You've Got a Friend in Me - Randy Newman | Live from Here with Chris Thile
今回は2013年にロックの殿堂入りし、アカデミー賞ではノミネートの常連で、歌曲賞も受賞している偉大なソングライター、ランディ・ニューマン!
頭出しには最も有名な曲を持ってきました!
「トイストーリー」の「君はともだち」です。
ピクシーの映画での彼の活躍は、ピクシー・ファンならよくご存知のことでしょう。上記の曲の歌詞は友情を扱ったほほえましいもの。
この曲で、彼は世界中の子供たちに尊敬されることになったかな。
「モンスターズ・インク」の「君がいないと」も有名ですね。
で、彼がソングライターとしてブレイクしたのは、この曲。
1970年、スリー・ドッグ・ナイトが全米第一位にしたヒット曲です。
Mama Told Me (Not To Come)
真面目なアメリカの青年(少年)がアメリカのパーティー三昧の世界に驚き、やはり真面目な母親にそんなところに行っちゃだめよと叱られるという歌詞。当時のロサンゼルスの音楽業界のことを歌ったようですね。
ちょっと変わった歌詞ですが、この曲に関しては必ずしも歌詞の理解が必要であるとは言い切れないかな。
でも、彼が自分自身で歌って、全米2位までヒットさせた「ショート・ピープル」(1977年)はすごい歌詞です。
こんな作品がなぜヒットしたのか?現代日本だったら、SNSでめちゃくちゃ叩かれるでしょう。
「背が低いやつは生きる資格がない!」って言ってるんですからね。この曲です。
Randy Newman - Short People
メロディとアレンジだけ聴いていれば、ポップないい曲ですが・・・。
ヒットはしたものの、当時のアメリカでも問題になり、身長を低い人を差別・侮辱した曲として全米各地のラジオ局で放送禁止になったようです。
なんか、背の低いアジア人、特に日本人をバカにしているような気もします。
いろいろ、ランディの歌詞について解説してくれる方がいっぱいいるので、助かります。この曲については、誤解があったようです。
ランディは皮肉屋で批評家であるのですが、ストレートに表現しないのです。
つまり、嫌な奴になりきって嫌な奴を演じる歌を歌うという変わった手法で表現するのです。
つまり、当時、アメリカでは背の低い人をバカにする傾向があったのでしょう。まさにアジア人、日本人をバカにする人たちがいたのでしょう。まあ、人種差別かな?そういった人たちを皮肉る(批判する)歌だったのではないかとされています。
でも、ちょっとわかりにくいですねー。ランディ自身がそういう考えを持っていると思っちゃいますよね。
彼の有名な曲ではこの曲も内容がすごい。
Sail Away (Remastered)
英語詞を理解しないで聴けば、美しい曲で、ジーンとくる日本人もいるでしょう。
でも、内容はとんでもない。「アメリカは素晴らしい、だから船に乗ってアメリカに旅立とう!」と歌っているのですが、実は、アフリカ人をだまして、アメリカに連れて行くことを歌っているのです。
そう、奴隷貿易のことを歌っているようです。
日本のマスメディアでは、歌詞のことを説明しないで、素晴らしい作品をつくるソングライターとのみ表現し、作る歌詞について全く説明しないことがあります。そして、英語がわからなくて、雰囲気だけで音楽を聴く人もいるわけで、そうした人がこの曲の歌詞の意味を知らないで、気に入っていたら、実に滑稽だと思いませんか?
ランディ・ニューマンは物事をストレートに批判するのではなく、嫌な奴を演じる歌を歌うことにより、聴く人に問題意識を持たせようとしているのかもしれません。
今回ご紹介した2曲以外にも、辛らつなユーモアがあふれ出す曲がたくさんあります。
最近では「Putin」という曲がありますが、この曲の歌詞も一筋縄ではいかないものがあります。ランディは例の方を興味ある人物として、歌にしたらしいですね。気になる人は調べてみてください。
洋楽を聴くとき、われわれ日本人は意味がわからなくても、メロディと声とアレンジを楽しむという技を持っていますが、このランディ・ニューマンだけは、そういう聴き方をしてはいけないでしょう。
歌詞に、大事なメッセージがある可能性がありますからね。
日本だったら、過激なパンクバンドなら歌いそうな歌詞を、美しい弾き語り曲にしてしまうランディ。とげだらけのバラのような感じです。
ちなみに、「Sail Away」を含むアルバム「Sail Away」(1972年)はいろんな人に絶賛されています。
まあ、とにかく歌詞が大事ってことで・・・。
(PS)今月8日に亡くなったオリビア・ニュートンジョンの追悼記事を公開しました。
おはようございます。コメントありがとうございます。
さすがヒットチャートを賑わしたアーティストは詳しいですね。
そのヒットした曲の歌詞が、日本語だったら日本じゃ拒否されたでしょうね。
多様性を認める世の中になり、日本人、アジア人をバカにする人は減ったと思います。