12月5日から杉原千畝スギハラチウネの半生を描いた映画がロードショー公開される。「日本のシンドラー」と呼ばれた外交官の杉原千畝は、リトアニアの日本領事館に勤務中に、日本政府の命令に背いてナチスに迫害されたユダヤ難民に日本通過のビザを発給し、6000人ものユダヤ人の命を救ったことで有名である。
2010年9月にリトアニアを旅行した際、首都ヴィリニュスからバスか列車で1時間半ほどのどころにあるかっての首都でリトアニア第二の都市、カウナスにある旧日本領事館(杉原記念館)を訪問した。杉原千畝のことはガイドブックでも紹介され、興味を持っていたので、頑張って日帰り旅行を試みたものである。
往復ともバスを利用したが、現地での詳しい地図がなく、高台のわかりにくいところにある記念館を探すのに手間取ってしまった。当時の日本領事館の建物を利用して杉原記念館として一般公開されているが、訪問客が少ないようで、訪ねた時は、誰もおらず、呼び鈴を押して中に入れてもらった位で、見学中に何人かの外人さんが入ってきた程度であった。時間も十分あったので、紹介ビデオを見たり、展示物をじっくりみることができたが、まさにこの場所のこの机の上でビザの発給をしていたかと思うと感慨深いものがあった。
その杉原千畝の半生を描いた映画が唐沢寿明の主演でこのたび公開されると聞いて、今から大変楽しみである。ひとりの日本人が世界を変えたとも言われ、この映画で彼の勇気と決断を体感したいものである。この映画が公開されるとカウナスに旅行する観光客も増えるかもしれない。是非映画も見てほしい。
写真は杉原記念館