ゴエモンのつぶやき

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視覚障害者:戦時下、防空監視員に 敵機音レコードで訓練

2013年06月03日 01時50分56秒 | 障害者の自立
 太平洋戦争中、米軍戦闘機の種類を飛行音から判別する訓練のために作られたSPレコードが、京都市北区の視覚障害者支援施設「京都ライトハウス」で見つかった。「聴覚が優れている」との理由で、視覚障害者にこのレコードを聴かせ、防空監視員にした例があったという。同ハウスは今後、デジタル化した音源で若い世代にも聴いてもらい、戦時下に視覚障害者が置かれていた状況を一緒に考えたいとしている。

 旧日本陸軍が監修し、ニッチク(現・日本コロムビア)が1943年5月下旬に発売した「敵機爆音集」。同ハウスの初代館長で元日本盲人会連合会長の鳥居篤治郎さん(1894〜1970)の遺品から今年2月ごろ、確認された。博物館に保管されているケースはあるが、極めて希少なものという。

 4枚組みで、ボーイングB17D重爆機▽ロッキード・ハドソン重爆機▽カーチスP40戦闘機▽バッファロー戦闘機の4種類について、片面に高度1000メートル、3000メートル、5000メートルでの飛行音を収録。もう片面に、音の特徴や判別ポイントの解説が録音されている。

 視覚障害者と戦争の関わりに詳しい京都府立盲学校非常勤講師の岸博実さん(64)によると、このレコードで訓練し、石川県のデパート屋上で防空監視員を務めた視覚障害者がいたことが分かり、2005年に証言を記録した。岸さんは「盲学校の教師だった鳥居さんが、視覚障害者の戦争体験の史料として保管していたのではないか」と推測する。

 日本コロムビアなどによると、戦地に残されていた米軍の爆撃機を実際に飛ばして録音したという。視覚障害者だけでなく、空襲から身を守るために国民学校で子供たちにも聴かせていたとみられる。同社が保存しているチラシには「軍は一般家庭でもこのレコードを常備し、敵機の爆音を判別できる聴覚をつくることを要望している」とあり、広く利用させようとしたらしい。

 岸さんは「全国民に戦争遂行への貢献が義務づけられ、視覚障害者は厳しい差別を受けた。その中で『少しでも貢献を』と聴力を生かして防空監視に参加した事例は多数ある。このレコードは、その悲しい歴史を物語っている」と話している。

毎日新聞 2013年06月02日 12時11分(最終更新 06月02日 13時44分)

怪力選手 健常者、障害者とも国際大会へ

2013年06月03日 01時45分33秒 | 障害者の自立
 パワーリフティング愛好家らが自主運営する「P・B・Aジム」(町東1ノ3)で練習する帯広の下肢障害選手・斉藤伸弘さん(46)=帯広、ワトム所属=が、5月の国内大会で障害者アジア大会参加標準記録を上回る150キロをベンチプレスで挙げ、来年のアジアパラ競技大会(韓国)出場を決めた。同ジム勢は10日からロシアで開かれる健常者の世界選手権に及川慎二さん(23)=幕別町、JA幕別町=の出場が決まっている他、先月の春季道選手権大会で甫木(ほぎ)優介さん(24)=帯広、慈光学園=が優勝しており、地方のジムで鍛える怪力選手の躍進に沸いている。

 斉藤さんは二分脊椎症で歩行が困難だが、学生時代から陸上競技などに打ち込み、車椅子アーチェリーでは国内大会で活躍。パワーリフティングのベンチプレスは同ジムが開設された2010年から始めた。

 国内公式戦の西日本障害者選手権大会(名古屋市)は、おととし初出場でいきなり優勝。今年は5月12日に開かれ、88キロ級に出場して1本目に130キロ、2本目に142キロ、3本目に150キロを挙げてアジア大会参加標準記録(147キロ)を突破した。

 今年11月のマレーシアオープン大会、来年(開催日程は未定)の韓国アジアパラ競技大会の出場権を得た斉藤さんは「パワー系のスポーツで十勝からも国際大会で活躍できることを示したい」と語る。アジアパラ大会出場の十勝勢は、全盲のスイマー小野智華子さん(帯広盲学校出)が10年中国大会で優勝して以来となる。

 及川さんも斉藤さんと同じく競技歴4年目。昨年9月のジャパンクラシック選手権(長野県白馬村)ノーギア93キロ級ジュニアで優勝。スクワット・ベンチプレス・デットリフトのトータル640キロを挙げ、初の国際大会出場を決めた。ロシア・スーズダリ市で開かれる世界選手権(10〜16日)では「今の世界ランキング(7位)なら表彰台も可能。日本記録、アジア記録も狙う」と意気込む。

 甫木さんは5月12日の春季道選手権(苫小牧市)ノーギア83キロ級でトータル540キロを挙げて優勝した。「斉藤さん、及川さんの活躍は刺激になる。秋の全道大会(芽室開催)で道記録更新を」と力を込める。

 同ジムで監督を務める伊藤憲治さん(44)は「3人は週に3、4回来て熱心に練習する。地方の小さなジムから障害者・健常者が共に国際大会に出るのはすごいことだ」と胸を張る。


アジアパラ大会出場を決めた斉藤さん(前列)、世界選手権に出る及川さん(前から2列目左)、道大会優勝の甫木さん(同右)をジムの仲間が祝福する(後列左から2人目が伊藤監督)

2013年06月02日 13時57分 十勝毎日新聞社ニュース

重度心身障害者の支援拠点、宇治に完成印刷用画面を開く

2013年06月03日 01時18分54秒 | 障害者の自立
 重度心身障害者の生活介護事業所「宇治作業所のびのび」(定員60人)とケアホーム「おかやホーム」(同20人)が京都府宇治市五ケ庄に完成し、1日に開所式と施設の内覧会が開かれた。参加者は介助設備や心理面に配慮した建物などを見学し、新たな障害者福祉拠点の誕生を祝った。

 社会福祉法人「宇治東福祉会」(同市五ケ庄)が運営する。施設はともに2階建てで、延べ床面積は計1700平方メートル。重度の身体障害者や自閉症者らの利用が中心で、総事業費は4億8千万円。

 作業所には寝たまま入浴できる設備のほか発光装置やウオーターベッドで心身を癒やす部屋が公開され、看護師の職員が医療的ケアを行うことなどが紹介された。同福祉会の池田正彦理事長は式典で「作業所に通う仲間の願いに応えるため、人に温かく活気のある施設にしたい」と述べた。


光や音楽などを用いて心身をリラックスさせるための部屋(宇治市五ケ庄・宇治作業所のびのび)

【 2013年06月02日 11時30分 】

障害者雇用率:全国ワースト3位 HPで事例紹介 労働局、企業の不安解消狙う /三重

2013年06月03日 01時16分25秒 | 障害者の自立
 企業の全従業員に占める障害者の割合を示す雇用率が全国ワースト3位の県。事態の改善を図るため、厚生労働省三重労働局は5月から、ホームページ(HP)で県内企業などの障害者雇用事例集の掲載を始めた。

 障害者雇用促進法は50人以上の企業に対し、障害者を全従業員の2%以上雇用するよう義務づけている。だが、県では雇用率は上がらず、昨年6月1日現在で1・57%。全国平均の1・69%も下回る。

 雇用率の改善には、企業側の理解が不可欠だ。労働局職業対策課によると、雇用歴のない事業所はその機会があっても身構えてしまい、採用しないことがあるという。同課は企業側の不安を解消し、理解を深めてもらおうと、事例集を作成した。

 8企業、1病院、1社会福祉法人の10例を掲載。事業形態や全従業員数、障害者数や従事している仕事などのプロフィルに加え、「採用に至るまでのポイント」「採用後の定着のポイント」を示す。企業の担当者からのメッセージもある。

 「他の職員との連携、協力、理解が得られるよう取り組むことが大切」「環境を整えれば戦力として雇用できるとわかった」「本人の障害特性などの情報を得ることで、円滑に受け入れられる」などの記載が見られる。

 内田護課長は「企業が障害者雇用を高いハードルと思い込んでしまうことが問題。環境さえ整えば、何ら難しいことではないと分かってほしい」と話している。

 HPのURLは「http://mie-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/」。同課は事例集の更新も予定しており、取材協力してくれる企業も探す。問い合わせなどは職業対策課(059・226・2306)。

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 ◇障害者雇用実績のある企業などからのメッセージ

・環境を整えれば知的障害者を戦力として雇用することが十分可能であることが分かった。(化学メーカー)

・いかに適用できる(能力を生かせる)仕事を見いだせるかだ。企業として多様な人材を効率的に活用できる仕組みが出来上がる。(ゴルフ場管理)

・職場体験、実習を通じてお互いに職場環境や雰囲気を確認することができる。(食品メーカー)

・ソフト・ハード両面で受け入れ環境を整備しておくことが安定した雇用につながるポイント。(社会福祉法人)

・共に歩むことで、徐々に社内風土が変わり、個人組織も成長していきます。(製薬)


毎日新聞 2013年06月02日 地方