昨夜の地震には肝を冷やしました!!
たぶん、東日本大震災の時以来の激しい揺れでした。家が壊れるかもしれない!とマジに思いました。まさに恐怖。私の住む街(東北の太平洋側です。)は震度5弱でしたが、私の家は海が近いので体感的には5強以上のものを感じました。もちろん津波の恐怖も感じました。私の家は10年前の震災で津波にやられているのです。10年前の大震災の時は2日前に大きな揺れがあったし、大震災のあと数日後に大きな揺れがありました。だから、1週間ほどは気を緩めることなく過ごさなくては。緊張の毎日が続きそうです。
さて、音楽の話に移りますね。
最近、70年代のリー・リトナーをよく聴いています。やっぱり、派手で、勢いがありますねー。俺のギターを聴けと言った感じのプレイが好きです。
どうも、アダルト路線になった80年代以降の彼はあまり好みではありません。また、70年代でもちょっと違う路線のRIT2部作も好みではないですね。
あくまで、派手なギター、ポップなギターが好きです。
で、発表します。個人的ベスト5の第5位。リー・リトナーのニック・ネーム(二つ名?)でもある「キャプテン・フィンガーズ」です。
1977年発表のアルバム「キャプテン・フィンガーズ」と「ジェントル・ソウツ」の2作で発表されてますが、「キャプテン・フィンガーズ」からの動画を貼り付けました。
Lee Ritenour - Captain Fingers
1977年、当時高校2年だった私は、この曲を聴いて、けっこうハマりました。中学3年の時に出たジェフ・ベックの「ブロウ・バイ・ブロウ」に夢中になった少年でしたから、「おお、ギター・インスト、かっこいい!」と思ったものです。
当時はリー・リトナーのことをジャズ・ミュージシャンだと思ってましたが、振り返ってみるとスタジオ・ミュージシャンだったんですね。ポップ・スターのレコーディングのためにどんなジャンルでも演奏する楽器の職人だったわけです。そんな彼が、なんで、ギター・インストを始めたのかわかりませんが、1975年にギター・インスト・アルバム「ブロウ・バイ・ブロウ」を大ヒットさせたジェフ・ベックの影響は大きかったかもしれません。ちなみに彼のライバルといえるラリー・カールトンは「夜の彷徨」を1978年に発表しています。
当時、この手の音楽は「クロスオーバー」と呼ばれてました。「フュージョン」という言葉が使われるようになったのは1970年代末期か1980年代初期ですね。だから、リー・リトナーは「クロスオーバー」を日本で広めたギタリストというイメージもあります。けっこう売れましたし、テレビ番組のBGMにも使われましたから。
「キャプテン・フィンガーズ」に戻りますが、この曲はちょっとテクニカルで、緊張感があって、高速のユニゾン・プレイが聴きどころだったりして、ポップな「フュージョン」というより、ジャズ・ロックの印象が強かった「クロスオーバー」という言葉が似合います。参加ミュージシャンはドラムがハーヴィー・メイスン、ベースがアルフォンソ・ジョンソン、シンセがデイブ・グルーシン、もう一本のギターがジェイ・グレイドンと豪華。かっこいい曲を聞かせてやるぜ!俺たちみんな楽器がうまいからな!という気概を感じてしまのは私だけでしょうか?
続いて個人的ベスト、第4位は「キャプテン・カリブ」。1977年発表の「ジェントル・ソウツ」収録です。日本のJVCで企画して作った作品で、一発録音のダイレクトカッティングというレコーディング方式が話題を呼びました。音は何となくスタジオライブみたいな感じでしょうか?
Lee Ritenour - Captain Caribe, Get Away
アーニー・ワッツのサックスによるメインテーマが印象的です。デイブ・グルーシンがキーボード、ハーヴィー・メイスンがドラム、ベースはアンソニー・ジャクソンと定番のメンバーですね。ポップな雰囲気で楽しくなりますね。このテーマリフは頭にこびりついて離れません。こうした曲の構成はクルセイダーズの影響を受けているような気もするのですが、どうでしょうか?
さて、第3位はこの曲です。「シュガー・ローフ・エキスプレス」。貼り付けたのは1978年のアルバム「 The Captain Journey」収録曲です。アレック・アックーニャのこのアルバムではスティーブ・ガッドが主にドラムなのですが、この曲はアレック・アックーニャが叩いているようです。パーカッションにはポリーニョ・ダコスタですね。ベースはエイブラハム・ラボリエルで、リズム・ギターがミッチ・ホルダー、キーボードはデイブ・グルーシンときます。77年のダイレクト・カッティング盤、渡辺香津美とのコラボ盤でもこの曲は楽しめますが、私はこのアルバムでの作品が一番好きです。この曲は70年代、めちゃめちゃラジオでかかってましたから、当時の若者の耳にはこびりついていたと思います(現在アラウンド還暦の人ですね(笑))。テレビのBGMにもよく使われました。リー・リトナーの一番の代表曲で、一番知られている曲でしょう。お洒落で、ポップで、クセになるメロディ展開です。跳ねるようなリトナーのギターとラテンっぽい展開がいいですね。
Lee Ritenour - Sugar Loaf Express
第2位はこの曲。1979年発表の「Feel The Night」。まるでラリー・カールトンみたいだ!という評価もありますが、好きですねー。個人的にはラリー・カールトンより高中正義的かな?って思いもします。思い切りポップでとにかくメロディがいい。フレーズがいい。そして音が豪華。全然飽きません。展開も見事。ベースはエイブラハム・ラボリエル、ドラムはスティーヴ・ガッド、キーボードはマイク・ボディッカー、テナー・サックスがアーニー・ワッツ。
Lee Ritenour - Feel The Night
で、第1位は同じアルバムから「マーケット・プレイス」。
キーボードはドン・グルーシン、ピアノがデイヴィッド・フォスター、ドラムはスティーヴ・ガッド、ベースがエイブラハム・ラボリエル、パーカッションはスティーヴ・フォアマン、アレックス・アクーニャ、シンセのプログラミングがマイク・ボディッカーとなっています。
ワクワクして来る曲です。跳ねるようなデイヴィッド・フォスターのピアノで気分が高揚します。後半に向けての盛り上がり方が尋常でなくて、ものすごくかっこいい!その中で、リトナーのギターはドラマティックの一言!まるで物語を聴いているようなストーリー性のある曲の流れは何回聴いても見事。
Market Place
ちなみにアルバム「フィール・ザ・ナイト」についてはブログ仲間の240さんが詳細に書いていますので紹介します。
Lee Ritenour 「Feel the Night」(1979) : 音楽の杜 (exblog.jp)
いかがでしたでしょうか?独断と偏見のベスト5です。フュージョンという音楽の黎明期にこれだけポップで耳に残るインストゥルメンタルを作り上げたリトナーと他のスーパー・ミュージシャンの輝きに圧倒されませんか?この5曲を聴いていると楽しい気分になれること請け合い。電車の中で聴いていたら、身体が動き出して恥ずかしい思いをしてしまうかも。やはり70年代は最高です!