ここ数年で、脚光を浴びる頂点の天国から地獄に一直線に落ちた人物といえば、大谷選手の通訳であった水原一平氏と今落ちたばかりの中居正広氏であろう。そういえば、14年ほど前に暴力団がらみで天国から地獄落ちた島田紳助氏は、今どうしているのであろうか?仏教の世界では、閻魔様が冥界の王・地獄の王として、人間の死後に善悪を裁き、天国に行ける人と地獄に落ちる人を決めているとされる。死後の世界だけでなく、現世でも、明らかに地獄に落ちる人がいるということであろう。
水原氏の横領事件の時もビックリしたが、売れっ子タレント中居氏の事件はもっと衝撃的で、フジテレビの根幹をゆるがす事件にまで発展し、社会問題になっている。フジテレビの対応のまずさもあるが、CM引き上げでフジに与えた損害額は、何百億円の単位になる恐れがあり、役員もほぼ総退陣、倒産の危機に追い込む可能性もある。フジは、社として関与がないならば、文春や女性セブンそれに中居氏に対し、損害賠償請求すべきであろう。
彼の出演するテレビ番組は一掃されたし、今後テレビに顔を出すこともまずないであろう。可哀そうだが、もはや、その社会的影響の大きさからして地獄から這い上がることは無理だと思われる。松本人志氏も1-2年前に地獄に落ちた一人で、今、何とか這い上がろうと苦戦しているようだが、中居氏の場合は、さらに深いところに落ちているので、もっと厳しいであろう。十数年後、テレビ朝日の「しくじり先生」の講師として、出演することもありうるが、それまでは我々の前に姿をみせることはまずないであろう。たった一人の悪事がこんなに大きな社会問題に発展するというのも変な話である。