ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

違いを力に -発達障害をめぐる現場から 第3部 支援者たちの様相(1)

2010年12月08日 01時04分17秒 | 障害者の自立
歴史に名を残す偉人と落ちこぼれ扱いされる人たち-。世間の評価は対極だが、そのどちらにも深くかかわるのが発達障害者だ。周りの環境によって発揮する力は大きく左右され、その環境づくりは、近年の社会問題を克服する指針にもなりうる。発達障害者支援法が施行されて5年が経過した今、発達障害を通して、人と人とのかかわり方や社会のあり方を見つめ直す。

実力プラス1で成長 遊び文化自ら築く環境を

 会話がかみ合わなかったり落ち着きがなかったりと、“困った子”扱いの要因になる発達障害の特性。克服には、周りの適切な支援や環境づくりが必要だ。その手法は、子どもの健全育成や若者の自立、仕事の創出方法にいたるまで、近年の社会問題に解決の糸口を提示する。第3部では、多彩な現場で活躍する支援者たちを紹介する。

 ■運動の可能性
 「すごい! できたやん!」。山下耕太君(6)=仮名=は8月末、「絶対できへん」と言っていた倒立が初めてでき、周りの祝福を受けながら、自身も驚いた様子だった。

 NPO法人チットチャット(大阪市中央区)では、簡単な遊具を使った運動で発達障害児たちの力を引き出す。大阪市の障害者スポーツセンター勤務を経て独立した森嶋勉理事長(47)は「“できた感”を無限に得られるのが運動。それが積み重なって自己肯定感(自己評価)を育み、生きる力の源泉になる」と話す。

 運動が体に及ぼす仕組みについて、同法人の活動に協力する姫路獨協大作業療法学科の太田篤志教授(42)は、環境とうまくかかわるための機能「感覚統合」の過程から読み解く。

 子どもは運動の中で、体のバランスや筋肉の動き、皮膚への刺激といった感覚情報を「処理=統合」し、周りへの働き掛けを自分なりに組み立てて実行する。これらの調整がうまくいかない発達障害児に、処理過程の“交通整理”を行う。

 ここで培われる力は「人間や社会とかかわっていくための土台になる」と太田教授は話す。

 ■枠組み超えて

 感覚統合には、一人一人の特性に応じた対応が必要で、指導者の力量が問われる。森嶋理事長が指導法の根本に据えているのが「コーチングの考え方」だ。

 コーチングの専門家、森美智代・Esprit代表(45)=同市淀川区=は「パラダイム(価値観の枠組み)を外すのが鍵」と指摘。相手が「自分の能力はここまで」ととらわれている枠をコミュニケーションによって取り払い、やりたいことや実現に向けた手段を自ら編み出すよう導く。「スポーツに限らず、企業や教育、子育てにも応用できる」とし、同法人の手法に注目する。

 森嶋理事長の場合、まずは相手の行動を徹底的に受け止め、一緒にいて安心できる信頼関係を築くことに努める。運動項目なども基本的に相手の主体性に任せ、内容にマニュアルはない。

 その上で、相手にとって少しだけ難しい「実力プラス1」の課題に次々と挑戦させる。「難しすぎてはだめ。人は面白いからこそ本気になれるし、主体的に動ける」。ときには間をつくって観察し、独自に生み出した動きを評価する。「課題を克服する面白みをいかに創出できるかが指導者の勝負の分かれ目」だ。

 太田教授は、こうした指導によって「障害の有無にかかわらず、身近にあるもので自ら遊びを考えて挑戦し、試行錯誤する力を付ける」とする半面、近年の「マニュアル化された遊び産業」で、子どもの成長に必要な感覚統合の力が抜け落ちかねないと懸念。「子どもたちが自ら築く遊び文化、それを育む保育環境が今、求められている」と訴える。

大阪日日新聞

音声情報:視覚障害者用に バーコード利用変換システム普及へ、県が研修会 /静岡

2010年12月08日 01時00分42秒 | 障害者の自立

 文字情報を音声化するシステム「音声コード」の普及を後押しするため、県は6日、各市町の担当者を招いた研修会を開いた。これが広まれば、視覚に障害がある人が点字という手段だけでなく、音で公共の広報誌やパンフレットなどの内容を把握できる。県障害福祉課は「多くの文書に広げられるよう取り組む」と話している。

 静岡市葵区の県総合社会福祉会館で開いた研修会には、県や各市町の福祉行政担当者ら約40人が参加した。

 音声コードは、紙に印字した約1・8センチ四方のバーコードを指す。この小さな四角に約800字分の情報を納められ、専用の機械を通すと、音声に変換されて耳で聞き取ることができる。研修会では県視覚障害支援センターの職員が、音声コードをA4判の資料に書き込む方法などを説明した。

 県は5年前、この音声コードを福祉や医療サービスを紹介する冊子などに添付し始めたが、県が発行する資料の数%にとどまる。データを音声に変える読み取り機が大きく、持ち運びに不向きであることも普及の妨げになっていた。しかし来年3月、この機能を備えた携帯電話機が発売される見通しといい、普及に向けた環境が整いつつある。

 県障害福祉課によると、県内の視覚障害者8571人(3月31日現在)のうち点字を利用できる人は2割に満たない。

 県視覚障害者協会の副会長、蓮池悟志さん(62)は「今は限られた資料にしか音声コードが付いていないが、普及すれば多くの情報から知りたい情報を自分で選べるようになる」と話した.

毎日新聞 2010年12月7日 地方版

四日市市障害者大会:「当たり前の生活を」 500人が参加 /三重

2010年12月08日 00時58分45秒 | 障害者の自立
 障害者と家族、支援者らが集う「第29回四日市市障害者大会」が5日、同市安島2の市文化会館で開かれた。身体・知的・精神障害者ら約500人が参加して楽しく交流し、「すべての人が地域で当たり前の生活ができる社会の実現を」と訴えた。

 市内の障害者福祉会や支援グループなど計10団体でつくる実行委員会の主催。式典では、各団体の理念を盛り込んだ大会決議を採択した。また、体験発表のほか、ハンドベル演奏や合唱などのアトラクションもあった。

 市立四日市病院の言語聴覚士の杉浦加奈子さんが企画・構成した「回想法によるコミュニケーションライブ」では、各団体1人ずつが壇上に上がり、思い出の写真を紹介するなどして交流。手話通訳や速記プロジェクターで意思疎通を図り、楽しい一時を過ごした。

毎日新聞 2010年12月7日 地方版


障害者“外出の目的が重要”

2010年12月08日 00時56分21秒 | 障害者の自立
障害のある人に今よりも外出できるようになるには何が必要か聞いたところ、およそ3割の人が「外出の目的が増えること」と答えたことがわかりました。専門家は外出の機会を増やすには障害者の参加を促すような目的をつくることが重要だと指摘しています。

この調査は、障害のある人がレジャーや買い物など社会活動に参加する際に、どのような課題があるか調べようと、厚生労働省の研究班が障害者団体の参加を得て初めて実施したもので、さまざまな障害のあるおよそ5000人が回答しました。調査では「今よりももっと外出できるようになるには何が必要か」と聞いたところ、最も多いおよそ29%の人が「外出の目的が増えること」と答えたほか、21%が「介助する人がいること」、18%が「疲れやすさが改善すること」と答えました。その一方で、移動手段や設備などハードの面では、「バスの乗り降りが容易なこと」と「移動しやすいように道路が整備されること」がそれぞれ、およそ11%でした。また、外出する機会について「現状で満足」という回答は46%でしたが、「もっと外出したい」が32%、「外出したいが我慢している」が9%、「外出をあきらめている」が3%などと、思うように外出できていない現状が明らかになりました。研究班の班長で国立長寿医療研究センターの大川弥生医師は、外出の機会を増やすには障害者の参加を促すような目的をつくることが重要だと指摘したうえで「こうした課題は障害者だけではなく病気の人や高齢者にも共通しているので、この調査結果をさまざまな場面で応用してほしい」と話しています。

NHK

.【山口】障害ある子の高校進学実現を 12日に下関で学習会

2010年12月08日 00時54分30秒 | 障害者の自立
 障害のある生徒の高校進学を考える学習会が、12日午前10時から下関市竹崎町4丁目のしものせき市民活動センターである。「障害児を普通学校へ・全国連絡会」世話人で小児科医の山田真さんが講演するほか、障害者の高校進学について個別相談にも応じる。

 「山口『障害児・者』の高校進学を実現する会」の主催。代表の佐藤章子さん(42)には知的障害がある長男(16)がいる。5月に小学校の元教諭や知人と、実現する会を立ち上げた。

 実現する会によると、県内では障害者の公立高校進学は少ないのが現状という。県教委高校教育課によると、障害者が受験する際は、障害に応じて問題用紙の拡大や補聴器の使用、別室での受験を認めている。公立高校の障害者の在籍者数については「生徒の特定につながりかねないので公表できない」としている。

 学習会では、講師の山田さんが問題の背景を説明し、高校進学実現に向けた対策を一緒に考える。佐藤さんは「高校で勉強したいという願いは障害のない子どもと変わらない。障害のある子どもの保護者だけでなく、多くの人に参加してほしい」と話す。

 参加無料。問い合わせは佐藤さん(083・266・7703)へ。

朝日新聞