国鉄時代に五条と新宮を結ぶ鉄道として計画され、建設途中で工事凍結、計画断念となった五新線。
その後トンネルや橋梁など、ほぼ完成していた区間を長年バス専用道路として活用していたが、トンネルの老朽化により9月末で使用が中止される事となった。
城戸までのその区間を昔懐かしいボンネットバスで乗り納めしよう
そんなファン向けのツアー企画「
懐かしのボンネットバスで行く 幻の五新鉄道」を、今日は撮りに行って来た。
このツアーを新聞記事で知り、是非乗ってみたいと思い申し込もうとしたのだが、残念ながら既に満席で参加できず。
なので、今日はボンネットバスに乗るためでなく撮るためだけの五條行きである。
まず最初に訪れたのは五條バスセンター。
事前情報で9時45分頃にボンネットバスが回送されて来る事が分かっていたので、それに合わせて行ってみた。
ツアー参加者なのか。それとも私同様の単なる撮影目的なのだろうか。
結構な数のファンがカメラを持って待ち構えている。
たかだかバスだと甘く見過ぎていた様だ。
側にいた人と話をしながら待っていると、少し遅れぎみに回送車がやって来た。
そして、一旦奥に引っ込んで20分ほどの時間調整。
先にこの乗り場から発車するバスをやり過ごした後、いよいよボンネットバスのお出ましである。
初めて見るボンネットバス。
あえてボンネット型に改造した車両ではなく、正真正銘の昭和41年製ボンネットバスである。
ちょっとばかし緊張しながら撮影の後、今度は後ろ側へと回ってみる。
いや~、後ろ側も凄いレトロ感だ。
ボンネットバスの後ろ側なんて写真でも見た記憶が無かったので、これはとても興味深かった。
そうこうしている内に発車時刻の10時20分になり、バスは次なる参加者を迎えにJRの五条駅へ向けて発車して行った。
さて、こちらはその間に先回り。
どこか途中で迎え撃とうと車を走らせたのだが、何せ初めて訪れる五新線だ。
時間的にも余裕は無いし、何も分からないまま適当に選んだのがここだった。

せめて下見の一つでも出来ればもっと良い場所で撮れたのだろうが、まあ仕方ないわな。
ここでバスを見送った後、折り返しの城戸へ再び先回り。
城戸ではツアー参加者のために記念撮影の時間が取られているので、バスをジックリ撮るチャンスなのだ。
追っ掛け組が続々集結する中をボンネットバスが城戸へ到着。
ファン、参加者、地元の方。入り乱れての撮影会だ。

とは言うものの、殺伐とした雰囲気など全く無し。
記念ボードの登場やボンネットの開放サービスなど、和やかなムードの撮影会だった。

撮影会終了後、折り返して行ったバスを見送り車へ戻ると、どなたかが声を掛けてくださった。
「
失礼ですが、felice-sakuraさんですか?」
一瞬戸惑うも、すぐさま状況を理解した私。
「
ハイ、そうですが…」
どうやらこのブログを見てくださっている方らしい。
その方がおっしゃるには、車を見てそうじゃないかと思ったのだと。
まあ、この車

に乗って鉄ちゃんやってる者はそういないだろうしねぇ。

お互いバタバタしていたのでゆっくりお話は出来なかったが、機会があればまた改めて。
どこかで見掛けたら気軽にお声掛けくださいね。
ちなみに上の画像は、五條名物の柿の葉すしをお土産にと「
柿の葉すし本舗 たなか 本店」に立ち寄った時のもの。
偶然にも後から入って来たツアー途中のボンネトバスと駐車場で並んでしまったのだ。
バスだけを撮りたかったであろうツアー参加者には申し訳ないが、私にしてみれば
この上ないラッキー
だった。
今日は、久しぶりに青空の中で撮影を楽しめた。
明日も晴れなら間違い無く撮りに行くところだが、生憎イマイチの天気らしい。
ここ数日の天気を考えると、青空の中で撮れただけでもツイていたのかも知れないな。