花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

”秋のエメラルド”

2019-11-06 | 植物 花

秋に色着く № 7

「ナツメ」(棗)と「オリーブ」の実が黒褐色になってきました。

<「ナツメ」(棗)の実 >

核果が、薄緑色から黄、赤色、赤黒色に変化して、実の表面に皺ができて熟します。

卵形の果実が、茶器の<なつめ>の名前になった由

亦、「ナツメ」の名前の由来は、春より遅く、夏に芽を出すからとか

初夏に淡い緑色の小さな花を咲かせます。

乾燥した実は、菓子の材料や生薬の原料になります。

葉は、秋に紅葉して、小枝ごと落下します、一見、常緑樹の葉に似て、肉厚です。

クロウメモドキ科、ナツメ属、落葉高木、西アジア、中国原産、学名 Ziziphus jujuba

英名 Jujube、Chinese Date、英名の Chinese Date(中国のナツメヤシ)は

「ナツメ」の実が「ナツメヤシ」の実に似ているからとのこと


初夏の頃に、小さな花を咲かせます。

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「オリーブ」の実も色着き始めました。

「オリーブ」の実

葉と実が、地中海の島々や南欧の空の色を彷彿とさせる樹木で、“南ヨーロッパの樹木” です。

葉の色が灰緑色なのも、其の雰囲気を盛り上げます。

青い空が似合います、枝葉が国連の旗に図案化した平和のシンボルでも有ります。

果実の色は、濃い緑色から黄緑色に変わり、黒紫色になって熟します。

学名 Olea europaea 、モクセイ科、オリーブ属、耐寒性常緑高木、多数の品種が有ります。

樹齢3000年の樹木も有るとのこと、長生きの樹木です.

此のオリーブの実からオリーブオイルを採取することは、ご存知の通りです。

日本では、瀬戸内海の小豆島での裁育が知られています。

”秋の宝石エメラルド” は、「ホルト」と「ユズリは」の木の実です、艶々とした濃い緑色が輝きます。

「ホルト」の木の実  

「ホルト」とは、ポルトガルの意味で、ポルトガルで採れるオリーブ油を<ホルト油>と称していたのが

間違って、此の木から採れるとしたのが始りとか、確かに「オリ-ブ」の実と似てはいます。

間違えた人が、平賀源内とか、真偽の程は解りませんが ・ ・ ・ 

常緑高木ですが、紅葉した古い葉が、必ず何枚かは付いています、「ヤマモモ」の葉にも似ています。

夏にフサフサが付いた面白い形の白い花を咲かせます。

ホルトノコ科、ホルトノキ属、常緑高木、東アジア、日本に分布

学名 Elaeocarpus sylvestris var.ellipticus、別名 「モガシ」

学名の Elaeocarpus は、ギリシャ語で ilaia (オリーブ)+carpus (果実)が語源とか

学名も「オリーブ」に拘っていました。

下図は、ユニークな形の花です、夏の頃に咲かせます。

次の ”エメラルド” 色は、完熟する前の「ユズリハ」の実です。                                                

 

       「ユズリハ」(譲葉)の実

黒褐色に熟す前のエメラルド色の実です。

「ユズリハ」は、5月頃に雌雄別株の小さな花を多数咲かせます。

若葉が出揃う迄、古い葉は落葉を待ちます。

若葉が出揃った後に一斉に落葉しますが、常緑樹なのです。

古い葉と新しい葉の世代交代が一斉に行われるわけです。

「譲葉」の名前は、この様に ”世代を譲る” 意味からとのことです。

ユズリハ科、ユズリハ属、常緑高木、学名 Daphniphyllum

macropodum、別名「オヤコグサ」、「アオバノキ」等々

 



 過去の記事の再掲載です、>続きを読む から入って下さい。

 
秋の「サルビア」(3)
 秋の「サルビア」(3)として、「サルビア・エレガンス」と「サルビア・ミクロフェラ」を挙げます。<「サルビア・エレガンス」(パイナップルセージ>開花期が秋から初冬、......
 

”秋のルビー” (4)

2019-11-04 | 植物 花

秋に色着くシリーズ № 6

「カボチャ」も色着いています、熟すとオレンジ色が主ですが、豊富な色があります。

当初、ポルトガル人が、カンボジア(ポルトガル語=Camboja)の産物として日本に持って来たので

カンボジアが、「カボチャ」に訛化したとのこと、学名 Cacurbita maxima / C.moschata

英名 Pumpkin / squashウリ科、カボチャ属、南北アメリカ原産、中国語「南瓜」

 ”秋のルビー” (4)は、「ビナンカズラ」(美男蔓)の赤い実です。

秋、紅葉が始まった木に絡み付いて、緑濃い葉の間から一層鮮やかな赤い実が顔をだします。

球状の集合果が、枝から下垂します、別名「サネカズラ」(実葛)の名前も、此の実(サネ)の見事さからの命名とか

葉も濃緑で光沢が有ります、花は、夏に雄花、雌花を咲かせますが、小さいので見落としがちです。

雄花は、花の中心に紅色の雄蕊が小球状に着き、雌花は、黄緑色の雌蕊が小球状に着きます。

マツブサ(モクレン)科、サネカズラ属、常緑蔓性本木、日本、朝鮮半島、中国原産

学名 Kadsura japonica、英名 Kadsura

別名の「ビナンカズラ」(美男葛)は、昔、枝や樹皮を水に浸して抽出した液を男性の整髪料に

薄めてシャンプーに用いた故の命名とか、美男の条件には、髪形も大切なのか ・ ・ ・ 

学名のKadsura は、<蔓(カズラ、ツル)>からの命名とのこと

滋養強壮の生薬(五味子)は、実を乾燥したものとのことなので

毒ではないと思って生食すると、シャキシャキした食感で味が無く、見た目の美味しさとは、懸け離れたものでした。

尚、マツブサ科には、「マツブサ」、「チョウセンゴミシ」(朝鮮五味子)等の植物が有ります。

どちらも、「ビナンカズラ」に似た花、実を着けます。


黒く太い木の幹をバックに小さな赤い実が輝きます。


亀吉

下図は、雄花と雌花

花は、雌雄異花でクリーム色の花を咲かせますが、同じ様な花に見えます。

雄花は、赤茶色の雄蕊を集結させ、雌花は、薄緑色の雌蘂を集結させます。



<各画像は、クリックで拡大表示しまあす>

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最後に過去の記事の再掲載です、”秋の「サルビア」” と題したものです。

下の >続きを読む から入って下さい。

 
秋の「サルビア」(2)
前回に弾く続き ”秋の「サルビア」(2)” として、「サルビア・インボルクラータ」と「サルビア・レウカンサ」「サルビア・アルゲンティア」を載せてみました。<「サルビア・......
 

”秋のルビー” (3)

2019-11-01 | 植物 花

秋、色着くシリーズ № 5

「エンジュ」(槐)の実が黄色に熟しています。

豆果の莢は、種子と種子の間が、括れているので、数珠のように見えます。

花は、夏に蝶型の白い花を多数咲かせます。

マメ科、エンジュ属、落葉高木、中国原産

学名 Styphnolobium japonicum、英名 Chinese scholar tree

近縁に「シダレエンジュ」(枝垂槐)が有ります。

落葉した後の枝垂れる枝振りが見事です、中国名「竜爪樹」とか、確かに似ています。

学名 Styphnolobium japonica var.pendulum、英名 Weeping japanese pagotatree

 下図は、過去に載せたgif 画像です、再度載せました。

”秋のルビー” (3)は、「ミヤマカイドウ」(深山海棠)と「ローヤガキ」(老鴉柿)の赤い実です。

<「ミヤマカイドウ」(深山海棠)>

「姫林檎」の近縁種「ミヤマカイドウ」(深山海棠)の真紅の実が、輝きます。

秋のルビーの様な実、紅葉、春の淡いピンク色の花の美しさを愛でます。

正確には、「ミヤマカイドウ」の名前は、植物学的には、無いとのことで、「ズミ」Malus sieboldii(酢味)の別名として

亦、「ミカイドウ」(実海棠)M.micromalus の別名として使用する由

特に、赤く色着く実の「ズミ」を「ミヤマカイドウ」としているようです。

「コリンゴ」(小林檎)の名前でも呼ばれるようです。

 バラ科、リンゴ属、耐寒性落葉低木、中国原産(園芸種)、学名 Malus spp. 英名 Toringo crab apple

下図は、初夏の頃に咲く花です、ピンク色の蕾が、開花すると白色に変色します。

次もルビー色に照り輝く「ロウヤガキ」(老爺柿、老鴉柿)です。

<「ロウヤガキ」(老鴉柿)>

小型の「柿」なので、「ヒメガキ」(姫柿)の別名が付いています、亦、蕚が長く大きいので

子供達の正月の遊具<羽根衝き>の<羽根>に似ているので、「ツクバネガキ」(衝羽根柿)の別名も付いていました。

亦、「老爺柿」の名前が付いていますが、老人の皮膚には、染みが浮くので

此の果実の皮に、黒い斑点が多いのと同じだ言う理由の命名かな ・ ・ ・ 不明です。

「老鴉柿」の命名は、果実が完熟すると真黒に変色するからとか

盆栽仕立てで愉しむことが多いようですが、生食には、渋くて、渋くて ・ ・ ・ 

澄みきった秋の空に映える夕陽のように、真赤に輝きます。

カキノキ科、カキノキ属、落葉小高木、雌雄異株、中国原産、学名 Diospyros thombifolia、英名 Chinese persimmon

<各画像は、クリックで拡大表示します>

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以下は、過去の記事の再掲載です  下の >続きを読む から入って下さい。

 
秋の「サルビア」(1)
「ソテツ」(蘇鉄)の実ソテツ科、ソテツ属、学名 Cycas revoluta/Fern Palm上図左=「蘇鉄」の雌花、右が、雄花です、役目を終えて萎れています......