もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

ジェンティレスキーをどうぞ-3

2023年05月05日 | 美術

 本日は、ジェンティレスキー「ロトとその娘たち」についてです。

 ロトに関しては、敬虔であるが故に天使から教えられて一家を連れてソドムの業火から逃れることができたが、ロトの妻はソドムの街を振り返ったために塩の柱に変えられたと記憶にあるので、妻ならばともかく娘たちが宗教画のモチーフになるのだろうかと調べてみた。
 Wikipediaでは《・・・ロトと2人の娘はゾアルに逃げ延びて山の洞窟に住む。ロトの娘たちはロトを酔わせて近親相姦し、男子を1人ずつ生んだ。長女の子は「モアブ(父親より)」と名付けられてモアブ人の祖となり、次女の子は「ベン・アミ(私の肉親の子)」と名付けられてアンモン人の祖となった。ロトがいたとされる洞窟はヨルダンにあって現在は隣に教会が立てられている。また、イスラム教のコーランにも同名異綴りのルート(Lut)として登場し、神の預言者のうちの一人であるとされる。》と解説されていた。
 こう解説されても、敬虔な帰依者ロトならば画家にとって創作意欲の対象となり世間も受け入れるであろうが、当時でも忌避されていた近親相姦の禁を犯した娘たちが世間に受け入れられた事情や宗教的意味は理解できなかった。
 本日は、3人の画家が描く「ロトとその娘たち」であります。


ジェンティレスキー(マドリッド美術館蔵)


ホルツィウス(所蔵先不明)


クエンティン・マサイス(所蔵先不明)