塩分を摂り過ぎると高血圧、糖分を摂り過ぎると糖尿病になる。何にせよ摂り過ぎは良くないということ。饅頭より煎餅、ケーキよりポテトチップスが好きな私は、高血圧に気をつけなければならないが、全体の食事量が少ないので、たぶん大丈夫。
摂り過ぎという点では、ニコチン(1日に10本近くタバコを吸う)とアルコール(平均して、週にビール350ミリリットル4缶、泡盛の水割り4、5杯、ウィスキーの水割り2、3杯、日本酒3合、ワイン1本を飲んでいる)がある。これらも健康に悪影響を与えるであろうが、「楽しくなければ人生じゃない」と思っているので、快楽と健康との折り合いを考えての量である。それで病気になったら諦めるしかない。
もう一つ、摂り過ぎかどうか調べたことは無いのだが、たぶん、平均よりだいぶ過ぎているであろうと思われるものがある。それは鉄分。
これは別に鉄分が大好物というわけでは無い。快楽を求めてのことでは無い。また、鉄分が足りないと感じて、積極的に鉄分を摂取しているわけでも無い。私は、私が記憶している限り、2日徹夜した後に1回、酔っ払って2回、ぶっ倒れた経験があるが、眩暈がして倒れたなんてことは無い。貧血は私の体には無縁の言葉だ。
鉄分の摂り過ぎは、私のせいではなく、アパートのせい。倭国はどうか知らないが、沖縄の古い建物の水道管は鋼管が用いられている。年月が経つとその鋼管の内部が錆びて、水道の蛇口をひねると錆の混じった水が出てくるというわけ。部屋の水道の水が赤いということは、ここに住み始めた15年前から私は気付いていた。
三ヶ月ほど前、アパートの、私の部屋の水道パイプ交換工事が行われた。「水道の水に鉄錆が混じっている。」と私が大家に訴えたから、というわけでは無い。
私の部屋は2階だが、その真下の部屋が、天井から水漏れしていて、私の部屋の水道パイプが怪しいと水道工事屋さんが判断しての交換工事。水道工事屋さんの判断は正しかったようで、工事終了後、水漏れは収まった。ただ、そこで私は大きな勘違いをした。「パイプが鋼管から塩ビに替わったので、もう鉄錆水は出ない。」と。
それまで、飲料用(飲み水、水割り水、味噌汁、 お茶、コーヒーなど)として利用する場合は、水道の蛇口をひねって、しばらく水を出して(洗い物などをして)から使っていたのだが、「もう鉄錆水は出ない」と信じ込んでしまったので、工事が終わってからの、この三ヶ月間は、飲料用も蛇口をひねってすぐのものを使っていた。
「何か、色がついているような気がする。」とは何度か思ったのだが、「パイプをとり替えたんだ、気のせいだろう。」ということにしていた。しかし、今日(6月17日)の夕方、「やはり、色つきだ。」とはっきり認識して、そして、やっと気付いた。
私の部屋の水道パイプは新しいのに替わったが、本管から建物にやってくるパイプは以前と変わっていない。40年も前の古い鋼管パイプのまま、内部が錆だらけとなっている鋼管パイプのまま、私はこの三ヶ月、たっぷりと鉄錆を摂取したということ。
鉄分を摂り過ぎるとどういう病気になるのか不明だが、もしも私の体に何らかの不調があるとすれば、タバコや酒の他に、鉄錆が原因ということが考えられる。
記:ガジ丸 2009.6.17 →沖縄の生活目次
参考文献
『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行