豪雨被災地に勇気と感動 現地からの応援に奮起
奄美の人々の応援を励みに泳いだという恵さん 奄美大島を襲った豪雨災害の直後、10月23~25日に千葉県で開かれた「第10回全国障害者スポーツ大会」で、水泳・背泳ぎ50メートル、平泳ぎ50メートルで金メダルに輝いた奄美市名瀬の恵朝子さん(30)が11日、受賞報告のため市役所を訪れた。福山敏裕副市長は「被災状況を心配しながら頑張り、島のみんなに勇気と感動を与えてくれた」と感謝していた。
恵さんは雨が小康状態だった10月20日午後、飛行機で奄美を出発。県本土に到着後、奄美が記録的な豪雨に見舞われていることを知った。「連絡が取れない人もいて心配だった」と振り返る。
ところが、大変な状況下にある奄美の人々から「心配するな」と電話で逆に励まされた。応援してくれている人々の顔が浮かび、「ここまできたなら、記録更新を目指してやらないと」と奮い立ったという。記録は背泳ぎ1分19秒61、平泳ぎ2分39秒71で、いずれも自己ベストを更新した。
恵さんは小3から中学まで水泳部に所属。社会人になり鹿児島市内で暮らしていた20歳の時、交通事故で車いすの生活となった。2004年に奄美に戻った後、4年前から奄美市名瀬の屋内プールで監視員として働き、その合間に再び泳ぎ始めた。「腕力が命」と腕立て伏せやダンベル運動を欠かさず、練習を重ねている。
今後はパラリンピックも視野に入れ、国内外の大会出場を目指す恵さん。「障害を持つ若い人たちが、もっともっと外に踏み出してほしい」と大きな瞳を輝かせながら話していた。
(2010年11月13日 読売新聞)
奄美の人々の応援を励みに泳いだという恵さん 奄美大島を襲った豪雨災害の直後、10月23~25日に千葉県で開かれた「第10回全国障害者スポーツ大会」で、水泳・背泳ぎ50メートル、平泳ぎ50メートルで金メダルに輝いた奄美市名瀬の恵朝子さん(30)が11日、受賞報告のため市役所を訪れた。福山敏裕副市長は「被災状況を心配しながら頑張り、島のみんなに勇気と感動を与えてくれた」と感謝していた。
恵さんは雨が小康状態だった10月20日午後、飛行機で奄美を出発。県本土に到着後、奄美が記録的な豪雨に見舞われていることを知った。「連絡が取れない人もいて心配だった」と振り返る。
ところが、大変な状況下にある奄美の人々から「心配するな」と電話で逆に励まされた。応援してくれている人々の顔が浮かび、「ここまできたなら、記録更新を目指してやらないと」と奮い立ったという。記録は背泳ぎ1分19秒61、平泳ぎ2分39秒71で、いずれも自己ベストを更新した。
恵さんは小3から中学まで水泳部に所属。社会人になり鹿児島市内で暮らしていた20歳の時、交通事故で車いすの生活となった。2004年に奄美に戻った後、4年前から奄美市名瀬の屋内プールで監視員として働き、その合間に再び泳ぎ始めた。「腕力が命」と腕立て伏せやダンベル運動を欠かさず、練習を重ねている。
今後はパラリンピックも視野に入れ、国内外の大会出場を目指す恵さん。「障害を持つ若い人たちが、もっともっと外に踏み出してほしい」と大きな瞳を輝かせながら話していた。
(2010年11月13日 読売新聞)