1974年発表です。
前回、ご紹介した「CUNNING STUNTS」の前の作品というか「夜ごと~」の後のライブ作品です。メンバーは「夜ごと~」と同じ。
オーケストラのニュー・シンフォニアとの共演ということで、毛色の変わったライブです。
これが、すごいんです!見事に融合したサウンドはダイナミックそのもの。
70年代前期、オーケストラと共演するロック・バンドは多く、話題になることも多かったんですが、この作品はその中で、かなり高いレベルにあると思います。
CD化にあたって、バンドだけのライブ部分も収録されたようですが、やはり聴きどころはオーケストラとの共演部分。
評判なのは4作目「ウォータールーリリィ」からの「瞳の中の愛」と、セカンドアルバムからの「フォア・リチャード」ですね。2曲とも名曲なのですが、ダイナミックさが増しています。実にかっこいい!
Caravan & The New Symphonia - The Love in Your Eye
For Richard (Live At The Theatre Royal, Drury Lane, 28th Of October, 1973)
そして、もう1曲紹介しましょう。
新曲の「Virgin On The Ridiculous 」。次作の「CUNNING STUNTS」につながる甘く可愛いメロディには思わず微笑んでしまいます。
初期のビージーズを思い出してしまいますね。
ただ、この曲はそれだけで終わらず、やはりダイナミックに展開するんです!
何せオーケストラが入っているから、迫力があります。
そして、デイブ・シンクレアの素晴らしいキーボード・ソロ!実に素晴らしい!名曲です。6分過ぎのところは感動的ですね。
Virgin On The Ridiculous (Live At The Theatre Royal, Drury Lane, 28th Of October, 1973)
さて、カンタベリー・ロック特集はまだまだ続きます。
次は久々にソフト・マシーンです。
キャラバンなどカンタベリーロックのバンドはあまり知らないのですが、このシンクレアさんって今、日本に住んでません?テレビで見た気がする。
コメントありがとうございます。
ラッシュのオーケストラ・ヴァージョンは知りませんでした。勉強になります。
シンクレアさん、現在は日本の瀬戸内海の弓削島に住んでいます。イギリスで子育てを終えて、奥さんと別れた後、日本に移住し、二回り下の日本人女性と再婚して音楽活動をしています。つい一週間ほど前のある人のブログで、元気な写真を見ました。
代表的なプログレバンドは全盛期にライブをリリースしていますがキャラバンも残しておいてくれたという優良なオーケストラライブアルバムですね。
「For Richard」の後半キーボードソロに絡むパーカッション連打の名演はCDでは良くシビレます。
イエスの海洋地形学、ジェネシスのブロードウェイ、クリムゾンの USA等とまではいかなくても楽しめるライブアルバムでした。
メジャーなプログレ・バンドと比べると、多くのロック・ファンには物足りないかもしれませんが、私のようなカンタベリー・ファンにはたまらない作品です(笑)。
楽しんでいただき、何よりです。