久々にカンタベリー・ロック特集です。
ソフト・マシーンの歴史をたどってきましたが、今回でソフト・マシーンは最後です。1976年発表、名作と言われる9作目「Softs」。
メンバーは
ジョン・マーシャル:ドラムス、パーカッション
カール・ジェンキンス:キーボード。マイク・ラトリッジ脱退に伴い、キーボードに選任
ジョン・エサリッジ:ギター、元ダリル・エイズ・ウルフです。
アラン・ウエイクマン:サックス、リック・ウエイクマンの従兄弟。
ロイ・バビントン:ベース
ゲストとして、
脱退したマイク・ラトリッジが3曲目と4曲目でシンセサイザーで参加。
超絶技巧ギタリスト、アラン・ホールズワースが脱退後、加入したジョン・エサリッジもテクニシャンでした。そして、今回の作品もフュージョン志向。
全体的に聴きやすくなっていますが、変な曲も入っていて、何だこれは?という部分もあります。そこが、彼ららしい。ポップになりきれないんですよね。
ジョン・エサリッジのギターはアラン以上に上手いんですけど、アランほどの存在感はありません。だから、バンド・サウンドの一部には収まっています(でも目立つところは目立ちます)。とにかく、前作の音楽性の延長線上のようであるんですが、また違った個性を発揮しているというところに魅力を感じる作品です。
まずは、2曲目の「The Tale of Taliesin」をご紹介しましょう。
この曲は強烈です。フュージョンというよりロックのインストという印象が強い。静と動の対象が聴きどころ。怪し気なメロディのピアノによるリフレインが続いたあと急変して(3分過ぎ)、激しいインタープレイになるところは驚きです。炸裂するジョンのギターは明らかにロック。前任者に劣らない速弾きには圧倒されます。ゲイリー・ムーアに通じる限界を究めるような音数の多いプレイかな?ただし、速弾きはすごいけど、メロディ・ライン的にはおもしろくないかも。まあ、好みですけど(笑)。
激しい音の後、またスローな展開へ。
曲としてわかりやすいのは前作同様ですね。
The Tale of Taliesin
次に「Song of Aeolus」を紹介します。
メロウなギター・フュージョン・ロックです。まるで、ゲイリー・ムーアかジェフ・ベックのようです。メロディアスで過去のソフト・マシーンから想像できない音です。かなり感傷的な曲で、日本人好みですね。
Song of Aeolus
最後にもう1曲。「 One Over The Eight」です。
まさに、おしゃれなフュージョン。こういう曲でアルバム1枚を作らないところが、ソフト・マシーンでしょうね。
メインはサックス。アレンジが凝っていて気持ちいい。
曲の長さ、展開が秀逸。
Soft Machine - One Over The Eight
この特集でのソフト・マシーンの歴史は一応終了です。
カンタベリー・ロック特集はまだまだ続きます。
よろしければ、また覗いてみてくださいね。
「バンドルズ」を発表後にギターのアラン・ホールズワースが脱退し、イギリス人ギタリスト、ジョン・エサーリッジを迎えて制作されたジャズロックの傑作ですね。
ソフト・マシーンの聴いてきたの方からは、特にアルバム「7」以降のソフト・マシーンは別のグループに変貌してしまったと思います。
メンバーの入れ替えなどから、サウンドの志向性は変化し、ソフト・マシーンは完全にジャズロック・バンドへと変貌を遂げましたね。
今聴くとギターのジョン・エサーリッジのプレイは滅茶苦茶に速いことに驚かされます。
おはようございます。
コメントありがとうございます。
一般の音楽ファンを拒絶するような
マニアックなロックは過去のものとなり、
万人向けになりましたね。
初期のファンは戸惑ったと思います。
ジョンはテクニシャンですが、個人的にはアランが好みです。
コメントありがとうございます。
ソフトマシーンは重要バンドですね。