佐賀市内で2007年9月、知的障害者の安永健太さん(当時25歳)が警察官に取り押さえられた直後に死亡した問題で、特別公務員暴行陵虐致傷罪に問われた県警の松雪大地巡査長(30)に対する審判の第8回公判が7日、佐賀地裁(若宮利信裁判長)で開かれた。健太さんの父孝行さん(49)が情状証人として出廷した。
孝行さんは、健太さんについて「純粋無垢(むく)でおとなしい性格。けんかをしているのは見たことがない。善悪の判断はできた」と証言。取り押さえられた状況に関して「パニックになり、人から触られることを極端に嫌がったのではないだろうか」との見方を示した。
さらに、「薬物中毒者かなにかと思いこんで取り押さえ、死亡させたのではないか。警察は保護と言うが、死んでしまっては保護ではない」と述べ、「暴行の有無が争点になっているが、殺されたと思っているので致死事件として裁判をしてほしい」と訴えた。
この日は、松雪被告の弁護人が申請した目撃者の女性も証人として出廷。車で取り押さえの現場付近を通過したという女性は「警察官は殴るような余裕がなかったように見えた」と証言した。第9回公判は16日に開かれる。
(2010年12月8日 読売新聞)
孝行さんは、健太さんについて「純粋無垢(むく)でおとなしい性格。けんかをしているのは見たことがない。善悪の判断はできた」と証言。取り押さえられた状況に関して「パニックになり、人から触られることを極端に嫌がったのではないだろうか」との見方を示した。
さらに、「薬物中毒者かなにかと思いこんで取り押さえ、死亡させたのではないか。警察は保護と言うが、死んでしまっては保護ではない」と述べ、「暴行の有無が争点になっているが、殺されたと思っているので致死事件として裁判をしてほしい」と訴えた。
この日は、松雪被告の弁護人が申請した目撃者の女性も証人として出廷。車で取り押さえの現場付近を通過したという女性は「警察官は殴るような余裕がなかったように見えた」と証言した。第9回公判は16日に開かれる。
(2010年12月8日 読売新聞)