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猫、猫、猫との二週間が過ぎ、ここでやっと一休み!!
知人の紹介の「棚田と板倉の里の種倉集落」にご近所さんと三人で出かけてきました。
紹介してくださった方のご厚意で運転もすべてお任せのドライブの旅です。
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種倉集落は岐阜県の最北端、旧宮川村(現飛騨市)の山あいにあるのどかな山村で、棚田が広がり
21もある板倉と呼ばれる蔵があることが特徴のようです。
種倉の名前は何度か耳にしていましたが、今回初めて訪れることができました。
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種倉の山村までは緩やかな坂を上ります。
山の上は鮮やかな新緑に包まれ空気もおいしい!!
この建物は、この集落の特徴でもある主屋。
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横から見ると三層構造になっていて、主屋は現存のうち12棟が戦前のものとか。
またこれらの大型民家は重伝建に匹敵する建築的価値をもつ建物だそうです。
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現地ガイドさんと合流した後、棚田の広がる山あいの坂道を登ります。
昔は23軒あった家も今は少なくなり、現在ここには13軒の家が残っているようです。
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家々の作りはみな同じ三階建て。
村の中はほとんどが坂道です。
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下の主屋から離れた場所に建てられている棚田の上の小屋風の建物が板倉。
蔵をどうして主屋の隣に建てないかというと、その訳は、、、
昔主屋が火災にあっても農作物に必要な種もみや飢饉に備えての保存食など
生活に欠かせない貴重な物がなくならないようにとのことでした。
水が貴重な種倉集落では、火災が一番怖い出来事だったのでしょうね。
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今でもここ種倉では、13軒の家に対して板倉が20軒、土蔵が1軒、計21軒の蔵があります。
今でも”主屋は取り壊しても板倉は取り壊すな”という言い伝えがあるそうです。
それだけこの地区に住む人々にとって大切な建物だったんですね。
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坂道の横から見る種倉の山村。
棚田造りのだんだん畑が見えていますが、、、、
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実際は現在使われている棚田は少なく大方はこんな状態、、、
先人が苦労して作り上げた貴重な棚田も今は使う人もなく荒れ果てた状態になっています。
ここにも時代の流れと高齢化が確実にきていました。
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昔ここに住んでいた人々は、この石の棚田を作るのに特別な石工を頼み高い工賃を村人で
助け合いながら支払ったそうな、、、
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あちこちに点在する石積みの棚田。
ここは村の一番高い畑です。
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種倉集落のてっぺんから見渡した風景は自然がいっぱい!!
芽吹きの木々の柔らかな色合いが綺麗です。
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さあ―ここから下へと下りて行きます。
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崖の下から見ると、こんな懸崖造りの板倉もありました。
雪の積もった冬場など足場が悪そうです。
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村の一軒だけあるという土蔵蔵。
鍵穴には仕掛けが、、、、それほど大事な蔵だったのですね。
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やっと下まで降りてきました。
このすぐ隣には、集落の中に一軒だけあるという宿泊施設がありました。
ここで皆さんと自然を見ながらの昼食です。
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今回頂いたお弁当は、この土地の特産の材料を使い美味しく仕上げた”飛騨の森弁”でした。
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この建物が「板倉の宿 種蔵」
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中を見せていただくと、、、、何ともモダン!!
大きな窓の外に広がる山並みと木々の緑が爽やかです。
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続きの間にはこんな大きな囲炉裏もありました。
古民家風の作りで、中では若い方々が運営していました。
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丁度この日は年に一回の村のお祭りでした。
種倉集落は、久しぶりに日本の原風景を見るようで心が和みました。
朝6時過ぎ出発し帰りは7時過ぎになっていましたが、二匹の猫たちは上手にお留守番を
していてくれました、良かった!!