浪漫飛行への誘(いざな)い

海外旅行は102か国、海外旅行、世界遺産、飛行機、卓球、音楽、歌謡曲、初物、語学、仏教シリーズ等の趣味の世界をブログに

大家さんとのおつきあい

2018年05月24日 06時38分24秒 | ドイツ
1985年にフランクフルトに着任してから、まずしなければならなかったのが住む家探しである。初めての海外勤務の上、新しい仕事への不慣れもあり、毎日の生活でアップアップ状態の中で、家を探すのは至難の業でもあった。ホテル住まいをしながら、家を探したり、車を探したりするのだから、今考えるとよくやったとも思える。

家は、何軒か見に行ったが、街に近いところで、再開発で新しいマンション群ができつつあるところが若干狭かったが、気に入って、即決した。全くの新築で、マンション前には大きな公園ができるということだったが、入居当時は、まだ泥だらけでショベルカーで造成中であった。一角には日本人も何家族が住んでいて、環境も大変よかった。大家さんは我が家と隣りの部屋の2軒を持っていたが、初めてマンションを購入したとのことで、入居前から大家さんが来ては掃除をしていたのが印象的であった。

ドイツとしては狭いほうで、2LDKで84m2であったが、リビングは広く、ゲスト用のトイレもシャワーも付いていた。会社の規定で住宅補助が出るが、家賃が安いため、照明器具、冷凍冷蔵庫、洗濯機、皿洗い機、テレビ等の備品はずべて大家さんの費用で設置してくれることになった。その内、テレビだけは、こちらで好きなものを買って後で代金を払ってくれるという契約となった。近くの電気屋でテレビを買うことにしたが、ほとんどが契約料金以下であったので、一番高い最新のステレオテレビを購入した、お店でテレビを選んでいる時、「もっと高いものはないか?」と聞いて買物をした最初で最後であった。普段は、もっと安いものはないか?と聞くことがほとんどなので、貴重な体験であった。

大家さんは、夫婦とも大変いい人で、我々日本人に大変親切に接してくれた。大家さんは、夫婦とも、ギムナジウムの先生で我々日本人に大変親切であった。とにかくいい人で、時々、お土産を持ってやって来たり、クリスマスには子供にプレゼントを持ってきてくれたほどである。家に招待して日本料理をもてなしたこともあるが、クリスマスに彼らの家に招待されたこともあるほど、親しいお付き合いをさせていただいた。

隣りの家には、当初、イギリス人とフランス人のカップルが住んでいたが、彼らが出て行った後は、日本人に貸したいということで、同じ会社の実習派遣員家族が住むことになった。4年ちょっとこのマンションにお世話になったが、前の公園も緑豊かな素晴らしい公園となり、本当にそのマンションでよかったと回想している。当時、地元の卓球クラブに所属して、卓球を楽しんでいたが、偶然にもそのクラブは公園の端にあり、徒歩で数分という距離であった。クラブにはドイツ人の友人の紹介で入ったものであるが、それがこんな近くにあるとはラッキーであった。

ドイツを離れて、もう30年近くになるが、フランクフルトに行くたびに、住んでいた我が家を見に行っている。当時、植えられた草木がいまや鬱蒼と茂っていて、素晴らしい公園となっている。大家さんとも帰国後にフランクフルトに行った折、2、3回お会いしている。彼らは寄せ書き帳みたいな日記を大切に持っていて、ある時見せてくれた。第一号として我々の寄せ書きから始まっており、感慨深いものがある。お互いに年をとったが、その後も電話では何回か話をする機会もあり、いい大家さんにお世話になったものと感謝している。

写真は、住んでいたマンション(2017年撮影)

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« フランクフルトとミツバチ研究 | トップ | ドイツ古城ホテルの魅力 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ドイツ」カテゴリの最新記事