Blind Faith ~ Can't Find My Way Home
70年代にリアルタイムでロックを聴いていた年寄りの悪いくせかもしれないけど、
どうもクラプトンやエアロスミスの80年代以降の作品には夢中にはなれない。
やはり、クラプトンなら、60年代から70年代前半、エアロならデビュー作から5作目くらいまでが好きである。
彼ら自身の若さもあるが、ロックのオリジネーターとしてのエネルギーにあふれていた時期でもあるからだ。
さて、クラプトンである。
商業的に本当に成功したのは80年代以降だと思う。
誰でも知るミュージシャンとなった。それこそ、マドンナみたいなもので、ロックファンでもなくても知っているという存在になった。
でも、70年代前半までは、あくまで、ロックファンのための存在だったと思う。あの名曲レイラだって、ヤードバーズ、クリームというバンド、そして、イギリス3大ギタリストという呼称だって、一般の人はそれほど知らなかった。
クラプトンのギターってほんとにすごいんだぜっ!みたいなセリフを言うのはロックファンの特権だった。白人のギタリストで、あれだけブルースを表現できるギタリストはいないとか、スロウハンドという独特の指の動きは天才だからだとか、いろいろ知った風にロックファンは盛り上がっていたものだ。
そんな全盛期のクラプトンの作品としては、いまひとつ地味な感じがするのが、このブラインドフェイス。
クリームとトラフィックが合体したスーパーバンドというふれこみで、アルバムタイトルの邦題は、確かスーパージャイアンツブラインドフェイスだったと思う。
このバンドへの期待はかなり大きかったみたいで、たった1枚だけ発表された作品はかなり売れた様子。地味と言われながらも。
でも、いいんですよ。なんかジーンとくる。
私がロックを聴き始めた1974年はクラプトンが461オーシャンブルバードというソロアルバムをヒットさせて来日した年であり、やたらとラジオでクラプトン特集が組まれていた記憶がある。その特集で、ホワイトルームや、レイラと同じようにオンエアされていたのがこの曲だった。
うん、やはり、60年代、70年代のクラプトンが好きです。