下諏訪町の発達障害者支援団体が、県内で初めて発達障害者を対象としたいじめに関するアンケートを実施した。発達障害者には他者との日常的なコミュニケーションが苦手な人もおり、いじめを受けやすい場合があるため、会は障害の特性を周囲の大人が理解し、いじめ防止につなげようと学習会を三月に開く。
アンケートを実施したのは、発達障害者への学習支援や家族へのカウンセリングを提供している「発達障害児・者及び家族支援の会 シーズ」。
利用者を通じていじめの有無や内容、学校の対応を問う用紙を配布し、小学一年生から三十代までの当事者か、保護者が回答した。二十二日現在、中南信地域に住む十七人から回答があり、うち九人がいじめを経験していた。
具体例として「物を隠されたり、(ばい)菌扱いされた」「急に問い掛けられて、黙っていると『耳も聞こえないんだ』と言われた」といった記述があった。
広汎性発達障害と注意欠陥多動性障害(ADHD)と診断された十八歳の男性は、小学生のころにランドセルを隠されたり、中に石を入れられたりするいじめを受けた。この男性は自由記述欄で「学校に毎日行くのが嫌になった」と訴えた。
シーズの武山弥生代表は「発達障害のために、場面の読み取りや人への共感が難しい子どもがいる。コミュニケーションにつまづき友だちが少ないと、いじめの標的になりやすい」と指摘。「会に寄せられる相談の数を考えると、多くの発達障害者がいじめに苦しんでいるのではないか」と話している。
シーズは県諏訪養護学校教員の金井なおみさんと共に、発達障害といじめに焦点を合わせた学習会を三月三日午後一時から諏訪市総合福祉センターで開く。絵を描きながらいじめを把握する方法や、いじめを防ぐ方法について金井さんが講演する。参加費五百円。
問い合わせはシーズ=電0266(75)0788=へ。
<発達障害> 生まれながらの脳機能障害の総称で、コミュニケーションが苦手なアスペルガー症候群や自閉症が代表的。読み書きが難しい学習障害(LD)や、多動で落ち着きがない注意欠陥多動性障害(ADHD)も含まれる。外見だけで判断は難しく、早期発見と日常生活での支援が欠かせない。
発達障害のある子どもらが、いじめられた経験をつづったアンケート用紙
中日新聞-2013年2月23日
アンケートを実施したのは、発達障害者への学習支援や家族へのカウンセリングを提供している「発達障害児・者及び家族支援の会 シーズ」。
利用者を通じていじめの有無や内容、学校の対応を問う用紙を配布し、小学一年生から三十代までの当事者か、保護者が回答した。二十二日現在、中南信地域に住む十七人から回答があり、うち九人がいじめを経験していた。
具体例として「物を隠されたり、(ばい)菌扱いされた」「急に問い掛けられて、黙っていると『耳も聞こえないんだ』と言われた」といった記述があった。
広汎性発達障害と注意欠陥多動性障害(ADHD)と診断された十八歳の男性は、小学生のころにランドセルを隠されたり、中に石を入れられたりするいじめを受けた。この男性は自由記述欄で「学校に毎日行くのが嫌になった」と訴えた。
シーズの武山弥生代表は「発達障害のために、場面の読み取りや人への共感が難しい子どもがいる。コミュニケーションにつまづき友だちが少ないと、いじめの標的になりやすい」と指摘。「会に寄せられる相談の数を考えると、多くの発達障害者がいじめに苦しんでいるのではないか」と話している。
シーズは県諏訪養護学校教員の金井なおみさんと共に、発達障害といじめに焦点を合わせた学習会を三月三日午後一時から諏訪市総合福祉センターで開く。絵を描きながらいじめを把握する方法や、いじめを防ぐ方法について金井さんが講演する。参加費五百円。
問い合わせはシーズ=電0266(75)0788=へ。
<発達障害> 生まれながらの脳機能障害の総称で、コミュニケーションが苦手なアスペルガー症候群や自閉症が代表的。読み書きが難しい学習障害(LD)や、多動で落ち着きがない注意欠陥多動性障害(ADHD)も含まれる。外見だけで判断は難しく、早期発見と日常生活での支援が欠かせない。
発達障害のある子どもらが、いじめられた経験をつづったアンケート用紙
中日新聞-2013年2月23日