入所者への虐待で都から新規利用者の受け入れ停止処分を受けた知的障害者入所施設「たんぽぽ」(西東京市、社会福祉法人田無の会運営)が、都に報告しなかった3件の重大事故の詳細が判明した。受診の遅れや薬の取り違えなど安全管理の不徹底がうかがえるもので、職員の相次ぐ退職による現場の疲弊を理由に「さらなる事故が心配」との声が職員から上がっている。
都が施設側に厳重注意した事故は昨年12月19日〜今年1月30日に3件あった。関係自治体などによると、入所男性が頭の骨を折った転倒は1月23日午後に発生。目を開けたまま居室前で倒れており、しばらく反応がなかった。施設の協力病院の外科を受診したのは翌日で、風邪と診断されたという。
しかし、その後も体調がすぐれず、額が赤黒くなり内出血が疑われ、職員から「脳外科の受診が必要」との声が上がった。連絡を受けた保護者が付き添い、男性が脳外科を受診したのは転倒6日後。男性はCT撮影で頭蓋骨(ずがいこつ)骨折と脳挫傷、外傷性くも膜下出血と診断され、1週間以上入院した。
都は、入所者の状態が急変したら医療機関にすぐ連絡し、保護者に受診を勧めるだけでなく、施設の責任で受診させるよう施設側に求めた。
1月30日には女性入所者が、朝食後に別の入所者の薬を誤って飲み、病院へ搬送された。服用薬は施設が管理しており、取り違えたとみられるという。また、昨年12月19日に左まゆ下を4針縫うけがをした男性は、ものが見えにくいとされ、もともと手厚い介助が必要だったという。
施設は昨年度だけで、4分の1前後の職員が退職したといい、ある職員は「障害者の介助の未経験者が増えても、教えられる人が少ない。ぎりぎりの状態にあり、事故が起きてもおかしくない」と話した。
都が施設側に厳重注意した事故は昨年12月19日〜今年1月30日に3件あった。関係自治体などによると、入所男性が頭の骨を折った転倒は1月23日午後に発生。目を開けたまま居室前で倒れており、しばらく反応がなかった。施設の協力病院の外科を受診したのは翌日で、風邪と診断されたという。
しかし、その後も体調がすぐれず、額が赤黒くなり内出血が疑われ、職員から「脳外科の受診が必要」との声が上がった。連絡を受けた保護者が付き添い、男性が脳外科を受診したのは転倒6日後。男性はCT撮影で頭蓋骨(ずがいこつ)骨折と脳挫傷、外傷性くも膜下出血と診断され、1週間以上入院した。
都は、入所者の状態が急変したら医療機関にすぐ連絡し、保護者に受診を勧めるだけでなく、施設の責任で受診させるよう施設側に求めた。
1月30日には女性入所者が、朝食後に別の入所者の薬を誤って飲み、病院へ搬送された。服用薬は施設が管理しており、取り違えたとみられるという。また、昨年12月19日に左まゆ下を4針縫うけがをした男性は、ものが見えにくいとされ、もともと手厚い介助が必要だったという。
施設は昨年度だけで、4分の1前後の職員が退職したといい、ある職員は「障害者の介助の未経験者が増えても、教えられる人が少ない。ぎりぎりの状態にあり、事故が起きてもおかしくない」と話した。