昨年末に日本デビューを飾ったバンドを紹介しましょう。
すごくいいバンドです。
「遅れてきたピュア・ロックンローラー!」 という売り出し文句はよく考えたものです。まさにそんな感じのタック・スミス。
昨年末、2022年にアメリカ本国でデビューした Tuk Smith and The Restless Hearts のファースト・アルバムが大手ソニー・ミュージックから日本発売されました。
約1年遅れとなりましたが、力が入っています。
70年代のグラム・ロックやあのシン・リジィ、モトリー・クルーの雰囲気を持つバンドということでレコード会社が考えたのか、何と邦題だらけです!
アルバムタイトルは『しくじった青春のバラッド』(Ballad of a Misspent Youth) です。そして、ファースト・シングルは「イースト・サイドの女たち / Girls on the East Side of Town 」ときました。
他の曲も面白い邦題が付いています。まるで70年代のロック作品のようです。
このバンドの主役はタック・スミス。2009年よりBITERS(バイターズ)のフロントマン/ソングライターとして活動してきたジョージア州出身のロックン・ローラー。新人ではありません。
どうも、そのバンドの時は今一つ売れなかったようで、苦労したようです。
しかし、新バンドで巻き返しという勢いです。
実に、かっこいいので、これは盛り上げたいバンドですね。
まずは、ファースト・シングルの「イースト・サイドの女たち / Girls on the East Side of Town 」を聴きましょう。
Tuk Smith and The Restless Hearts - Girls On The East Side Of Town
まるで、シン・リジィのイントロなんですが、やはり21世紀のバンドらしい溌剌さを感じます。メロディもアレンジも秀逸。ポップでいいです。
こういうバンド好きですね。
次に「死んだら愛されるのさ / Everybody Loves You When You’re Dead 」。
この曲はちょっとモトリーっぽい感じもしつつ、70年代のポップスの甘さを感じさせる素晴らしいパワーバラード。
声がまずいいですね。そして、メロディがよく、アレンジも最高。
これは名曲です。
これは応援しなくては!
Tuk Smith and The Restless Hearts - Everybody Loves You When You're Dead
あと、1曲ご紹介します。
「おさらばしよう / Say Goodbye」です。
なんか、ボン・ジョビのようですね(笑)。
でも、練られたメロディとアレンジはやはりかっこいい。
クラシック・ロックへのノスタルジーと言ってしまえばそうなのかもしれませんが、やはり若いバンドがこういう質の高い作品を出してくるのは、ちょっと嬉しいものです。
何より歌が上手くて、声がいい。
ソニーがピック・アップして売ろうとしたのがわかる気がします。
Tuk Smith & The Restless Hearts - Say Goodbye (Official Audio Stream)
前身のバイターズの動画を探したら、これがありました。
何と曲名は Restless Heartsでした!
現在のバンド名につながるタイトルです。
このバンドもなかなかかっこいいのです。ただ、やはりこれって特徴がないので、新しいバンドで、いろいろ販売戦略を考えたと思われます。
Biters - Restless Hearts (Official Uncensored Video)
Tuk Smith and The Restless Hearts は新しいバンドとはいっても、中身はクラシック・ロックですね。
でも、古さを感じさせません。
そして、レベルが高い。
こういうロックに出会えると、ロックを聴いていてよかったと思います。