憲法記念日であるが、殺伐となるであろう記述を避けて、ジェンティレスキの画を眺めることにした。
Wikipediaによると《アルテミジア・ロミ・ジェンティレスキ1593(文禄元)年-1652(慶安5)年)は、17世紀イタリア・カラヴァッジオ派の画家。当時としては珍しい女性の画家でフィレンツェ美術アカデミー初の女性会員となった。後年レイプ訴訟を起こしたものの男性社会でもあったことで敗訴し「売春婦」「だらしない女」というレッテルが貼られたが、そういった男性社会に対する思いが勇敢な女性の姿を借りて表現されているとされ、1970年代には、フェミニストによる美術史上の女性芸術家の再評価が行なわれ、ジェンティレスキはフェミニズム美術史家たちの象徴的存在となった。》
多くの画家は自画像でパレットや絵筆を持っているのに対して、ジェンティレスキは羽ペン?らしきものを手にしている。彼女にはガリレオ・ガリレイとの書簡が現存しているとされているので、諸々を考え合わせると当時としては珍しい「戦う自立女性」であったように思える。
ちなみに、彼女生年の文禄元年は豊臣秀吉が朝鮮出兵した文禄の役開始年に当り、没年の慶安5年は日本では徳川3代将軍家光の治世下、ロードアイランド州で北アメリカ初の奴隷禁止法が制定された年に当っている。
「自画像」(所蔵先不明)
「リュートを弾く娘」(米ナショナルギャラリィー蔵)
「ロトと娘たち」(マドリッド美術館蔵)
「危機に打ち勝った民衆のことなき喜び」(ルーヴル美術館蔵)
[ダナエと黄金のシャワー」(ポール・ゲッティ美術館蔵)