1日高齢者体験 フランス

フランス南部、ミディピレネー地方の町、プレザンスで活動を行っている公益社団法人、アドム・トレデュニオンは、高齢者や、障害者の自宅に訪問し、介護や生活援助を行っている登録ヘルパーの一部に対し、シミュレータを使った高齢者模擬体験を実施した。

実際に、メガネや耳あてなどの、視界や音を遮るもの、身体の動作を妨げるための重みのあるコルセットをなど付け、身動きに障害を与え、高齢者、障害者の立場を体験してみるという試みである。
介護者と、受ける側のコミュニケーションの向上
アドム・トレデュニオンの所長、マガリー・デュボール氏は、コップで水を飲んだり、ブラシで髪をとかすなどというごく日常的な動作の模擬体験を行うことで、高齢者のもつ苦しみを理解し、よりよい介護が行えるようにするためであると説明した。

マガリー氏はまた、「人材教育は、高齢者や障害者を支える私たちの事業において、最も大切な分野です。私たちのもとで働くホームヘルパーたちが、介護を受ける立場の人々の気持ちを理解することは、コミュニケーションが円滑になり、仕事の質、速さの向上にもつながります。」と付け加えた。

アドム・トレデュニオンは、近い将来、今回の模擬体験と同様の体験実習を、事業所で働くすべてのホームヘルパーに対し、行う予定である。