いよいよ白川郷八幡神社の天下の奇祭と言われる「どぶろく祭り」の始まりです。
祭りに先駆けて、五色旗を連ねた行列が、笛や太鼓の音を響かせながら、地区内を練り歩く
御神行がやってきました。
こんな珍しい行列を見るのは初めてです。
先頭は獅子舞に使われる獅子の道具と衣装でしょうか?
鮮やかな色合いです。
その後には、、、金ぴかのお神輿が続いています。
続々と行列が続き、五色の旗が秋の風にたなびき、たくさんの雅楽人や村人が続きます。
これだけでももう結構盛り上がりますが、この行列が神社に着いた後、いよいよ珍しい獅子舞の
奉納が行われます。
今回は奉納されるこの珍しい獅子舞をぜひ見たいと思っていました。
白川郷に伝わる獅子舞は、獅子頭や演目がそれぞれの地区によって違い、現在七地区の保存会によって
保存継承されているのだそうです。
まづはどんなものかアニメをご覧ください。
獅子頭の後ろには、舞い手が四人はいる八本足の大きな「むかで獅子」が勇壮に動き回り
迫力ある舞いをお披露目します。
色鮮やかな獅子舞の色に目を奪われる思いです。
祭りの華やかさが伝わってきますね。
やがてこの暴れまわる獅子を治めようと、長い剣と長刀を持った少年が獅子と戦い、ついには荒れ狂う
獅子を退治するというお話とか。
その間、暴れまわる獅子を治めようと戦う、獅子と少年との格闘の場面が圧巻でした。
これこそビデオに収めたかったのですが、写真を撮るのに精一杯で、その余裕がなかったのが残念です。
この勇壮な獅子舞は、岐阜県指定の無形文化財になっているものだそうです。
同じ岐阜県に住んでいても、このお祭りを見るのは今回が初めてで、鮮やかな舞いに感激しました。
この獅子舞の奉納が終わると、いよいよ今年作られた「どぶろく」の登場です。
どぶろくは、古くから伝わる独特の技法で毎年作られ、このお祭りの日に人々にふるまうという風習が
あるのだそうです。
黒塗りの大きな樽に入った今年のどぶろくが神社本殿前に運ばれ、神官の詔が挙げられた後、いよいよ
婦人会のお手伝いの方々からどぶろくが観客にふるまわれます。
辺りはいっせいにお酒の香りがたちこんで、、、、、
300円で小さい盃を買うと何杯でもついでもらうことができるとか。
勢いよく何杯でもおいしそうに飲んでいる方々も多かったですよ。(笑)
ただし飲むのはこの場所でだけで、お持ち帰りや飲酒運転は禁止でした。
どぶろくの振る舞い酒の間にも、舞台では白川郷に伝わるいろいろの伝統芸能が披露されていました。
その中で一番目に付いたのは、体を小さくして笠で顔を隠しながら踊る「しょしょ節」という踊りでした。
この白川郷はその昔平家の落人達がひっそりと住んでいたという「平家の隠れ里」とも言われる所で、
偉い方の目にとまってはいけないと、若い女性達は出来るだけ体を小さくして笠で顔を隠しながら踊るのだと
お聞きしました。
白川郷は、平家の落人伝説の里でもあるのですね。
そう思うと、なんだか歴史ロマンを感じますし、連綿と伝わる郷土色豊かな伝統の深さを感じる
里でもありました。