ずっと行きたいと思っていながら、なぜか行けなかった 「大塚国際美術館」 へ、
ついに行ってきました。
現地滞在時間を有効に使い、かつ疲れないようにと選んだ交通手段は高速バス。
なんてったって、バスに乗ってしまえば、美術館の前で降りればいいのですから。
帰りも楽チン♪ 晩御飯は神戸で食べよう!と、
ずいぶん前からネットで予約、(座席指定だし満席になったらどうしよう・・・)
はりきってバスを待ちました。
印刷した予約票を運転手さんに見せて乗車、ちらっと見えた運転手さん用の
座席控えには、私たちの2席だけが記されていました。
なんと予約は私たちだけだったようです。(日曜日なのに・・・)
そういえば、10分前に出た目的地が違うバスは乗車ゼロで出発していました。
ま、いいか。ちょっと寂しいけど・・ゆっくりできるし、
と言いながら、まじめな我々は、予約の席に二人隣り合わせで座り、
「狭いなあ、飛行機みたいやわ~」と、がらがらの車内でくっついておりました。
高速バス、といっても、あちこち止まりながら、時には一旦高速を降りて、
一般道にあるバス停に立ち寄って行くというもの。
どおりで、思ったより長く乗っているわけです。
私たちが乗り込んでから、数人の乗客があったものの、皆さん途中の駅で下車。
とはいえ、バスは時間通りに美術館に到着しました。
長いエレベーターを上りつめたところがスタート地点、
まず迎えてくれるのが↑。この美術館の最大の作品、システィーナ礼拝堂です。
そうです、この「大塚国際美術館」の作品は、オリジナル作品と同じ大きさに
複製された「陶板名画美術館」なのです。
↑は一番楽しみにしていた、「スクロヴェーニ礼拝堂」です。
実は、「本物を見てからか、大塚で見てからか?」と、楽しい迷いがありました。
いつか訪れたいと願いながら、まだ叶えられていない場所なのです。
本当のスクロヴェーニ礼拝堂は時間制限もあるようなので、
まずはこちらで体験・・・なのですが、
ますます実物のスクロヴェーニ礼拝堂を訪れたい気持ちが強くなっていきました。
それほど、感覚的に本物に近い、ということなのだと思います。
世界中の名画を見ることは不可能ですが、こちらに来て、自分が過去に見た
名画や壁画がかなりあったのだ、とわかりました。
もちろんイタリアのものがたくさんある、というのもありますが、
日本にやってきた数々の美術展で出会ったものも、ただ通りすぎただけではなく、
自分の心のどこかに焼き付けられていて、
ここで再びよみがえって来るのですね。不思議です。
そして、やはり現地イタリアで本物を目にしたもの、例えば教会の中だったり、
美術館の展示の位置だったりで微妙に違ってくるのでしょうが、
そのとき見たマリア様の頬の色や足元に咲く、小さな花まで思い出すことが
できるのです。
どこかで、本物と優秀な陶板技術を比べている自分がいるのですが、
やはり本物はすばらしいと思う一方、2000年変わらないという陶板は、
そのときの瞬間の記録をとどめるという貴重な役目を担っているのだと
思うのです。
展示の中に、レオナルドの「最後の晩餐」の修復前と修復後が向かいあっている
場所があります。
今、ミラノに行っても修復前の実物大はありません。
あるのは、今の、修復された「最後の晩餐」です。
その二つの陶板の前に立って
「どっちが好き?」「う~む、どうしてかわからんけど修復前」「私も」
と、ダンナと私。
ブックショップで小さな陶板の「最後の晩餐」(修復前)を買いました。
初めてのイタリアで見た「最後の晩餐」が、修復前のものだったから?・・・
そうかもしれません。
私たちの記憶に強く残っているのは、色あせた、でもなぜか気持ちが安らぐ
「最後の晩餐」でした。
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大塚国際美術館に行かれたのですね♪
なるほどそうですね、今ミラノには”修復後”の「最後の晩餐」しかないのですものね。
forchetaさんの印象に同感です。
それにしても広い館内は、修復前のシスティーナも再現できそうで。
私ももう一度スクロヴェーニ礼拝堂のジョットブルーを観たくなりました。
こんばんは。
Ayumiさんの記事を見て、ますます行きたくなっていた大塚国際美術館。
ある程度わかってはいたものの、そのスケールの大きさにびっくりしました。
なるほど、システィーナの修復前もできそうな・・・というか、今もシスティーナは増えていますよね。??
我々は館内案内のパンフを見ながら進んだつもりなのに、見落としているところを発見し、また戻ったりしながらの鑑賞でしたが、
懐かしかったのはウルヴィーノのストュディオーロ、あの空間、一瞬イタリアへワープしたような感覚になりました。
もし大塚美術館にリクエストできるなら、次の作品としてフィレンツェのブランカッチ礼拝堂なんてどうでしょうか?