紅灯を徘徊する年代構成のデータが報じられた。
報じられた夜の繁華街人流の年代別データでは、19~34歳よりも35~54歳の方が多いと分析され、記事のタイトルも「夜の繁華街 目立つ中高年」となっていた。
興味を持ったのは年齢の区切りを35歳としていることである。世間で中高年とは何歳くらいからを指すのだろうかと調べて見たが、多くは40~45歳以上となっていたにも関わらず、今回のデータでは35歳を区切りにしていた。一方「ゆとり世代」も定量的な括りではないが、1966年~1987年生まれの世代を指すとされており年齢的には55歳~34歳に該当する。これらのことから今回のデータ作成者の意図・思惑は「ゆとり世代」の独善的行動を特徴的・類推的に捉えたかったのではないだろうかに思える。
今回のデータで夜の繁華街人流の主流とされた35~54歳の境遇を考えてみれば、一般的にこの年代は組織の初・中級管理職であることが多く、最もプレッシャーやストレスを感じる団塊であるように思えるので、酒でも飲んで発散しなければ家にも帰れないという一面が有るのかも知れない。こう考えれば、35~54歳の紅灯徘徊は、ゆとり教育の側面もあるかも知れないが、それ以上に初・中級管理者への登用と登用後の教育について考え直す必要があることを示しているように思える。
中国ウィルス禍は完全に終息する一過性のものでは無く、今後何年にもわたって続くであろうと観られていることを考えれば、感染制御のためには、この階層の意識改革とライフスタイル改善が重要で、管理者への登用はストレスに堪え得る資質と、飲酒以外でストレス解消の方法を持っているということを重視しなければならないように思える。
民間企業における初級管理者への登用はどのようになっているか良く知らないが、自衛隊では海曹昇任(契約社員的任期制隊員から永続勤務の職業軍人化)や幹部選抜に当たっては、筆記試験合格者について昇任や選抜の適否を一次監督者が調書として作成することになっているが、その際、最も葛藤するのは昇任・選抜によって彼等が得られる生活向上と自衛隊の精強化の天秤である。
民間企業の人事担当者や上級管理者も同様のジレンマを抱えているものと推測するが、今後は飲酒以外でストレスを克服する術を知っているか否かを管理者登用の要素に加味することが、企業の対コロナ戦争勝利や日本の感染拡大防止に結びつくように思える。
また、今後の中国ウィルスとの共存社会は、国民の一人一人に今まで以上の自制・自律心涵養を求めるとともに、日本的な群れ社会に属さない独自のライフスタイルを求める社会に変化するように思える。
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