年。ゴジラや洋画)「豊中パール」(ポルノ)、克明小学校前の道路を挟んで「岡町東映」(1950年代~1983年。東映まんがまつり、それ以外の期間はポルノ)3軒の映画館が有名でした。でも、僕に子供が生まれ、小さな子供を映画に連れて行くには梅田は遠いし邪魔くさい。豊中・岡町の映画館はとっくに閉館。そこで使ったのが、この池田中央シネマ3でした。
「3」と言うなら「1と2」もあるの?と言われそうですが(笑)、ありました。「1と2」は、線路を挟んで池田・栄町商店街を抜けた場所にあり、2010年5月31日に閉館。現在は大衆演劇場「池田呉服座」となっています。
池田中央シネマ1~3は、いづれも1950年代からあった映画館です。池田は城下町なので芝居小屋が江戸時代から多く、映画館では池田明治座も50年代から70年代までありました。ちなみに石橋にも、「石橋映画劇場」が50年代後半から80年代までありました。
ビデオレンタル店が全滅し、DVDレンタル屋も壊滅し、映画のネット配信全盛時代に、映画館はもはや不要なのでしょう。TVでの地上波放送でさえ、映画を観る機会は激減しているのですから。WOWOWの映画放送でさえ、思い立った時に観れないという点で、そろそろお役御免となりそうです。時代の変化に伴う、文化の興亡を感じます。