ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

気張る人

2018年05月18日 | 通信-その他・雑感

 私の腰は、一時期の酷い痛みからは脱却しているが、痛みは依然としていくらか残っている。現在の状況は、「走る、跳ぶ、重いのを持つ」はきついけれど、「歩く、軽いのを持つ」はできるので、腰に負担のある作業をしなければ日常生活に支障はない。
 私の体の不具合は腰の他にもある。歯。2016年12月に半分から割れていた右下奥歯のグラグラしていたその半分が、今年2018年2月21日午後8時、グラグラしている方の外側半分がついに根元から抜けた。大人になってからは初の抜け歯だった。
 その後しばらくは口内絶好調、痛い所が無くなって、右でも左でもよく噛めるようになって快食が続く。しかし、初抜け歯から1ヶ月も過ぎた頃から今度は左下奥歯の1本が痛みだした。その歯、4月中頃からグラグラ動いて、痛みもしだいに強くなり、5月になると物を噛むのも辛くなってきた。グラグラも酷くなり今にも抜けそうになっている。 
     
 そんなこんなもあって、つくづく自分の年齢を感じている。1ヶ月ほど前に、友人の1人が入院したと聞く。その後、彼と連絡がなかなか取れなかったのだが、彼の妻から連絡があり、脳出血だと聞く。「あー、俺たちもそういう年齢か」とさらに思う。
 入院した友人Mとは30年来の付き合いがあり、彼の妻のY女とも25年ほど前からの付き合いで、最初の頃はキャンプなどで年に1度以上、その後も数年に1度は顔を合わせていた。Y女は若い頃から明るく元気な人で、それは今も変わらない。
 彼女とメールのやり取りをし、大まかなことを聞く。入院したのは4月の初め頃、それから約1ヶ月間、リハビリに励んでいるが、まだ話の出来ない状態とのこと。

 過日、Y女から「だいぶ良くなったので面会OK」の連絡があり、面会に行く。
 ベッド上のMは、意識はしっかりしていたが、右半身不随で、言葉も未だはっきり喋れない。しかし私は、彼の言っていることの半分は理解できた。なぜなら、彼が頑張って意思を伝えようとしていたから。聞いている相手が理解できるようにと、左手で口の動きを補助しながら一所懸命しゃべる。そのお陰で私は彼の言葉の半分は理解できたのだ。
 相手に自分の意思を伝えるのに一所懸命になる。そんな彼を見ていて、生きようとする力を感じた。彼の女房に訊いたら、倒れて入院して1ヶ月、随分回復していて、やっと2日前から、はっきりではないけど何とか喋れるようになったとのこと。
 生きようと一所懸命にリハビリに励む友人、私はしかし、その妻であるY女の方に、より感心した。彼女はまだ成人前の、3人の子供をもつお母さん。彼女はまた、働くお母さんでもあり、車で片道30分ほどかかる職場まで自ら運転する車で通勤している。
 少し想像した。朝早く起きて、子供達の面倒をみて、出勤し仕事をこなし、仕事が終わると病院へ直行し、夫の様子を確認し、すぐに家に帰って家事、子育てとなる。「大変だなぁ」と思うのだが、そんな大変な日常を送っているのに、彼女は明るい。

 「チバリミソーリ」と私は彼女にエールを送った。チバリヨーという沖縄語はよく聞くであろう、気張れよの沖縄語読み、ソーリは丁寧語で「して下さい」となる。頑を張るのではなく気を張る、それが沖縄流。ちなみに、気張るは「気持を強く保つ」(広辞苑)という意。「気を張る力が強いんだな」とY女を見て、私は思った。
     

 記:2018.5.18 島乃ガジ丸


ゴーヤー和え物

2018年05月18日 | 飲食:食べ物(料理)

 夏旬菜

 2018年、「沖縄地方が梅雨入りしたとみられる」とラジオから聞こえたのは5月8日、沖縄地方の梅雨入り平年値は5月9日とのことなので、今年はほぼ平年並みとなる。その日の午後の数時間、少しの雨が降り、そして翌日から・・・は降らず、11日までは概ね晴れ、雨はちっとも降らない。12日に少し降ったが、13日からは晴れて夏の日差し、最高気温も30度を超えもう夏の気候。雨は降らない。ホントに梅雨なの?

 「梅雨入りしたとみられる」の5月8日は沖縄地方限定かもしれないが、語呂合わせでゴーヤーの日とのこと。ゴーヤーの日なるものがあると私は知らなかったが、ラジオからその情報を得、その2日後、八百屋へゴーヤーを買いに行った。が、ゴーヤーはまだ高値だった。出始めということで、まだ旬では無いのだ。で、買うのは止す。
 既に手放してしまった畑だが、去年までの私のゴーヤーは、収穫できるほどの大きさになるのは8月に入ってからだった。自然農法を目指していたので肥料あげない私の畑ではゴーヤーも成長が遅く、花を着け実を生すのも時間がかかっていたのだ。
     

 自分の畑で収穫したゴーヤー、前の前の住まい(宜野湾市我如古)に住んでいる頃までは炒めものにも揚げもの(稀だったが)にもしていたが、前の住まいに(西原町幸地)に移ってからは揚げもの料理は皆無、炒めもの料理もだいぶ減っていき、天ぷら鍋は西原町幸地へ引っ越す前に処分、フライパンも1つを残し、残る1つは先日処分した。
 揚げもの料理をしなくなり、炒めもの料理が減ったのは、それらをやると台所が飛び跳ねる油で汚れるから、その掃除が面倒だったからだ。ということで、私のゴーヤー料理は何年も前から生で利用というのが増えていき、去年からはほとんど生料理。
     

 ゴーヤーの生料理、私が作るものは、自分の畑で採れたものなら概ね薄くスライスしてポン酢かけるか、サラダ用のドレッシングをかけるかの簡単な物。タコ刺し、イカ刺しなどを細かく切って、それをスライスゴーヤーと和えることもある。以前は薄くスライスして塩もみして使うことも多かったが、去年からはそのままのことが増えた。店で買ったものの場合・・・ん?そういえば、去年、ゴーヤー買ったかなぁ、記憶に無い。
     
 自分で作ったゴーヤーは無農薬なので生でも安心だが、でも、いや、やはり、店で買ったものでも、今なら生で食うと思う。塩揉みはするかもしれないが。焼きゴーヤーもたまに作って食うかもしれないが、油を使う料理はしないと思う。油が飛び跳ねたキッチン周りの掃除は面倒、腰痛でオジーになった今は想像するだけでとても面倒に感じる。
     

 梅雨が来て、梅雨が明けると夏、あの灼熱の夏、梅雨明け平年値は確か6月23日だ、まだ40日ほど先のことだが、あの灼熱の太陽を想像すると、腰痛でオジーになった体で今年の夏を乗り切れるかなぁと少し不安に感じる。
 ということで、夏バテ防止に良いゴーヤー、畑を辞めた今年は買わないとならないが、買ってでも食おう。何より、ゴーヤーは食べて美味しいのだ。
 ちなみに、ゴーヤー和え物は古くから沖縄料理としてあり、沖縄語ではゴーヤーウサチと言う。ウサチが和え物という意。ミミガーウサチは豚の耳の和えものとなる。

 ニガウリ(苦瓜):野菜
 ウリ科の一年生蔓草 熱帯アジア原産 方言名:ゴーヤー
 熱帯アジア原産で、沖縄では中国から渡来した。暑さに強い植物で、ヘチマやオクラと並んで沖縄の夏野菜の最上位にある。収穫も夏の時期が最も多い。
 今や、全国的にゴーヤーとして知られているが、和名は苦瓜、別名を茘枝(れいし)、または蔓茘枝(つるれいし)という。「つるれいし」とあった。
 熟した果肉は甘いらしいが、青い内に収穫し野菜として食す。

 記:2018.5.14 ガジ丸 →沖縄の飲食目次