ゴエモンのつぶやき

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裁判員裁判:息子死なせた父無罪 「正当防衛」 福岡地裁判決

2013年02月04日 01時34分04秒 | 障害者の自立
 長男の首をネクタイで絞めて死亡させたとして、傷害致死の罪に問われた福岡市南区の男性(62)に対する裁判員裁判で、福岡地裁は1日、無罪(求刑・懲役4年)を言い渡した。野島秀夫裁判長は「当時、ネクタイで首を絞めているという自覚はなく、長男の暴力を防いで身を守るために取り押さえたのも正当防衛としてやむを得なかった」と述べた。

 男性は昨年9月10日夕、自宅で長男(当時25歳)の首をネクタイで絞めるなどの暴行を加え、窒息死させたとして起訴された。男性は正当防衛の成立を理由に無罪を主張した。

 判決によると、長男には精神疾患があり、約2年前から男性を殴って骨折させたり、タクシーの無賃乗車で警察に保護されることが度々あった。事件当日は、外出しようとした長男を男性が肩をつかんで止めたところ、長男が抵抗して殴ってきたため、つかみ合いになり、男性は長男をソファにうつぶせの状態で押さえ付けた。

 検察側は男性が直後に119番した時に「首を絞めた」と話したことから「意識して首を絞めた」と主張したが、判決は「男性は無我夢中で、長男のネクタイをつかんでいたことに気付かなかったとしても不合理ではない」と判断した。

 更に、2人の体格や体力などを検討し「長男がソファに押し倒された後も抵抗している状況下で、押さえ付けて制圧しなければ、再び長男が加害行為に及ぶ恐れがあった」として正当防衛の成立を認めた。

 福岡地検の玉置俊二・次席検事は「内容を精査の上、適切に対応したい」とコメントした。

 ◇「精神障害者抱える家庭、社会でどうすべきか」

 無罪を言い渡された男性は判決後、ほっとした表情をみせた。報道陣の取材には「まだ気持ちが定まってないから……」とだけ答え、家族らに付き添われて裁判所を出た。弁護人の一人は「裁判員の方々がよく考えてくれた」と話した。

 裁判員は補充裁判員を含め6人が記者会見に応じた。

 30代の女性は「本当にこの人は法的な罰を受けなきゃいけないのだろうかと夜も眠ることができないぐらいに考えた」と打ち明けた。中年の男性は「精神障害者を抱える家庭の問題として、社会でどうするべきかを考えないといけない」。30代の男性は「人が人を裁くのは大変で重いと感じたが、市民の常識を裁判に生かせる、いい制度だと思った」と話した。

 ◇全面無罪が21件、一部無罪は16件−−裁判員裁判


毎日新聞 2013年02月02日 西部朝刊

両手を腰にあて、ピアノの伴奏に合わせて…

2013年02月04日 01時30分35秒 | 障害者の自立
 両手を腰にあて、ピアノの伴奏に合わせてリズムを取る。「右足を出して、左足出すと……歩ける!」。お笑いコンビCOWCOWの「あたりまえ体操」というネタだ。千葉県主催の障害者虐待防止研修会では参加者全員が毎回この体操をする▲スプーンをうまく使えない障害者がいる。では、なぜ私たちは使えるのか、母は考えた。スプーンでご飯を口に入れ、歯や唇でご飯がこぼれないようにして、スプーンの角度を変えながら引く。意外に複雑な動作をしているのだ▲息子は靴(くつ)もうまく履(は)けない。私たちは靴の中に足を入れる時、自然と足先をすぼめながら少しねじっている。あらゆる日常動作は微妙に身体や神経を使わないとスムーズにならない。あたりまえにやっていることが難しいのだ▲「よくこの脳の状態で生きている。僕の子だったら恐ろしくて見られない」と息子のCT(コンピューター断層撮影)の画像を見た医師に言われた。「素人でよかったわ。知識がないから怖くないもの」。その母も、イライラすることがある。汗だくで下着が丸まってうまく着られない。つい、ポカッ。悲しそうな瞳で見つめられた▲どんなやさしい人にも虐待につながりかねない魔の瞬間がある。あなたにとってあたりまえのことは、私にもあたりまえとは限らない。たとえ親子でも相手のあたりまえが見えなくなる時がある▲研修では、あたりまえ体操の後、約200人の福祉職員が少人数に分かれてグループ討議をする。記録係は障害者の母たちだ。発言は一切なし。いずれは親が先にゆくのだ。わが子を託す若い世代の言葉を母たちはじっと聞いている。

毎日新聞 2013年02月03日 東京朝刊

インクルーシブ教育を考えるシンポ:「一緒に学び、子は成長」 親たちが体験語る−−豊中 /大阪

2013年02月04日 01時27分20秒 | 障害者の自立
 豊中市本町1の市立大池小学校で2日あった「第11回インクルーシブ教育を考えるシンポジウム」(毎日新聞社・豊中市教職員組合主催、同市・市教委・市PTA連合協議会・市人権教育推進委員協議会・市社会福祉協議会など後援)のパネル討論では、親や教師らが体験を語り合った。

 登壇したのは、常磐会学園大学の堀智晴教授(65)▽知的障害のある中学3年生の長男を育てる田村香代美さん▽市障害者自立支援センター管理者の上田哲郎さん(36)▽市立熊野田小学校教員の瀬尾亜希さん。

 田村さんは「同級生に声を掛けられ会話を楽しむ子どもを見て、『子ども同士の関わりで成長する』ことを実感した」と話した。脳性まひがあり、小学3年で養護学校から地域の小学校に転校してきた上田さんは「みんなと一緒にいることで、成功も失敗も体験できた」と振り返った。瀬尾さんは「子ども同士で自然に体得したものが、大人になっても続くと思う」と語った。

 会場で聞いていた羽曳野市の小学校教員、杉谷一義さん(59)は「インクルーシブ教育はどの学校でも実現できるはず。授業や学校のあり方も変えていかなくては」と話した。

毎日新聞 2013年02月03日 地方版

障害者工賃:今年度から3年間で13.6%増 県が目標額設定 /岩手

2013年02月04日 01時24分33秒 | 障害者の自立
 県は、就労支援事業所で働く障害者の工賃を、12年度から3年間で13・6%増を目標とする工賃向上計画を策定した。県内対象施設の11年度の1人あたり平均月額1万6291円を、14年度には約2200円アップの1万8500円にすることを目指す。企業からの大口発注を複数の施設で分担して受注できるよう、共同窓口を設けるなどして仕事の確保対策も強化する。

 新計画は、07年度から取り組んだ「工賃倍増5か年計画」が11年度末で終了したことを受け、国の指針に基づいて策定した。

 倍増計画では、06年度の1人あたり平均月額1万3848円を、11年度には2万7700円にすることを目標に、事業所に中小企業診断士を派遣するなど、経営改善や新商品開発などに取り組んだが、厳しい経済情勢の中、工賃の平均は5年間で17・6%増にとどまった。

 新計画では、倍増計画での実績などから目標額を設定。事業所に対し、引き続き経営改善や技術力向上のための支援を行いながら、新規事業として共同受注窓口を設置する。県障がい保健福祉課の菊池優幸・障がい福祉担当課長は「一般の県民にも商品を買うことで協力してもらいたい」と話した。

毎日新聞 2013年02月03日 地方版

障害者施設で男性事故死 運営法人「捜索遅れ」 誤って水路転落か /千葉

2013年02月04日 01時20分55秒 | 障害者の自立
 千葉市緑区高田町の知的障害者更生施設「エルピザの里」(大槻勝三施設長)で、昨年12月、利用者の29歳の男性が行方不明となり、数時間後に近くの水路で水死する事故があったことが分かった。同施設は1日、利用者の保護者らを対象に説明会を開き「捜索の遅れが事故の原因」などと責任を認めた。

 関係者らによると、男性は昨年12月1日午前9時ごろ施設に着き、同10時20分ごろ、姿が見えないことに職員が気づいた。施設内を捜したが見つからず周辺を捜索。午後3時半ごろ、約300メートル離れた水路で浮かんでいる男性を職員が見つけ、現場で死亡が確認された。男性は施設を抜け出した後、水路脇の斜面から誤って転落し溺死したとみられる。

 施設を運営する社会福祉法人「清輝会」は事故後、職員や保護者らによる調査委員会を設置。▽施設周辺の捜索を始めた時間が、男性がいないことに気づいた約40分後だったこと▽警察への通報はさらに2時間後の午後1時ごろにずれ込んだこと−−などを挙げ「初動の捜索ミスが事故につながった」と結論づけた。同施設は再発防止策をまとめ、市に提出するという。

 同施設は通所、入所合わせて約80人が利用。同施設は取材に対し「施設長不在のためコメントは控える」としている。

毎日新聞 2013年02月03日 地方版