天空☆faya-y的毎天☆

~faye-yの日常~ 天空疊著層層的思念。

文楽千秋楽に行ってきた(後編)

2014-04-29 22:16:18 | 観劇


10時半から21時少し前の上演時間のうち休憩は5分と25分、入れ替えが35分とこりゃまあタイトなスケジュール。
入れ替え時間を散歩の時間に充てて黒門市場あたりをブラブラ。税込100円の柏餅なんかを買ってみました。ろくに動かないのに食べている場合ではないと昼をすくなくしたので。

二部は今回四回チケットをとった中で一番の良席。こんないい席で住大夫さんの引退公演を、と思うとドキドキ。すでに劇場内がそんな高揚感と緊張感をともなっていました。

床が回ったときのなかなか鳴り止まない拍手。
人形遣いは人間国宝の文雀さんと蓑助さん。
腹を切る桜丸と親子の別れ、夫婦の別れ。住大夫さんとの別れを惜しむ客席からは涙、涙、涙。
語り終えゆっくりと頭を下げられ床が回るまで一言を漏らすまいと集中する客席。
すべてが終わったところで幕間を利用して、劇場の方からこの公演が劇場開場以来の観客動員となったことが報告され、また住大夫さんたっての希望で千秋楽に大阪のお客さんに挨拶をしたいと言われていますと案内され、語り終えたばかりの住大夫さんがでて来られました。

ええ星の下に生まれました。

ご挨拶のときの会場の一体感を思い出すと今でも涙がでます。
長年一緒におられた蓑助さんからサプライズの花束贈呈。先ほど腹切りをしたばかりの桜丸と一緒に。
駆け寄る住大夫さん、顔をくしゃっとさせ「おおきに、ありがとう」と桜丸に顔をうずめられます。
桜丸は住大夫さんが舞台を去るとき、バイバイとその背中に手をふりました。
笑いながらも涙、涙。



89歳のこの日まで芸の向上をただひたすら求めてこられたということをテレビやその著書で触れることができ、その凄さにただただ圧巻。遅れてきた文楽ファンとしては間に合ってよかった。その良さが(まったくもってその一端しか)分かるようになってよかったと涙をぬぐったのでした。

どうぞ住大夫さんが5月の東京公演も最後までつとめられますように。
コメント
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