鹿児島市の障害者支援施設「しょうぶ学園」の入所者や通所者が制作した工芸作品などを紹介する企画展が26日まで、東京都渋谷区の渋谷パルコ内の「ロゴスギャラリー」で開かれている。
同学園は1973年に開設され、知的障害者が地域で生活していくための支援を行っている。85年に施設利用者が個性を発揮する場として工房を設け、木工や陶芸、刺しゅうなどの工芸作品や絵画などの創作に取り組んでいる。現在、20~70代の計約70人が創作に関わり、美術館での展示やデザイン展への出展などを行い、手仕事による実直なもの作りが国内外で高く評価されている。
今回の展示では作品約60点を展示。のみで削った跡が残る木のボウルや、2年間かけて刺しゅうを重ねたシャツ、そして和紙に手描きで絵付けをしたはがきなど、時間と労力を惜しまずに作った作品が並ぶ。統括施設長の福森伸さんは「同じ作業を無心に続けることで予想外の色合いや形が出来上がる。そこにエネルギーを感じる人が多いようです」と話す。
会場には、学園に置いてある黒板日誌も展示。入所者が、ニュースや天気などを題材に毎日書き改めている日誌で、素朴な文章が来園者の人気を呼び、それらを撮影した写真集「カリヨン黒板日誌」(パルコ出版)も発売された。
展示を企画したパルコ渋谷店の園田貴博さんは「どの作品も作りたいものを心から楽しんで作っていることがよくわかる。アート性がありながら、日常生活に溶けこむ作品の魅力を感じてほしい」と話している。
入場無料。作品は一部販売もしている。問い合わせは、ロゴスギャラリー(03・3496・1287)へ。
手作業ならではの素朴な風合いが魅力的な作品(東京の渋谷パルコで)
(2013年6月21日 読売新聞)
同学園は1973年に開設され、知的障害者が地域で生活していくための支援を行っている。85年に施設利用者が個性を発揮する場として工房を設け、木工や陶芸、刺しゅうなどの工芸作品や絵画などの創作に取り組んでいる。現在、20~70代の計約70人が創作に関わり、美術館での展示やデザイン展への出展などを行い、手仕事による実直なもの作りが国内外で高く評価されている。
今回の展示では作品約60点を展示。のみで削った跡が残る木のボウルや、2年間かけて刺しゅうを重ねたシャツ、そして和紙に手描きで絵付けをしたはがきなど、時間と労力を惜しまずに作った作品が並ぶ。統括施設長の福森伸さんは「同じ作業を無心に続けることで予想外の色合いや形が出来上がる。そこにエネルギーを感じる人が多いようです」と話す。
会場には、学園に置いてある黒板日誌も展示。入所者が、ニュースや天気などを題材に毎日書き改めている日誌で、素朴な文章が来園者の人気を呼び、それらを撮影した写真集「カリヨン黒板日誌」(パルコ出版)も発売された。
展示を企画したパルコ渋谷店の園田貴博さんは「どの作品も作りたいものを心から楽しんで作っていることがよくわかる。アート性がありながら、日常生活に溶けこむ作品の魅力を感じてほしい」と話している。
入場無料。作品は一部販売もしている。問い合わせは、ロゴスギャラリー(03・3496・1287)へ。
手作業ならではの素朴な風合いが魅力的な作品(東京の渋谷パルコで)
(2013年6月21日 読売新聞)