昭和史に残るショッキングな事件を起こした「阿部定」の再評価に挑戦した1冊。
「小説すばる」連載、487頁の大作。
戦争の足音が聴こえていた2.26事件後3ヶ月という時期に発生した猟奇殺人事件~睦み合っ愛人を絞め殺し局部を切り取る~を、本人はもとより関係者の「証言」で再構築した評伝小説。
他方、被害者で鬼籍に入っているはずの愛人「石田吉蔵」の証言も収録されていて面白い。
村山さんの想像力と筆力で、「悪女」や「妖婦」という通説に隠された主人公の純粋さや性愛の極地を求める心を紡いでみせた。
昭和史に残るショッキングな事件を起こした「阿部定」の再評価に挑戦した1冊。
「小説すばる」連載、487頁の大作。
戦争の足音が聴こえていた2.26事件後3ヶ月という時期に発生した猟奇殺人事件~睦み合っ愛人を絞め殺し局部を切り取る~を、本人はもとより関係者の「証言」で再構築した評伝小説。
他方、被害者で鬼籍に入っているはずの愛人「石田吉蔵」の証言も収録されていて面白い。
村山さんの想像力と筆力で、「悪女」や「妖婦」という通説に隠された主人公の純粋さや性愛の極地を求める心を紡いでみせた。