ゴエモンのつぶやき

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東ちづるさんらトーク 「個性に合った配慮必要」「排除しないことが大事」 /福岡

2014年04月15日 00時57分19秒 | 障害者の自立
 ◇中央市民センター

 「発達障害啓発週間」(4月2〜8日)にちなんだトークイベントが12日、中央区赤坂2の中央市民センターであった。

 障害者の創作活動支援などに取り組む一般社団法人「Get in touch」(東京都)理事長の女優、東ちづるさんと毎日新聞論説委員、野沢和弘さんが登壇。イベントに参加した約200人を前に障害者がありのままでいられるような多様性のある社会づくりを呼びかけた。

 トークのタイトルは「まぜこぜの社会をめざして」。野沢さんは重度の知的障害と自閉症を持つ長男(27)との暮らしを紹介しながら「『障害を乗り越えて』とよく言うが、なぜ乗り越えないといけないのか。個性に合った配慮が必要だ」と指摘した。東さんは同法人の活動を紹介し「理解や知識より、まず排除しないことが大事。障害をタブー視する心のバリアを越えるために、さまざまな人を巻き込める楽しくておしゃれなイベントなどをやっていきたい」と話した。

 発達障害啓発週間は、国連が定める「世界自閉症啓発デー」の2日から1週間、自閉症など発達障害の理解を広げる活動が全国で展開された。

毎日新聞 2014年04月13日〔福岡都市圏版〕

『意識をデザインする仕事』須藤シンジ著 心のバリアフリー目指す“超福祉”

2014年04月15日 00時49分55秒 | 障害者の自立
 NHK・Eテレの障害者情報バラエティー『バリバラ』を初めて見たときは、その過激な内容に絶句した。ところが今や盲人のエロ落語にも統合失調症の妄想コントにも驚かなくなり、その出来不出来を見るようになった。要は慣れであり、著者の言葉を借りれば「意識のデザイン」である。

 脳性まひの息子が履くカッコいい靴がない!という思いから、著者は障害者が履けるシャレたデザインのシューズを開発する。障害者向けを謳わずに販売したら大ヒット。もともと医療・福祉向けに開発されたウォシュレットがこれだけ普及したように、気持ちよかったりカッコよかったりするものに障害の有無は関係ない。みんながそれを求めるようになる。

 本書は、ファッションとデザインの力によって障害者と健常者が自然に交じり合う社会づくりを試みてきた著者の挑戦の記録である。

 商品作りから始まった活動はどんどん広がる。視聴覚障害者も楽しめる映画鑑賞会などのイベント企画。さらにアーティスト、企業、自治体、NPOを巻き込みながら街づくりや雇用創出、人材育成へ。先進国共通の課題である高齢化のテーマを先取りしたコンセプトと方法は、やがて海外からも注目されるようになる。

 ここには、これまでの地味で暗い福祉のイメージが微塵もない。あるのは未踏の領域を切り開いていく起業家のマインドとパワーだ。帯のコピーでいえば「超福祉」。ビジネス書か自己啓発書のようなポジティブなノリが頼もしい。

 (阪急コミュニケーションズ 1600円+税)=片岡義博

新刊レビュー/2014年04月14日 11:32