トランプ大統領は就任後、矢継ぎ早の大統領令を発出している。1期目の就任直後には6本の大統領令に署名したと記憶しているが、今期は「矢継ぎ早」と報じられるのみで本数の詳細までは分からない。
その中の一つに、メキシコ湾をアメリカ湾に改称、マッキンリー山の名称を復活させるがある。
メキシコ湾の改称については、世界的な認知が必要であることから韓国の日本海⇒東海と同様に定着することは無いように思えるが、マッキンリー山の復活については国内問題であり地図業者も喜んでいるのではないだろうか。
マッキンリーの名称は第25代大統領ウイリアム・マッキンリーに因んでいるが、かねてからトランプ氏はマッキンリー氏の保護主義的な政策とキューバ、プエルトリコ、フィリピン、グアムの支配権を獲得した実績を尊敬するとしていた。(カナダ、・グリーンランド取得のお手本?)
アメリカに限らず、自国の歴史上の偉人を称えるために地名等を変更するケースは多いが、後世の評価の変化に伴っての何等かの紆余曲折を辿るケースも多いように見受けられる。
アメリカの10年後を辿るとされる日本ではどうだろうかと考えたが、思いつくのは軍人を祀る神社の運命であるので、ネットで調べてみると、明治聖徳記念学会紀要がヒットした。同誌を引用すると
〇大村神社(大村益次郎):山口市
〇南洲神社(西郷隆盛):鹿児島市、酒田市、都城市、沖永良部島
〇西郷神社(西郷従道):大田原市
〇乃木神社(乃木希典):東京赤坂、函館市、那須市、京都伏見、下関市、善通寺市
〇児玉神社(児玉源太郎):藤沢市、周南市
〇永山神社(永山武四郎):旭川市
〇橘神社(橘周太):雲仙市
〇巨杉神社(山下奉文):高知県大豊町
〇東郷神社(東郷平八郎):東京渋谷区、飯能市、福津市
〇広瀬神社(広瀬武夫):竹田市
(注:上記は、神社庁の資料に依るとされ、これ以外にも個人・有志が建立したものが全国に多数あると付記されている)
これほどの神社が、大東亜戦争終結後のGHQ占領政策と軍人否定の風潮にも拘わらずに存在しているのは、鬼籍に入って神となった魂に罪は無いという日本人独特の”日本教”に基づくものかとも考えるが、占領時の武装解除に当って、戦艦三笠保存をおそるおそるGHQに打診した際、「保存は当然じゃないか」と云われた故事を思えば、軍人の顕彰に対するアメリカ人の一般的な考えをも知ることができるようにも思える。なお、列挙した神社の中には昭和40年代に建立されたものもあって、日本人の精神構造の深淵を窺い知れる様にも思える。
アメリカ湾への改称騒動、日本の軍人顕彰神社への影響や如何に。
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