Me And My Boy
The Branch Office
Trevor Rabin - Anerley Road
トレヴァー・ラビンはすごいミュージシャンである。
でも、ロンリー・ハートしか聴いていない人はイマイチ、ピンと来ないかもしれない。
イエスのポップな曲を作る人でしょ?みたいな感覚であろう。
そこで、この2012年にリリースされたソロ作品を聴いてみよう。2012年に23年ぶりに発売されたソロ・アルバム『Jacaranda』がすごいのだ。
まさに変幻自在のギターで、これが、70年代~80年代に発売されていたら、スーパーギタリスト好きの日本人は、みんな飛びついたんじゃないかな?クラシックっぽくも、ジャズっぽくも、プログレっぽくもあるが、メロディは親しみやすい。
クラシック的なプレイを得意とするイングヴェイより、はるかに楽しめる。まさに才能の塊のようなギタリストだ。
すごいテクニックだと、あのスティーブ・ヴァイとかを思い出すし、人間シーケンサーと化した「ディシプリン」時代のロバート・フィリップを思い出すが、こっちの方がすごい。超人的プレイだ。正確無比なピッキングはまるで精密機械だ。ため息が出る。
ちょっとアル・ディメオラあたりも思い出す。
前回、彼は単独だとおもしろくない、イエスと一緒になって輝くということをコメントしましたが、この作品は輝いています。スーパーギタリスト的な企画で作られており、その狙いが当たった感じです。妙にポップなヴォーカル・アルバムを作るより、こういうインストの方がいいですね。驚きがあります。
このアルバム、そんなに売れなかったかもしれませんけど・・・もうちょっと有名になってもいい作品だと思います。