好奇心旺盛なおばさんのワクワク日記

勉学優先のセン業主婦!
遠くに見える富士山を眺めつつ、ワクワクしながら学習などにいそしむ日々を書き綴っています

泉屋博古館(せんおくはくこかん)

2019-11-26 10:12:37 | 漢文・漢字
 先週、六本木にある泉屋博古館へ行ってきました。
 現在「金文ー中国古代の文字ー」と題した展覧会が開催されています。出向いた当日はあいにくの雨でしたが、小南一郎氏の講演を拝聴するために頑張って行ってきました。

 地下鉄・六本木1丁目駅で降り、改札を出てからは案内に従ってエスカレータを利用し地上へ。要所要所に案内表示があり、迷うことなく庭園を抜けた左側にある博古館に無事に着きました。

 庭園を抜けたところで危うく信号を渡りかけましたが、左手奥にある建物に気づき事なきを得ました。雨降りで傘をさしており視界が狭いので、うっかり見逃すところでした。
 庭園の紅葉も綺麗だったし冬桜も咲いていたので雨でなければ、と残念に思いました。

 館内の展示スペースはホールを挟んで左右二つに分けられ、ゆっくり見ても1時間あれば十分な感じでした。講演開始まで時間があったので、持参した単眼鏡でじっくりしっかり観察してきました。

 小南氏の講演テーマは「金文による西周時代の礼制と倫理」となっており、拝聴しても難しくて分からないかなと思ったのですが、一般向けの分かりやすい内容でとても勉強になり雨の中頑張って出かけた甲斐があり良かったです。

 このところ、小南氏の複数の論文を読んでおり、内容は分からなくてもこの機会にお顔を拝見しておこうと出向いたのですが、なかなか面白い方でした。

 青銅器の銘文についての説明の中で気になったのは、西周王朝前半期の「錫貝形式金文」の銘文中にある「貝」で、まだ貨幣にはなっていないとのことでした。殷ではタカラガイがすでに貨幣として流通していたはずなのですが、西周では使われていなかったのか? 聞き間違えたのかなぁ~? 

 面白いと思ったのは冊命形式金文の説明で、「命書を読み上げるのは書記で、異論はあるかもしれませんが」と前置きがあって「王自体は文書を読めなかったかも」と。 

 先日、ある教授が「人と同じことを考えていては研究になりませんから」と仰っておられましたが、まさにそれを実感した瞬間でした。

 いい刺激になりました!
 欲しいと思っていた図録も2冊買い、駅前でコーヒーを飲みながらざっと目を通し、雨ながら軽い足取りで帰宅できました! 

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